全国のラーメンを食べ歩くラーメンミュージシャン、井手隊長です。東京駅一番街の地下1階“東京ラーメンストリート”では2023年10月25日(水)に2店舗が新たにオープンする。オープンに先駆けて取材に行ってきたので、早速レポートしてみたい。
味噌麺処 花道庵
2008年に中野区野方で開業し、今年で15周年を迎える味噌ラーメンの名店。どこにでもある親しみやすい食材を使い、技術で味を高めてきた歴史。札幌とは違う、東京ならではの味噌ラーメンを追求し、極太麺で濃厚などこにもない一杯を確立した。
東京駅限定の「特製味噌ラーメン」をいただく。大きなチャーシューに加えて、ニンニク醤油で味付けした豚バラ肉が乗る。大量のゲンコツ・鶏ガラ・豚足・鶏もみじ・豚背ガラなどを2日間かけ炊いた濃厚なスープに、まろやかでコクのある信州味噌を合わせる。味噌ダレにはせず、味噌をダイレクトに使っているのが特徴だ。モヤシはシャキシャキに炒められてあり、極太モチモチの麺との食感のコントラストが楽しい。
見た目はオーソドックスながら、コクのあるリッチな味わいの一杯で、東京の味噌ラーメン代表と胸を張って紹介したい一杯だ。
家系ラーメン 革新家 TOKYO
名店“ソラノイロ”が仕掛ける新ブランドはなんと横浜家系ラーメン。2、3年前から家系ブームに合わせてオープンしたいと準備を重ねてきたそう。
「家系でイノベーションを起こしたい。男性的なイメージからの脱却を狙った」と店主の宮崎千尋さんは言う。東京・蒲田にある進化系家系ラーメンの名店“らーめん 飛粋”で2日間修行をし、味作りを行った。
「革新家スペシャル」を注文。スープは国産の豚骨、背脂と熊本天草大王の鶏ガラをふんだんに使い、タレはヤマサ醤油の吟選醤油をメインで使用した“らーめん 飛粋”直伝のタレ。さらっとなめらかな口あたりのスープが特徴で、くどさがなく、鶏の深い旨味が印象的なスープに仕上がっている。麺は家系では珍しく国産小麦を100% 使用。「春よ恋」と「ゆめちから」を50%ずつ配合している。
チャーシューはつるし焼きのモモ、煮豚のバラ、低温調理のロースと3種類、塩漬けの味玉にアオサの入った青まぜ海苔、江戸菜が乗る。どんぶりは有田焼で、メニューに合わせて金・銀・銅色の豪華版だ。
豚骨のドロドロ感や臭みを出さずに、上品にリッチに仕上げた家系ラーメン。“飛粋”よりさらに上品にまとめた印象で、東京駅に来る女性客も意識し、食べやすくも旨味の深さにこだわった一杯だ。卓上のニンニク味噌など、オリジナルな調味料での味変も楽しい。
いよいよ25日にオープン。ぜひ足を運んでみていただきたい。
(執筆者: 井手隊長)