先月29日から始まった『ブギウギ』第18週が終わった。この週の最大のトピックスは何と言っても、スズ子(趣里)の最愛の人、愛助(水上恒司)が亡くなったことだった。
妊娠後、『ジャズカルメン』のステージに立ったスズ子。大阪で療養していた愛助は手紙で「公演中に必ず東京へ戻る」と約束していた。
だがこの後届いた手紙には、「一刻も早く『ジャズカルメン』を見たくて、興奮して風邪をひいてしまったようや。アホや。ここで無理したら余計に悪くなってしまうかもしれへんから、今回ばかりは死ぬほど残念やけど東京行きは断念するわ」と書かれていた。
そして結局3か月が経過。愛助の“約束”はさらに伸び、再び届いた手紙には「出産予定日までには帰ることができるだろう」と書かれていたが、病状は悪いままだった。
ネットでは、
・愛助、哀しくも優しい嘘……
・愛助の優しい嘘、スズ子は気付いてるよね
・愛助がスズ子への葉書に綴る言葉は嘘ではなく、スズ子への言葉に託した愛助自身の夢や希望、願いなのかもな……
といった声もある。
その優しい嘘の果てに、愛助は鬼気迫る表情で最後のペンを執りながら、死んでいく。一方、スズ子は愛助の丹前を握りしめながら、女の子を出産するのだった。生と死が対照的に描かれた場面は反響を呼ぶ。
ネットでは、
・軽々しく命のリレーとか言ってはならないと思うんだけど それでもやっぱり愛助さんから赤ちゃんに命がつながったと思ってしまう
・命の終わりと始まり。 最後の手紙を書く愛助さんの燃えるような目が心に刺さる
・一目で良いから我が子の姿を見せてあげたかった抱かせてあげたかった
という声が見られる。
最後の手紙に、我が子が女の子なら「愛子」と名付けて欲しいと頼んでいた愛助。スズ子は生まれて来た“愛子”と、病院のベッドでまどろむ。その夢の中では、愛助、愛子と3人で家の縁側で、ささやかな時間を過ごす。そして、愛助が作るシャボン玉が空へと舞っていくのだった。
ネットでは
・夢の中で親子3人で過ごすシーンに救われた
・悲しさ倍増だけど、夢の中でも親子3人で会えて良かった
・家族3人でシャボン玉のシーンでまた号泣してしまった
と感動を呼んだ。
ツヤ(水川あさみ)、六郎(黒崎煌代)、礼子(蒼井優)……愛する家族、慕う先輩を次々と失ってきたスズ子。そんな中、血のつながりはないものの、自分のことを誰よりも大切にしてくれた愛助に先立たれた悲しみはいかばかりか。
5日からのサブタイトルは「東京ブギウギ」。モデルである笠置シヅ子の同名の代表曲でもある。一体、スズ子にどんな展開が待っているのか楽しみだ。
(執筆者: 田中周作)