近年、海外での原材料の不作の影響からオレンジジュースやオリーブオイルなどの値上げが話題となっています。そして、チョコレートの原料であるカカオ豆の価格も、この1年で約3倍の値上がりとなっているのです。今後もしかするとチョコレートは貴重な食べ物になってしまうかもしれません。
今回は、そんなチョコレートの体に効果的な食べ方などを紹介していきます。
チョコレートが「銅」よりも高値に?
この1年で高騰を続けるカカオ豆。米NASDAQ(CJ:MNX)では、23年6月1日の終値で1トンあたり3,008ドルだった価格が、24年4月1日終値で10,120ドルとなり、金属の「銅」の約 9,000ドルを上回ったことでも話題となりました。
その値上がりの背景には、天候不順によるカカオの不作があります。世界のカカオ豆生産の半分以上を担っているのがコートジボワールとガーナという国ですが、2024年のカカオ豆の集荷量はコートジボワールが前シーズン同期比35%減、ガーナでは51%減となっています。
また、中国やインド等の国でチョコ需要が増大していることも合わせ、カカオ豆が原料のチョコレートは今後、品薄となる可能性も考えられます。
いま注目を集めるチョコレートの体にいい食べ方
今後貴重になるかもしれないチョコレートですが、現在、体に良いとされる食べ方が注目を集めています。今回は管理栄養士で 「大人のダイエット研究所」代表理事の岸村康代さんに、効果的なチョコレートの摂取方法についてお話を伺いました。
人間の体は食後に血糖値が上がり、その血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌される仕組みとなっています。インスリンには余ったエネルギーを脂肪として蓄える働きがあるので、血糖値をできるだけ上昇させないことが太りにくい体を作るうえで重要となってきます。
食物繊維を多く含む食べ物を食前に食べると、糖質の吸収をおさえる効果が期待できるということが知られていますが、「大人のダイエット研究所」では食物繊維が多く含まれる高カカオチョコレートを食後に食べても、血糖値の上昇がゆるやかになるという試験結果を発表しています。
高カカオチョコレートを3つ程度摂取し、血糖値の上昇をゆるやかにして太りにくい身体をめざしましょう。また、高カカオチョコレートには、ごぼうの約3倍ほどの食物繊維が含まれるため、便秘予防や脂質の排出を助ける働きも期待できます。
食前だけでなく、デザート感覚に食後に食べるだけでも太りにくい体を作る効果が期待できる高カカオチョコレート。体重が気になるという方は、ぜひ取り入れてみてください。