『ソウ』『死霊館』や『アナベル』シリーズで知られる巨匠ジェームズ・ワンと、 『ハロウィン』『透明人間』のジェイソン・ブラム率いるブラムハウスが待望の再タッグを組み、 心に傷を負った少女の親友になるようプログラムされたAI人形 <M3GAN>の行き過ぎた愛情と狂気を描く、 制御不能サイコ・スリラー『M3GAN/ミーガン』が6月9日(金)より全国公開となります。
本作でミーガンの生みの親ジェマを演じたアリソン・ウィリアムズに、作品の魅力をオンラインインタビューでお伺いしました!
――本作は怖いシーンだけではなく、大人たちの身勝手さが浮き彫りになっている所がとても興味深い作品だなと思いました。アリソンさんはこのストーリーを読んでどんなことを感じましたか?
すごく面白いと思いました。親になる、ということについて世代的なシフトが大きくあると思います。私の友人たちの間にもよく見られますが、30代半ばになるまで、子供を持つなんて全く考えてない人がたくさんいます。30代半ばになって、急に子供を持ちたいかも、と思ったり、いや、全く子供には興味ないって思ったり。なので、ジェマの気持ちを読んだ時に、私の友人たちみたいだからすごくリアルに感じました。友人の一人が、いきなり子供を育てなくちゃいけなくなったら、どうするかなって想像したんです。ジェマに私もとても共感できましたし、彼女の気持ちを感じられました。質のホラー映画は多くの場合、大人の身勝手さを描いていますが、この映画もその点を強調していると思います。
――ジェマの成長物語でもあると思います。どんなことを工夫して演じましたか?
まず彼女みたいにエンジニアでロボット工学の専門家、AIの天才、という優秀な人の役が演じられるのが嬉しかったです。私から一番遠い役ですね、恥ずかしながら簡単な算数もろくにできないんです。でも彼女が関わってる分野の人と話をして、彼女がやっていることや、特に男性が支配している業界で、彼女が毎日仕事をするのはどんな感じか、を学ぶのは楽しかったです。
リアルだと感じる人物を演じたかったんです。ジェマがケイディを上手く育てられていないことが、この映画にとってとても重要でした。だってミーガンを持ち出さなくちゃならないわけだから。そして、この映画が話としてうまく成立するには、ジェマが子育てに成功するようにみんなが応援しなくてはいけないんです。ジェマが一生懸命やってるし、もっと良くなりたいと努力してるのはわかってるけど、うまくいかない。すごく微妙なバランスを描くのがとても難しかったです。
――ケイディの「与えたのに奪うの?」というセリフは“全子供”が共感出来ると思います。アリソンさん自身もそんなご経験がありましたか?
みんなあると思うし、ああいうシーンのケイディは、禁断症状を起こしている人を思い出させます。いろんなテクノロジーとのやりとりが激しすぎて、ドーパミンみたいな、ホルモン反応が出てしまう。もちろん私にもそういう経験はありました。すごく馬鹿馬鹿しいんだけど、小さい時、ゲームボーイが大好きで、中毒になっていました。両親にベッドに寝つかされると、布団をかぶってその下でビデオゲームをやっていたんです。
もう少し大きくなってからは、キャンディ・クラッシュに完全に中毒になっていました! その夢を見たし、目を瞑るとそれが頭に浮かんでくるんです。両親は取り上げなかったけれど、自分で禁止したんです。でもずっとそのことばっかり考えてる。脳へのお菓子みたいに強力なんですね。なのでAIやテクノロジーと人間とのやりとりについて、もっと議論するのがいいと思います。
――スマートフォンやインターネットへの依存について危機感であったり何か思うことはありますか?
一番私が依存してると感じるのは、何かの助けをなしに記憶できなくなってるということなんです。すぐにスマホに手を伸ばしてググるし(笑)。思い出そうとしていることの20%くらいは、もうちょっと時間をかければ思い出せるかもしれないけれど、キーをタイプして検索する方がずっと早いんです。そうしてやっと次のことが考えられるし、それはいいことですけど。ここに私の依存が一番現れていますね。
――ジェマの様に仕事に熱中した経験があれば教えてください。
あそこまで熱中したことはないけれど・・・ある時期、2つの作品に関わっていて、1週間7日撮影したことがありました。月曜日と火曜日ネットフリックスのシリーズ「レモニー・スキットの世にも不幸なできごと」を撮影して、水曜日から日曜日までは映画「パーフェクション」の撮影をバンクーバーで数週間続けて行っていました。あれは大変だったわ!2つの現場の間を行ったり来たりして、疲労困憊して、混乱して。どちらもクルーは素晴らしい人たちだったんです。ある朝、こちらの仕事に行ってあの役のあのシーンをやって、ってね。
でもすごく楽しかったんです、両方ともすごくやりがいがあったし。でもジェマみたいに、仕事しか関心がないということにはならなかったですね。例えば家族とは連絡とっていたし(笑)。
【ストーリー】
交通事故で両親を亡くし、悲しみからふさぎこんでしまった9歳の少女ケイディ。
おもちゃメーカーの才気あふれる研究者ジェマは、この姪を引き取ることになるが、
仕事ひと筋の独身者にとって育児はハードルが高い。そこで彼女は研究段階のAI搭載の人形M3GAN(ミーガン)を、
実験を兼ねてケイディにあたえる。ケイディは“彼女”との交流によって笑顔を取り戻していった。
ケイディが親しめば親しむほど、彼女によかれと思えることを次々と実行していくミーガン。
しかし彼女の中に芽生えたケイディへの愛情は、やがて狂気へと変わり、とてつもない惨劇を引き起こす……。
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