1995年に「坊っちゃん文学賞」大賞を受賞した傑作青春小説「がんばっていきまっしょい」(敷村良子)。自然豊かな愛媛県松山市を舞台に、ボート部に青春をかけた女子高校生たちの成長や、等身大の心のゆらぎを瑞々しく描く物語は、1998 年に田中麗奈主演で実写映画化(制作:アルタミラピクチャーズ)されロングランヒットを遂げ、2005年にも鈴木杏、錦戸亮主演でドラマ化(制作:関西テレビ)。日本中に共感と感動を呼びました。
そして、瑞々しく眩しい映像に載せた初の劇場アニメーション『がんばっていきまっしょい』が新たに誕生し、10月25日(金)に全国公開となります。
主人公・村上悦子役の雨宮天をはじめ、ボートに青春を捧げる部員たち演じる伊藤美来、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美という豪華な顔ぶれの声優キャストに、SNSを中心に大きな盛り上がりを見せた本作。スタッフ陣にも、監督に宮﨑駿監督の三鷹の森ジブリ美術館短編『毛虫のボロ』のCGディレクターを務め、『あした世界が終わるとしても』でアヌシー国際アニメーション映画祭コンペティション部門にノミネートし注目を集める櫻木優平、脚本に『五等分の花嫁』の大知慶一郎、キャラクターデザインに『ラブライブ!』の西田亜沙子など、錚々たる顔ぶれが名を連ね、この秋公開の大注目作として話題を呼んでいます。
フランス南東部の都市アヌシーで現地時間6月9日(日)~6月15日(土)の日程で開催されている世界最大規模のアニメーション映画祭《アヌシー国際アニメーション映画祭2024》。各国の話題作が数々上映される中、世界のアニメーション作品の多様性と豊かさを紹介するために今年初めて創設された非コンペ部門「アヌシー・プレゼンツ部門」に選出された本作『がんばっていきまっしょい』が、現地時間6月10日(月)に初上映されました。
今回の上映に関し、映画祭選定委員からも「視覚的にも物語的にもとても感受性豊かに作られた映画である。 チームの結束や連帯感が、登場人物たちが抱く不安を見事に克服させるのだ。 何歳(いくつ)であろうと、この映画はあなたの心に触れ、”Give It All (がんばっていきまっしょい)” と、鼓舞することだろう」と本作に対する絶賛のコメントが寄せられ、早速多くの反響が届いている本作。上映が行われた劇場には、事前にチケット購入ができずにキャンセル待ちをする人たちで長蛇の列ができるなど、上映前から本作の注目度の高さが現れたほか、場内を覗くと、この日を楽しみに集まった観客で埋め尽くされた満席の会場。上映が始まると早速大きな拍手が沸き起こりました。
本作の魅力の一つである美しいアニメーションで描かれる水面をボートが進むシーンでは、食い入るようにスクリーンを見つめ、またキャラクター達の軽妙なやり取りには、時に場内に大爆笑の声が響くなど、観客たちは終始本作にのめり込んで楽しんだ様子。エンドロールが流れるや大きな拍手と声援が起き、さらにエンドロール終了後にも一段と大きな拍手が起きるなど、会場からは早速絶賛の声があがりました。
鑑賞直後の観客からは「この映画が大好きです。自分自身の人生を想起させる映画でした。私は音楽をやっているのですが、最初はあったやる気も、今は失われてきているんです。自分がこれから何者になるかも分かりません。そんな自分と主人公に共通点を感じました。」(20代男性)、「美しく、感動的でした。主人公にすごく感情移入できて、彼女を抱きしめてあげたい気持ちになりました。風景の描写はとても美しくて、ポエティックでした。自然の描写が主人公の心の状態を表現しているとも感じました。紅葉や桜で季節の変化を描いているのも素晴らしかったです」(30代女性)、「私はアニメーションの専門家ではありませんが、この映画の色彩と雰囲気がとても好きでした。笑いやユーモアもあり、それまで交わることのなかった登場人物たち、それぞれの問題を抱えた登場人物たちが一つのチームになる、普遍的な物語だと思います」(40代男性)と大満足の声が続々。性別や年齢を問わず共感できる物語やキャラクターたち、そして美しいアニメーション表現が、現地フランスのファンを魅了した上映回となりました。
そして今回世界的アニメーション映画祭の新設部門での初めての上映作の一つとして本作が選出されたことに対して、主人公の村上悦子を演じた雨宮天と、櫻木優平監督から喜びのコメントも到着!
雨宮は「多くの方に作品を知っていただけるとても大きな一歩であるこの度の上映、とても嬉しいです。国は違えどきっとどこか共通する『青春』を通して、日本のアニメーションの素晴らしさをこれでもかと伝えられる作品だと思います。圧倒される風景、リアルな心理描写、音や光、没入感を突き詰めた細部までのこだわり…私達が最大の熱量で作り上げたこの作品を、世界の皆さんがどんな風に受け取ってくださるのか、反響が楽しみです」と、国境を越えて作品が届けられることへの喜びの声を寄せ、櫻木は「アヌシー国際アニメーション映画祭「アヌシー・プレゼンツ部門」で上映していただく事ができて大変光栄です。劇場アニメーション『がんばっていきまっしょい』は、「日本映画」というジャンルを意識して作ったので、この作品を通して世界中の多くの方々に日本ならではの景色や青春期の情緒が伝わると嬉しいです」と、本作の魅力が世界中に伝わっていくことに期待と自信を見せました。
愛媛からフランスへ。映画祭を通して海を越えて世界中の人々へ一足先に感動を届けた本作。圧倒的な映像美と劇中で躍動するキャラクターたちが見る者すべての胸を熱くする青春アニメーション映画『がんばっていきまっしょい』にご注目を。
(C)がんばっていきまっしょい製作委員会