
TOTO株式会社から「便スキャン」なる新機能搭載のウォシュレット(※1)一体形便器「ネオレストLS-W」「ネオレストAS-W」が8月1日に発売されます。(※1:「便スキャン」「ウォシュレット」はTOTO株式会社の登録商標です)
【TOTO】ネオレストLS-W/AS-W_60s_字幕(YouTube)
https://youtu.be/nSFiv8_xuwc
「便スキャン」という一言が気になって仕方なかっただけですが、同社広報部の松竹博文さんが快く取材に応じてくれました。

ーー便スキャンとはどういう機能ですか?
松竹:ウォシュレットのノズル出口の隣に内蔵されている「便スキャンセンサー」で計測します。LEDの光を落下する便に向かって投光し、便からの反射光をセンサーで受光します。これを繰り返すことで、便の形(硬さ)、便の色、便の量が計測できます。
計測項目の便の形(硬さ)、長さ、幅、輪郭、表面情報などを元に、ブリストル便性状スケール(※2)を参考にTOTOが作成した独自の分類方法で7タイプに分類します。
(※2:イギリスのブリストル大学で1997年に開発された便の状態を表す世界的な基準。便の量、便の長さや幅、落下する時間情報などを元に、100グラム相当未満を少、100グラム相当から300グラム相当を中、300グラム相当を超えるものを多、とする3つに分類します。便の色、便の明るさの情報を元に、黄土系、茶系、焦げ茶系の3つに分類します)
これらの項目を使用者自身のスマートフォンに「TOTO ウェルネスアプリ」をインストール、アカウント登録をし、使用するトイレとペアリングします。その後はトイレに入って便座に座りリモコンの個人設定ボタンを押して使用者が認証されると、便スキャンが自動的に開始され立ち上がると終了します。

ーー便スキャンで収集したデータで便の何がわかるのでしょうか?
松竹:便の形、量、色の記録をとることができます。記録はカレンダーとグラフの2パターンでデータを表示することができます。1週間、1か月の傾向(便の状態など)を表示してくれます。
ーーデータをもとに生活や食習慣の改善を促してくれたりする仕組みなのでしょうか?
松竹:便から読み取れる情報に基づいた、食事のとり方やおすすめの運動方法などの生活の気づきとなる情報を提供しています。このリコメンドは便の形状と量から健康習慣をお知らせいたします。便の色は食べるものに左右されますので、採用していません。

ーー便スキャンを利用することで一番恩恵を受けそうな人はどういった方々になりますか?
松竹:厚労省の「健康意識に関する調査」2014年によると「健康に気を付けている人」は全年齢で86%。高齢になるほど比率は高くなりますが、20~39歳でも8割以上の方が気をつけています。
2022年のTOTOの調査によると、約8割の方が健康のために便の状態を確認しています。しかし、その記録を毎日続けるのは手間がかかるものです。
「便スキャン機能」と「TOTOウェルネスアプリ」は、その手間を解決します。トイレを使うだけで便の状態を自動で記録するため、誰でも無理なく健康習慣を続けられます。これがTOTOの提案する「デイリーウェルネス」で、日頃から健康意識の高い方に特におすすめしています。
ーーどうもありがとうございました。

日本のトイレ文化は世界最先端と言われますが、日本以外の国で生活したことがある人であれば“世界最先端”という言葉が誇大広告ではないと実感した経験があると思います。
アプリ連動の便スキャンを搭載したウォシュレットは、紛れもなく“世界最先端”と呼ぶのに相応しい便器なのでしょうが、それよりも、普通のウォシュレットを日本以外の国でも普及させて欲しいと思っているのは筆者だけでしょうか
※画像提供:TOTO株式会社
(執筆者: 6PAC)