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『沖晴くんの涙を殺して』広瀬アリス&木戸大聖インタビュー「真っ直ぐ生きていくために大切な言葉が、たくさん散りばめられています」



2015年に松本清張賞と小学館文庫小説賞をW受賞してデビューした額賀澪が手がける長編小説を原作に、主演に広瀬アリス、タイトルロール“沖晴くん”役を木戸大聖が務める映画『沖晴くんの涙を殺して』が全国公開中です。


【ストーリー】末期の乳がんを患い余命 1 年を宣告され、治療しないことを選択し故郷に戻ってきた音楽教師の踊場京香(広瀬アリス)。 母校の合唱部の指導をすることになり、そこでいつも笑顔を絶やさないのにクラスメイトから“死神”と呼ばれている不思議な高校生・沖晴 (木戸大聖)と出会う。 笑いながら津波で家族を亡くしたと話す沖晴に京香はなぜ笑うのか聞くと、津波に流されたときに死神と取引して喜び以外の感情「嫌悪・ 怒り・哀しみ・恐れ」を失うことで助かった、それゆえに何も感じないのだと答える。ところが、ある事件をきっかけに失われた感情の1つがうっすらと顔を出し始め、余命わずかな京香と、感情を失った沖晴の、感情を取り戻す不思議な日常が始まる。


本作で主演を務めた広瀬アリスさんと、共演の木戸大聖さんにお話を伺いました。



──本作楽しく拝見いたしました。脚本を読んだ時はどの様な印象を受けましたか?


広瀬:「命を描く作品」ということは知った上で読んだのですが、こんなにも重く描かないんだ!と驚いたことが第一印象です。死について淡々と喋っている沖晴と京香のシーンが印象的で、実際演じ始めると思う所はたくさんありましたが、カラッとした所が魅力的だなと思いました。だからこそ悲しく感じる部分もあって、死ぬ時って案外こうなのかもしれないな、と色々なことを考えました。私が京香の意識を入れて読んでいるからかもしれませんが。


木戸:すごくあたたかいお話だなと思いました。病気について、死について、津波という大きな災害について描いていますが、それよりも人の“感情”にフューチャーしている所が素敵だなと思います。人を奮起させるのが人の言葉だったり、温もりを感じる言葉が出てきたり、人間というものの核をついた脚本だなと。それを、感情を失った沖晴と、余命宣告された京香を通して見るという、面白いストーリーだなと思います。


──クランクインまではどの様な準備をしましたか?


広瀬:京香は劇中で病で痩せていく飛鳥があったので、ちょっと太ってからクランクインして、現場で痩せていく様にしていました。撮影現場ではご飯を食べに行ったり、お弁当を食べずにホテルから食べるものを持っていっていました。学校で「電子レンジありますか?」って聞き回ったり。みんなはねえ、(木戸さんを見ながら)粉モンとかも食べて…。


木戸:申し訳ないです(笑)。自らの足を使って美味しいお店をリサーチをするのが好きなスタッフさんが1人いらっしゃって、その方のおすすめのお店に色々と行きました。


広瀬:話を聞いているだけで美味しそうで…。今度訪れた時に絶対いきます!




──お2人の空気感がとっても素敵ですが、すぐ打ち解けられたのですが?


広瀬:すぐ打ち解けたと思います。クランクインしてすぐ水に濡れるシーンがあって。


木戸:あのシーンは真夏のロケなのに本当に寒くて…。そういう過酷さがあって、グッと距離が近くなった気がします。


広瀬:広島県江田島市と呉市の景色が本当に綺麗で、ロケ地のパワーもありました。役を演じるっていう上でもやりやすかったので、自然に助けられた部分です。


木戸:とにかく自然に囲まれた場所だったので、東京に帰った時にすごく「音が多いな」と感じました。虫が苦手なのに最後は慣れてきちゃって。本当に素敵な場所でした。



──お互いのお芝居に助けられたことはどんなことですか?


広瀬:もう「沖晴がそこにいる」という感じで、私はすごく助けられました。沖晴と京香は異性ですが、友情でもなく、恋愛でもなく、でも確固たる愛情もあるし、という不思議な2人の絆があって。その空気感を作ろうとするとなかなか難しいことでもあると思うので、木戸くんが沖晴そのものだったので助かりましたね。


木戸:こちらこそです。包容力があり、温かさを持っている京香がそこにいてくれたのは、広瀬さんが演じたからだと思います。沖晴目線として、京香との出会いのシーンですぐに京香に興味を持つというか、恋愛的なことではなく“好き”と感じる説得力が、広瀬さんだらからこそだと思います。沖晴の孤独な人生に光を射してくれた、そんなパワーを感じるキャラクターだなと思います。


広瀬:あと、連弾するシーンがあるのですが、私が楽器の演奏が一切出来ないので、木戸くんに助けられていました。


木戸:ピアノとギターと合唱もあって、練習はすごく大変だったのですが、楽しかったですね。


──お2人のお芝居、素晴らしいメッセージ、綺麗な景色、全て大きなスクリーンで体験していただきたいですね。


広瀬:森と海が、「こんなにビビッドな青と緑が自然界にあるの?!」と驚くくらいに綺麗なのでぜひ大きなスクリーンで体験してください。真っ直ぐ生きていくために大切な言葉がたくさん散りばめられています、色々な視点から楽しんでいただいたいです。



──今日は素敵なお話をありがとうございました!




撮影:オサダコウジ


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