「bills(ビルズ)」はオーストラリア発祥のレストラン。日本では、東京・神奈川・大阪・福岡に店舗を展開しています。
「世界一の朝食」と称されるモーニングメニューが人気ですが、実はディナーもオススメです。このたび新メニューの試食にご招待いただき、舌鼓を連打してまいりました。
夕暮れ時のお台場、ビルズからの借景が最高にロマンチックな件
今回筆者が訪れたのはお台場店。東京湾に隣接するショッピングモール「デックス東京ビーチ」のデッキテラスに隣接する店舗からは、夕焼け+レインボーブリッジの絶景を望みます。
ごちそうをいただく前から、ロマンチックすぎるシチュエーションでテンションが爆上がりです。
日没後および日の出前に数十分程体験できる薄明の時間帯をマジックアワーと呼ぶのですが、まさに魔法にかかったような美しい光景が眼前に広がりました。
広々とした店内は、席間もゆったりととられていて、リラックスできる空間が演出されています。
気取りのないシンプルなインテリアで、普段着でカジュアルに利用できるのも肩肘はってなくて、おいしいものを緊張せずに食べられるところも嬉しいポイントです。
東京で味わうオーストラリアのメニュー
今回いただいた新作メニューは、「モダン・オージーライフスタイル」をテーマに、人気メニューのリバイバルやミックスカルチャーの国ならではのバリエーション豊富なメニューが揃っていました。
食事でいただいたのはこの3品です。
・フレッシュリコッタ –イエロートマト、 ヘーゼルナッツグレモラータ(税込1800円)
・ココナッツポーチドチキンサラダ –アボカド、グリーンアップル、クレソン(税込2100円)
・ billsイエローカレー –バターナットパンプキン、ジャスミンライス + 白身魚(税込2450円)
フレッシュリコッタ –イエロートマト、 ヘーゼルナッツグレモラータで、リコッタチーズを大人っぽく食す
前菜にぴったりなのが、フレッシュリコッタです。たっぷりのリコッタチーズの上に、甘いイエロートマトでみずみずしさ、ヘーゼルナッツで香ばしさと食感をプラス。
ソースはオリーブオイルたっぷりのグレモラータ。「グレモラータって何やねん」と思って調べたところ、パセリ、レモン、ニンニクで作るソースだそう。シンプルな味付けでクリーミーなリコッタチーズの魅力をさらにひきたています。
何気なくさらりと出てきてますが、実際に食べてみるとリコッタチーズは相当な量で、かなりの食べごたえでした。酒好きなら、これを肴にちびちびとワイン1本開けられそうです。
「ビルズ」でリコッタチーズというと、名物のパンケーキをイメージしがちですが、「こんな大人っぽい食べ方もあるんだな」と新鮮に感じました。
アジアの風拭くオーストラリア料理、ココナッツポーチドチキンサラダ
ココナッツポーチドチキンサラダは、蒸した鶏むね肉にアジアンテイストなココナッツソースをからめたメインに、大きくカットしたアボカドとクレソンと青リンゴのサラダが盛り付けられています。
ソースはタイカレーとクリームソースを合体させたような、エスニックなココナッツの風味もありつつ、どこかしら欧米のニュアンスも感じる、和洋折衷ならぬ亜洋折衷な味付けで、食べ慣れないけどおいしい。
驚いたのはチキンがとにかく柔らかいうえに、むね肉とは思えないほどしっとり&プリプリしているところ。「何か特殊な調理法でもあるのかな?」と思い、スタッフに調理法を確認したところ「蒸してます」というお返事。どうやらおいしさの秘訣は調理法ではなく、素材そのものがおいしい模様です。
アボカドも熟れ具合も絶妙で、見た目も美しく、クレソンもみずみずしい。美味しい素材をベストなタイミングで提供しているからこそ、シンプルなおいしさが際立ちます。
ヘルシーな蒸し肴のイエローカレーはココナッツ風味でまろやか
billsイエローカレーは、以前人気メニューだったカレーを、リバイバルで復活&進化させたメニューです。メインの具材は白身魚か豆腐のどちらかを選ぶことができ、豆腐バージョンはヴィーガンメニューになっています。
辛さ控えめでココナッツミルクをたっぷり使ったサラサラとしたカレーは、エスニックな味わい。パクチーと青ネギが、薬味としても彩りとしてもいい仕事をしています。なんとスライスしたきゅうりがトッピングされていて、食べ慣れない食い合わせだけど、カレーがさっぱりしていいアクセントになっています。
具材の白身魚は蒸してあり、柔らかく、あっさりと食べられます。さつまいものようなほっくりした甘みのバターナットパンプキンもドーンと大きいまま入っていて、かぼちゃの甘みがカレーを引き立てます。ジャスミンライスに乗せて食べれば、なんともおしゃれな味がしました。
デザートは新メニューと看板メニューの共演
食後には2種類のデザートをいただきました。
・リコッタパンケーキ –フレッシュバナナ、ハニーコームバター(税込2000円)
・ピーチメルバ –ミルクアイスクリーム by Big Baby Ice Cream、ラズベリーソース、ハニーコーム(税込1800円)
「ビルズ」の看板メニュー、リコッタパンケーキ
リコッタパンケーキは、リコッタチーズを練り込んだ、ずっしりボリューム感のある分厚いパンケーキが3枚。底には大きくカットされたバナナがマルタのように横たわっています。
デザートながら量が半端なく、カツ丼ぐらいの食べごたえがあるのですが、おいしいからぺろっと食べられてしまいます。バターは乗っていないのに、食べるとバターの香りが口内に広がります。
どれだけたっぷりのバターで焼き上げているのか……。想像するとちょっと怖いぐらいです。
ハニーコームバターとメープルシロップで甘いの波状攻撃をかけて食べると、毎回ほっぺが落ちそうになります。
そして新メニューのピーチメルバ。オーストラリアでは定番のサマースイーツで、桃をカモミールで煮詰めた、ハーブ香る爽やかなコンポートです。サイドに添えられたバニラアイスは、関東・福岡・大阪で仕入れているアイスのメーカーを変更し、地元のアイスクリームショップのものを使用しています。東京の「ビルズ」では、「ビッグベイビーアイスクリーム」のバニラアイス。濃厚でクリーミーなアイスクリームは、甘くてみずみずしいピーチとベストマッチでした。
夜景も絶品!海の向こうの東京タワーと高層ビル群がクリスマスツリーのよう
「ビルズ」でごちそうを食べ終わる頃にはとっぷりと日も暮れて、店の外に出ると、レインボーブリッジのライトアップや、海の向こうの東京タワーのイルミネーション、高層ビルの窓の灯りが、クリスマスツリーのようでした。
「ビルズ」は普段着でおいしいものを食べられるカジュアルなレストランだけど、特別な日のデートにもってこいのロマンチックなお店でもあるなぁとしみじみ感じながら、満腹で夜風に吹かれて幸せな気持ちで帰路についたのでした。
>bills(ビルズ)公式ホームページ
>公式インスタグラム(@billsjapan)
(執筆者: 大木奈ハル子)