10月26日から11月5日にかけて東京ビッグサイトで開催中のジャパンモビリティショー2023。Hondaブースでは、モバイルバッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」(以下MPP)を活用した各種モビリティへの電力供給のイメージを「限りある資源の制約からの解放」エリアに出展しています。
汎用的な交換式バッテリーMPP
MPPは、全高30cm以下のコンパクトなボディーに、約1.3kWhと中程度のポータブル電源並みの容量を持つモバイルバッテリー。一応片手で持てますが、重量は約10kgとなかなかの重さ。振動、衝撃、温度・湿度など厳しい使用環境に耐えるタフな構造で、さまざまなモビリティへの電力供給に利用できる他、再生可能エネルギー電力の利用を拡大する役割が期待されています。
家庭用100V電源でも充電できるのが特徴ですが、複数台のMPPをまとめて充電し、その場で素早く交換しながら使うバッテリー交換ステーションのコンセプトも展示されていました。
MPPで動くモビリティの数々
会場ブースでは、MPPで動く5種類のモビリティが展示されています。軽EV「MEV-VAN Concept」は、車内の床に8本のMPPを搭載して走行する、商用車を想定したコンセプトモデル。車体にヤマト運輸のロゴがペイントされているように、本田技研工業とヤマト運輸で2023年11月から、実際の集配業務に使う実証実験を予定しています。
「PC05E-1」プロトタイプは、建築現場での利用を想定した小松製作所製の電動マイクロショベル。以前、体験型店舗b8taが阪急うめだ本店に出店したポップアップストアを取材した際、同じくMPPを電源にした「PC01E-1」を紹介しています。
最新ガジェットと軽EV「サクラ」や電動マイクロショベルが一堂に会する体験型店舗“b8ta Pop-up Osaka – Hankyu Umeda” 阪急うめだ本店で8月28日まで開催 https://t.co/sj3lzJSy3v#getnews#ガジェット通信pic.twitter.com/nxh1gYDdxB
—ガジェット通信(公式) (@getnewsfeed) August 25, 2022
インドの公共交通「リキシャ(三輪タクシー)」をMPPで動かすコンセプトモデルも展示されています。
「SC e: Concept」は、2本のMPPを搭載して走行するEVバイク。
小型船舶のモーターを2本のMPPで駆動するプロトタイプも展示され、幅広いフィールドで活用できる可能性が示されています。
ポータブル電源として利用できる「Power Pod e:」
MPPを装着してポータブル電源として活用できる「Honda Power Pod e:」のプロトタイプも出展されています。ACやUSBの出力を備え、定格出力1500Wが利用できるポータブル電源。バッテリーの交換ができる点が、一般のポータブル電源にないユニークな特徴です。
日々の生活で、もはや必需品となったモバイルバッテリーですが、デバイスの充電だけでなくEVや家電にも用途が広がっていく未来は、読者の皆さんにもイメージしやすいのではないでしょうか。MPPを1本持ち歩いて(まだ重いですが)、EVバイクで移動したり移動先でPCやスマホを充電、バッテリーが切れたら街中のステーションで充電済みのMPPと交換する……そんな未来がすぐ実現できそうです。
【JMS】Honda Mobile Power Pack e:|Portrait of the Future#4(YouTube)
https://youtu.be/MqRbCN-Nt2w