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『エクソシスト 信じる者』日本語吹替声優・佐倉綾音&鬼頭明里インタビュー 2人が“信じているもの”は?


史上最恐のホラー映画として、その名を知らぬものはいないであろう金字塔『エクソシスト』(1974年日本公開)。 一人の少女とその母親が体験する戦慄の恐怖を圧倒的なリアリズムで描いた『エクソシスト』は、 それまでのホラーの常識を覆し、全世界に一大ムーブメントを巻き起こした。 伝説の誕生から50年、悪魔に憑りつかれた2人の少女が呼び覚ます新たな恐怖を描いた『エクソシスト 信じる者』が大ヒット上映中です。

アンジェラとキャサリンの吹替声優を務めるのは、声優の佐倉綾音さんと鬼頭明里さん。「もともとホラーは苦手だけど、お互いがいればやれると思った」というお2人に、収録の印象や、作品の魅力などお話を伺いました。

――素晴らしい吹き替えをありがとうございました。もともとはホラーが苦手ということですが、今回を機にホラーを観る機会も増えていきそうですか?

鬼頭:収録前に綾音と1974 年の『エクソシスト』を観たのですが、これをきっかけにホラーいけそうだな!と思いました。まだ1人では無理ですが、綾音がいれば観れます。

佐倉:ちなみにホラーの中にも、超常現象系とグロ系とか色々なジャンルがあるけれど、どっちが良い?

鬼頭:今回は超常現象系だよね?そっちの方が良いかな。

佐倉:そっか。ちなみに私はどっちもイヤです(笑)。でも、最近は和ホラーやモキュメンタリーに興味があって。友人の漫画家の子がありとあらゆるホラーを観ていてオススメしてくれるのですが、その子は慣れすぎていて怖いの基準が私とまったく違って(笑)。

鬼頭:すごいなあ(笑)。

――改めてになりますが、この吹き替え版に決定した時はどの様な感想をお持ちでしたか?

佐倉:まず私に連絡をいただいて、明里と一緒に出来ると聞いた時に「私がアンジェラだろうな」と思ったんです。でも明里は自分がアンジェラだと思っていたみたいで。

鬼頭:私は地声が低めなので、アンジェラはそのままいけるかな?と思ったんだよね。

佐倉:そっか!普段の声は明里の方が低いのですが、役になると明里の方が高いから。いまだに役に入った時の明里の声の変わり様にすごいなと感動しています。

――叫び声、罵り声、普段のお2人とは違う声のお芝居を聞くことが出来ました。

鬼頭:ホラーの演技ということで、これまでやらせていただいた吹き替えと違ってくるのかなと思っていたのですが、「綾音はこういうお芝居をしているんだ」と確認しながら2人で出来たのでとても楽しかったです。

佐倉:吹き替えのセリフは、普段なかなか使わない言葉遣いが出てきたり、本作はキリスト教に由来する言葉が多く登場します。でも一緒にやっているのが普段慣れ親しんでいる明里の声だったので、少し安心感を持ちながらお芝居することが出来ました。

――アンジェラとキャサリンは本当に仲良しの女の子で、ちょっとした遊びをきっかけにとんでもないことに巻き込まれてしまいますよね…。「代償が重すぎる」と思ってしまいました(笑)。

佐倉:本当に!初代もそうでしたものね。西洋版コックリさんの様なちょっとした遊びをきっかけにとんでもないことになってしまう…。人間ってそういう小さなことから人生が変わってしまうんだなと。

鬼頭:悪魔はにとっては、人間の「ちょっとした間違い」や「大きな過ち」とか、過ちの大小はあまり関係ないんだなって。一瞬の隙でも見せたらダメなんだという恐ろしさがありました。

佐倉:悪魔に取り憑かれてしまった後、どこまでが自我でどこまでが悪魔の仕業なのか台本を読んでいるだけでは分からなかったので、演じている俳優さんの表情を見ながら使い分けさせていただきました。吹き替えは「一度正解が出ているものに、また新たな正解を見つけないといけない」難しさがあるというか。

鬼頭:オリジナルもそうですが、今回の子役の2人のお芝居がすごくて…!その熱演を追いかけながら、声を出していました。

――アンジェラとキャサリン以外に気になったキャラクターはいましたか?

佐倉:若い神父が好きでした。彼だけ、状況が二転三転していって…。初代の神父さんたちの頑張りとも重なりますし、印象的なキャラクターでした。

鬼頭:呪術を使う女性たちもカッコ良かったよね。みんなで力を合わせて戦うシーンは本当にカッコ良くて。キャサリンのお父さん以外は…!

佐倉:キャサリンのお父さんは仕方ない(笑)。一般の方だとああいう反応になっちゃうんだよ。薬草を扱っているシーンとかもカッコ良かったね。薬草使いたいな。薬草の人になりたい!

鬼頭:確かに憧れるね(笑)。

――お2人があの状況に遭遇したらどうしますか?肝が据わっているタイプですか?

佐倉:比較的すわっている方かなあ…。

鬼頭:(佐倉さんは)すわってますね。

佐倉:明里があわてふためいている所も見たことないね。

――素敵です、案外その場に適応出来てしまうかもしれませんね(笑)。映画の中では、悪魔に打ち勝つのがそれぞれの「信じる心」という所が本当に胸アツ展開でした。

鬼頭:アンジェラのお父さんは最初悪魔祓いを信じていないけれど、だんだん娘を助けたい一心で立ち向かっていく。そんな姿が素敵でした。

佐倉:お父さんも神父さんも、自分を犠牲にしながら強大な力に立ち向かっていきますが、それって未来が見えていないと怖いことだと思うんですね。信じるものを持っていることで前に進めるということが素晴らしいなと。でもそれが報われないこともある…というのが悪魔の怖いところですね。

――「信じる者」というタイトルが表していますよね。お2人が普段から信じていることや大切にしていることはありますか?

鬼頭:悪いことがあった後には必ず良いことがやってくる。社会人になってから辛いことが続いたことがあって、その時に「悪いことの後には良いことがやってくる」とテレビで言っている方がいて、心が軽くなったり、実際に良いことがたくさん起こったんです。あと、良いことも悪いことも、「自分がした行動は全部自分に返ってくる」ということは信じています。それを考えて行動をしないとなって。

佐倉:確かに、いつも優しいもんね。

鬼頭:ありがとう。

佐倉:私は「客観的でいること」です。自分本位にならないことが一番大切だと思っていて、行動する時は「誰かのために」ということを考えています。でも、その拠り所が分からなくなる時もあるので、そんな時は客観的に視点を戻そうと心がけています。主観的になると暴走の原因にもなるので。

鬼頭:いつも誰か助けているもんね。

佐倉:そんなことないよ!

鬼頭:本当に!いつも誰かの相談にのっていて、言いたくなるのが分かる。

――お2人がお互いを思いあっているお話が本当に素敵です…!とても尊い時間をありがとうございました。

『エクソシスト 信じるもの』大ヒット上映中

【作品情報】
監督・脚本:デヴィッド・ゴードン・グリーン
製作:ジェイソン・ブラム 製作総指揮:ダニー・マクブライド
出演:レスリー・オドム・Jr、アン・ダウド、ジェニファー・ネトルズ、ノーバート・レオ・バッツ、
リディア・ジュエット、オリヴィア・マーカム、エレン・バースティン
配給:東宝東和
© Universal Studios. All Rights Reserved.
公式サイト:exorcist-believer.jp 公式Twitter:https://twitter.com/uni_horror
※北米公開日:10月6日(金)

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