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【第2回】名古屋にて「マリオンクレープ」を展開する濱地力さんが語る「たませんクレープ」への想い



名古屋にて「マリオンクレープ」のフランチャイズを展開する濱地力さん。前回は自身の思い出の味である「たません」をクレープとして開発したきっかけのお話を伺いました。今回は濱地さんに「たませんクレープ」の開発秘話などについてお話を伺っていきます。


――「たませんクレープ」の開発秘話についてお話を聞かせてください。


濱地力さん(以下、濱地)「これは先ほどの話と被るところもあるんですけど、僕が何よりも名古屋のおやつである『たません』が好きだったということが、開発の一番の理由ですね。残念ながら今では駄菓子屋さんが無くなるにつれて食べられなくなってしまった。この味を途絶えさせないために、クレープとしてリメイクして子供たちとか、お年寄りの皆さんに気軽に食べて欲しいという想いから作りました。」


――皆様に気軽に食べてもらえるように様々な工夫を凝らしたと思うんですが、一番苦労された点はどういった所でしょうか?


濱地「本来、たませんというものは卵とえびせんべいを使ったおやつなわけで、うちでも最初はせんべいを使って作ってみたんです。しかし、せんべいというのは時間が経つと湿気っていってしまうんですよ。そうなるとすぐに食べる分にはパリパリしているんですが、5分、10分経つとふにゃふにゃになってしまって美味しくなくなってしまう。そこで思いついたのが、せんべいの代わりにクレープの生地を使うということでした。せんべいの代わりになるものを考えるのが苦労した点ですかね。」


――今の形になるまでには何回も試行錯誤を繰り返したのでしょうか?


濱地「時間的にはそこまでかかってはいないんですけど、うちのマリオンクレープの生地というのは甘いんですね。しかし、たませんに使われるソースは辛いソースなんです。これでは生地とソースが合わないということで、いろんなソースを試してみました。そこで目を付けたのがたこ焼きソースでした。たこ焼きソースというのは出汁が入っていて甘いんです。これなら生地と合うということでこのソースを使うことになりました。」




――濱地代表のこれまでの経緯をお聞きしたいのですが、クレープ屋さんを始めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?


濱地「僕はもともと商社で営業をやっていたのですが、自分で商売を始めたいという願望があったので、会社を辞めることにしました。最初に始めたのはクレープ屋ではなく、携帯電話をコーティングするという仕事だったのですが、その仕事をしている時にクレープ屋をやってみてはどうか、というアドバイスをもらったんです。それで、リサーチのために東京のクレープ屋を周ったのですが、その時に出会ったのが『マリオンクレープ』で、一口食べて美味しいと思いました。その後『マリオンクレープ』に頼み込んで、名古屋でお店をやらせてもらえるようになったんです。」


――なるほど、そういったきっかけがあって始められたんですね。そこから名古屋という街に貢献したいという想いからたませんクレープを思いついたんですね。


濱地「そうですね。もともと名古屋生まれの名古屋育ちなので、地元に貢献したいという想いは持っていましたけど、やっぱり2016年に行われた調査で魅力のない街NO.1に選ばれてしまったことが僕の背中を押したきっかけだと思います。名古屋めしという文化で貢献ができるんじゃないかという想いと、僕が元々たませんが好きだったということですね。クレープとして販売できれば名古屋めしを通じて名古屋のイメージアップになるし、たませんの味を今の子供たちに伝えられるというのが当時の私の想いですね。」





今回は濱地さんに「たませんクレープ」の開発秘話や自身のこれまでの経緯について伺いました。「たませんクレープ」は現在、マリオンクレープ平和堂ビバモール名古屋南店、マリオンクレープ カインズホーム名古屋みなと店にて販売中です。


次回は「たませんクレープ」を有名アーティストに食べてもらった際のエピソードなどを伺っています。


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