
雪駄とスニーカーが融合した「unda-雲駄-」というシューズが、大阪・関西万博で日本館のアテンダントユニフォームに採用されたことをご存知でしょうか?
雪駄×スニーカー「unda-雲駄-」が大阪・関西万博 日本館のアテンダントユニフォームに採用。goyemonとして開会式に参加させていただきました。 pic.twitter.com/tQ4vutThIU—goyemon(ごゑもん) (@goyemon_japan) April 3, 2025
https://x.com/goyemon_japan/status/1907597708480979256
雪駄×スニーカーの「unda-雲駄-」を手掛けたのは、2018年に大西藍さんと武内賢太さんが結成したプロダクトデザインチームの「ごゑもん(goyemon)」です。

大西さんと武内さんに直接話を聞いてみました。
ーーどういった経緯で「unda-雲駄-」が日本館のアテンダントユニフォームに採用されたのでしょうか?
武内:僕たちが当初から大切にしてきたのは、「変わりゆく時代に合わせて、伝統をアップデートし、少し未来の暮らしを提案する」こと。その思想は今も変わっていません。伝統をそのまま守るのではなく、いったん解体し、現代の感覚で再構成して未来に受け渡す、というプロセスを、僕たちはずっと続けてきました。
大西:そのスタンスこそが、2025年の大阪・関西万博の日本館ユニフォームのコンセプトとして掲げられた「日本の美意識を纏う(まとう)」というコンセプトと重なり、今回“雲駄”が選ばれた理由のひとつだったのではないかと思っています。
ーー万博用に制作された特別モデルは、従来の「unda-雲駄-」とは何が違うのでしょうか?
大西:従来の「unda-雲駄-」との大きな違いは、足袋との一体型設計になっている点です。今回は、足袋で知られる「福助」さんとご一緒し、伝統的な足袋と雲駄をゴムバンドで連結する仕様にアップデートしました。
武内:雪駄留めや足袋のあしらいなど、細部には日本の伝統的な装いを踏襲しつつも、万博という大規模かつ多様な環境での安全性や実用性にも配慮した設計になっています。まさに、「伝統をまといながら、未来を歩けるプロダクト」を目指しました。

ーー万博での評判や反響はいかがですか?
武内:SNSでも想像以上に多くの方にシェアしていただき、たくさんのポジティブなコメントをいただきました。
中には、日本館のユニフォームをきっかけに初めてgoyemonを知ってくださった若い方や海外の方もいて、僕たちのものづくりがプロダクトという枠を超えて、日本の文化に触れる入り口になっていることを実感できました。
大西:僕たちがずっと掲げてきた「日本の伝統×最新技術」というコンセプトが、こうして多くの人に届いたことは本当に嬉しいです。伝統を守りながら機能性を追求するのは、実際にはかなりの力技で、簡単なことではありません。
だからこそ、そうした挑戦に共感していただけていることが、何よりの励みになりますし、「続けてきてよかった」と心から思える瞬間でもあります。
――どうもありがとうございました。
【雪駄×スニーカー】話題のunda-雲駄 に潜入、極上の履き心地に感動した回(YouTube)
https://youtu.be/olpnGiDgn54
万博で日本館のアテンダントユニフォームに採用されたことをきっかけに、「日本の伝統×最新技術」というコンセプトから誕生した「unda-雲駄-」を街中で見かける機会も増えるのかもしれません。
※画像提供:ごゑもん(goyemon)
(執筆者: 6PAC)