11月15日は「いいひとこえ」ということで、日本記念日協会が「のど飴の日」に認定している。
季節的には冬に突入し、だんだんと気温が冷え込む時期。乾燥した空気に負けないように喉のケアをしっかりして健康的に冬を過ごしてほしいという思いから、「健康のど飴」でおなじみのカンロが記念日として選定したという。
のど飴市場が伸長
そんな「のど飴の日」に先駆けて、カンロが「のど飴 ラボ潜入体験会」をR&D豊洲研究所で実施した。体験会ではカンロ 健康のど飴・ボイスケアブランド部の木本康之部長が登壇。2023年は、健康のど飴の売上推移が昨年に比べても大幅に伸長しているとのこと。
「のど飴」は、1981年に菓子食品業界で初めてカンロが発売をスタート。発売40周年となった2021年には31種類のハーブを使用し、「いたわり」素材をコンセプトに商品リニューアルを実施。現在も人気商品として店頭に並んでいる。
喉をケアするために仕事中ものど飴を舐めたいが、職場では上司やお客さんなど人目が気になってしまうケースも。そんなのど飴が舐めづらい人に向けて「のど飴ティー」という楽しみ方も紹介。のど飴を紅茶に溶かして作るレシピはカンロの「のど飴の日」公式サイトにも掲載されており、水筒で喉を潤しながら喉ケアができる点にも注目だ。
続いて登壇した同社ノンシュガーブランド部の坂東美紀部長によると、カンロのノンシュガーキャンディは2023年には売上が前年比120%を達成しており、ノンシュガー商品のうち3/4はのど飴が占めるという。スッキリした甘さへのニーズ増加や健康意識の高まりが売上にも表れているとのこと。
そんな市場が伸長するのど飴に関する研究開発をおこなっているのが、2015年に設立した「KANRO R&D豊洲研究所」。同社研究・技術本部 研究推進部の本郷成彦部長からは、カンロののど飴研究や開発のこだわりについて語られた。
のど飴の分類は、医薬品のど飴・医薬部外品のど飴のほか、食系のど飴の3種に分けられる。このうち食系のど飴は、食品素材として使用が認められているものを使用したもので、1981年に「健康のど飴」が先駆けとなった。(上部画像は今回特別展示された初代パッケージ)
ちなみに、のど飴は法令や業界での明確な定義はないそうだが、カンロではハーブエキスが入っているものをのど飴としている。実際にパッケージ裏の原材料欄を見てみるとハーブエキスの記載が確認できる。カンロでは約60種類ほどのハーブが素材として使われているとのこと。
ベースやフレーバーの異なる飴を舐め比べてみる
のど飴に詳しくなったところで、「飴の舐め比べワークショップ」も実施された。甘味度が等しい砂糖配合の飴と還元水あめを使ったノンシュガーの飴、さらに食物繊維+エリスリトール配合の味のしない飴をフレーバーの有無で舐め比べてみる。
砂糖と還元水あめが配合された甘味度78のベースキャンディは、舐めてみると砂糖の優しい甘さを感じるが、甘味度が同じでもグレープのフレーバーが入ったものを舐めてみると、甘酸っぱい味わいが味覚の中心となった。香料なしのベースの味わいを口の中で探してみるが、なかなか難しい。
ノンシュガーの飴は甘さ控えめながら、フレーバーの有無の印象は砂糖が配合されたものとさほど変わらず。食物繊維+エリスリトール配合のものはベースだけではほとんど味を感じないが、フレーバーが入ることでほんのりとグレープの風味を感じるなど、ひとえに飴といってもベースやフレーバーで全く異なる味わいや印象になることを実感できた。
のど飴の試作を見学
最後に、のど飴の試作の様子を見学させていただく。試作段階では昔ながらの職人技を思わせる手作業で配合などを調整していくとのこと。
ベースとなる飴に香料などを加えて、重さを測りつつ形を整えていく。今回はレモンフレーバーが入っているので、作業中にまわりには柑橘系の心地よい香りも漂ってきた。練り込んでいる段階では飴は非常に熱い状態なので、直接触れないように練り上げられていく。
細く伸ばした飴を球断機に入れて球形にすると、飴玉の見た目に近づく。さらに金型にはめることで、さまざまな形に加工された飴になる。
ラムネ瓶の形をした金型を試してみると、少し力を入れて押し込むだけで成型が完了。出来立てなので、まだ温かく新鮮な味わいだ。出来立てののど飴をそのまま食べられる機会もなかなかないだろう!
寒さが本格的になる今日この頃。自分好みの美味しさや味わいののど飴で、日々の喉ケアに努めてほしい。
カンロ「のど飴の日」公式サイト:
https://kanro.jp/pages/nodoame1115