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人工的な滝場をつくり、通年滝行ができる仕組みに。ストレス社会の駆け込み寺として多くの企業研修も行う妙乗院 酒井 圓弘さんの考えるストレスに強くなり集中力をつける方法


今回お話しを伺ったのはストレス社会の駆け込み寺でもある妙乗院の住職をされている酒井 圓弘さん。いい習慣の身につけ方やストレスに強くなり集中力をつける方法を聞いた。

一般的な住職としての役割をこなす傍ら、11年前に人工的な滝場をつくり新入社員や中間管理職など企業向けに滝行の研修を行なっている酒井氏。ストレス社会で社員の精神疾患が増えていることもあり企業の対策として酒井氏のもとにくる。年間を通すと40社ほどの企業研修を受け持っている。研修には滝行と座禅、そしてどのようにストレス社会に対応し適応していくのかなどの話が組み込まれている。

滝行は自分自身をリセットする方法だと酒井氏は言う。そして妙乗院の滝行は個人によって水量が調整できる仕組みになっていて、水量が多い方がリセット率が高くなる。自然の滝だと冬場は滝が凍っていることも多く、雨が降らずに水量が少なくなってしまうなどの理由でコンスタントに滝行ができない。そのため地下水を組み上げて、自然の滝のような滝場を人工的につくり、コンスタントに滝行をできるようにした。滝行がお湯だと気持ちがいいという感覚になり、上手くいかない。乾布摩擦と一緒で多少、冷たい水に当たった方が人間は生きようとする。その刺激が大切なんだと教えてくれた。

人間は人と接する時に無意識にバリケードのような壁をつくるが、滝行をするとその壁が取れる。このように一度、鎧を取ってから座禅というメディテーションをするのが雑念も入らずに集中できると酒井氏は話す。社会で頑張っている人ほど鎧を着ているので強制的に取る作業が必要だと語る。

疲れ、ストレス、寝不足というのは人にとって大敵。ただ、普通の人なら大なり小なり感じているものだ。そのため、その日のストレスはその日の内に発散するのがいいと酒井氏は言う。「呼吸」という字は「はいて吸う」と書く。先ずはストレスを出してから物事に取り組む。いい習慣を身につけるには先ずはアウトプットをしてからじゃないと身にならないと教えてくれた。

更にはストレスを吐き出すことで雑念が入りにくくなる。雑念が入るとうことはそれなりの理由があり、雑念があると物事がスムーズにいかないことが多い。そのため雑念を少なくするためにも睡眠をよく取る、ストレスをなるべく溜めないようにする、疲れをとるようにすることが必要だと語る。これが集中力アップにも繋がる。

なかなか気持ちが切り替えられない人はどうしたらいいのかと聞くと、日本の場合は会社員が多いため会社にいる間は会社に縛られてしまい、自営業の人に比べて自由がきかないことが切り替えにも影響している。ただ、これからの社会は会社員も自分が自営業だと思って会社に依存するのではなく、交渉することや意見を言えるような立場になれるように、自立していくことが必要になるのではないかと話す。

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