現在好評放送中の『弱虫ペダル』TVアニメシリーズ“第5期”『弱虫ペダル LIMIT BREAK(リミット ブレイク)』の最終回を前に、手嶋純太役:岸尾だいすけさんと、泉田塔一郎役:阿部敦さんのインタビューをお届けします。
「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で絶賛連載中、渡辺航先生による自転車ロードレースコミック「弱虫ペダル」。マンガやアニメが好きな高校生・小野田坂道が、自転車競技部の仲間と出会い、ロードレースの世界で成長していく姿を描いた大人気作品のTVアニメシリーズ“第5期”が、『弱虫ペダル LIMIT BREAK(リミット ブレイク)』として始動!
全国の強豪校と激しくぶつかりあう真夏のインターハイを描く本作は、NHK総合テレビにて毎週日曜午前0時(土曜24時)に放送中!
そしてアニメで長きにわたり激闘が繰り広げられた2年目のインターハイがついに決着を迎えます!
第5期最終回を前に、総北高校の手嶋純太役:岸尾だいすけさん、箱根学園の泉田塔一郎役:阿部敦さんという両チームのキャプテンを演じるお二人に、熱い想いを語っていただきました。
――インハイ3日目は手嶋はかなり盛りだくさんな活躍で、葦木場との山岳賞争いや青八木との橋のシーンもあり、ちょっとずるいな!というくらい見せ場が多かったですね。
岸尾:先程チャンピオンさんの取材時に教えていただいたのですが、原作の渡辺先生がもう「手嶋のためのインターハイだから」とおっしゃっていたというのを聞いて、なるほど!じゃあいい!と思いました(笑)。渡辺先生がそう言っているんだったら、大手を振って「手嶋が主役でした」と言えるなと思いました。ほぼ裏主役のような活躍をしていたので、演じがいもありましたし、とにかく楽しかったです。
――葦木場とのシーンで思い出深いところはありますか?
岸尾:葦木場がニュータイプなのがやっぱりすごいなと思います。今までも感覚が研ぎ澄まされて会話をしていないのに喋っているようなシーンは「弱ペダ」の中でちょこちょこありましたけど、葦木場はもう完全に言葉で返してきましたからね。おお、完全にニュータイプがいるなぁ、と(笑)。
阿部:あははは(笑)。
岸尾:そういう意味でも手嶋はオールドタイプでしょうから、ニュータイプとオールドタイプの戦いだ、すごいなと思っていました(笑)。ある種、「弱ペダ」だけじゃなくても、戦っている者同士が喋ってはいないのに想いが通じるみたいなところがいろんな作品で見られるところがありますけど、完全な応えを葦木場は出してくれたので。感覚が研ぎ澄まされて「君のことがわかるんだ!」「君の考えがわかるんだ!」という(笑)。昔からの戦友というか友達であり、ライバルであった関係性だから、考えていることや思っていることがわかる、みたいな心の中のモノローグの会話が出来てしまうという、長年の謎が解けたところもあったので、戦えて良かったなと思います。
インハイ3日間戦っていて、手嶋は3日目は頭からピンチに陥いるものの青八木と切り抜け、「それは努力でなんとかなるレベルの体力ですか?」と聞きたくなるくらい連続で戦っていますから(笑)。それで挙げ句、箱根学園のエースと戦って(山岳争いで)勝ってしまうというのは、なるほど裏主役だったからなのか!というところで落ち着きました(笑)。
でも、想いの強さが人一倍あって、平凡な実力で弱いからこそ他の人より想いは強くて精神力で葦木場に勝利出来たのかなと思います。
――葦木場役の宮野真守さんとは何かやりとりされましたか?
岸尾:ちょうど宮野くんがPrime VideoのCMをやっているときだったので、Prime Videoでも「弱ペダ」観れるね、なんて話しかしていませんね(笑)。
――収録は手嶋と葦木場同様、阿吽の呼吸で?
岸尾:勝手知ったると言うか、長い付き合いなので。彼は劇場版でも別の役(熊本台一高校の吉本進)でも出ていましたし、おかしいぞ!と思いながら。葦木場役で参加してきたときには、「ちょっとお前おかしいじゃないか!」なんて話をしました(笑)。
――泉田もキャプテンとして3日目チームを支えて覚醒する部分もありました。
阿部:やっぱりスプリンターなので最後までついてはいけない。それはキャプテンとしてどうなのか問題も2日目の回想で実はこんなことがあった、みたいな話もありました。最後は信じて送り出して、ユキ(黒田雪成)に託してという、それも破れかぶれというわけではなく本当に信頼しているから、お前なら大丈夫だと、山に入った時点で指揮権も移っていると言っていましたし、そういった意味では山岳の平坦区間で700mの差をつけてクライマーチームを送り出せたのはすごく良いシーンだったんじゃないかなと思います。
悠人に背中を見せて、箱根学園とはこうだ!みたいなものを無言で語ることができたあのシーンは個人的にもかなり良いシーンだったと思いますね。
――泉田は前年度のインハイにも出場していますが、演じていてその心持ちの違いはありましたか?
阿部:前回は常勝校だったけれど負けてしまって、というのもありつつ、今回の2日目のスプリントリザルドラインで小鞠くんと戦ったときとか、クライマーチームを引っ張るところとか、結構1年目のインターハイと同じセリフがあったりして。そこはやっぱり想いは同じだけど、そこからさらに1年目から2年目に対して、築いたものや自分の中で生まれた覚悟などが乗って、似ているけれどやっぱり違うものになっているな、というのはありました。そういった部分がちょこちょこあったのは、個人的に熱いな、良いシーンだなと思って演じていました。
――手嶋は青八木ともずっと一緒にやってきて、今回インターハイに一緒に参加できたことへの想いはいかがですか?
岸尾:青八木とはコンビと言いますか、その相棒と一緒にインハイに出られたのは良かったですし、相棒のおかげで3日目のピンチも乗り越えられたので、一緒にやってきたことが報われたところがあります。
でも、一番気になっているのは、「弱ペダ」あるあるかもしれないんですけど、特に青八木は手嶋のことを「純太」って呼んでくれるんですけど、手嶋はよっぽどのことがない限り「一(はじめ)」って呼んであげないんです。この不思議(笑)! 途中から青八木はずっと「純太」って呼んでくれていたんですけど、手嶋は頑なに「青八木」なんですよ。1回「一」って呼んだと思ったら、その次のシーンで「青八木」に戻っているっていう(笑)。これは絶対にわざとやっているんだろうなって。総北チームでも気持ちが高まると小野田のことを「坂道」って呼んだりするのはあるあるなんですけど。この青八木・手嶋間の呼び方は確実に何かがあってこの呼び方になっていると、意図的なものを感じています(笑)。
――その真意がいつかわかるといいですね。
岸尾:最初は青八木も「手嶋」と呼んだりバラバラだったと思うんですけど、急に(笑)。たぶん3期からはずっと「純太」だと思います。
――呼び方で気になっている部分があって。鳴子はみんなを独自のあだ名で呼ぶじゃないですか。手嶋のことは「パーマ先輩」、そして泉田はあんなに筋肉キャラなのに「マツゲくん」なんだ!と気になって。「アブ!」とか特徴的なセリフもあるのに、それでもなく。
岸尾:確かに、マツゲも印象的ではあるけど、やっぱり筋肉とか、「アブ!」のパワーワードがすごいのにね。「アブ!」でいじれない何かがあったのか(笑)。
阿部:あははは! 泉田くんてどうしてもあの言動とかに惑わされてしまうけれど、今回髪の毛も伸びたし、普通に客観的に見たらすごい美青年なんじゃないのかなって思うんですよね。伏し目がちでマツゲ長いし。黙っていたら彫刻のような青年なんじゃないかな、と思い始めて。それはそれとして「アブ!」は言うけどね、みたいな(笑)。だから、そこを見抜いていたんじゃないですか?鳴子は本質がわかるんじゃないですか(笑)。
――お互いのチームでいいなと思っている部分は?
岸尾:個人の能力レベルでは箱根学園のほうが絶対的に上ですからね。そういうところじゃないかな。作中のセリフでもありますけど、6人全員がゴールを狙えるエースみたいな。1人1人が10点満点で6人揃っている。総北はそうではないので、純粋にいいなぁと思います(笑)。どこに誰を配置しても失敗する確率が少ないでしょうから、最良の采配をすればもう無敵のはず……だけどうち(総北)が勝っているからなんとも言えませんけど(笑)。個々のレベルの高さが箱根学園はすごいと思います。
阿部:箱根学園ってある種完璧なチームだなと思っていて。(『聖闘士星矢』でいうところの)黄金聖闘士(ゴールドセイント)っぽいな、なんて思っているんですよね。総北はやっぱり青銅聖闘士(ブロンズセイント)感があるんですけど、意外性というか、幅がすごくあるのがいいなと思っていて。
何よりも会話とかが朗らかなんですよね。箱根学園だとみんな確立してしまっているからカチッとした会話が多い。多少2年目のインターハイになっていろんなキャラが増えたので、ちょっと楽しい会話も増えたんですけど、それでも総北のわちゃわちゃした感じってうちのチームにはあまりない会話だな、なんて思っていました。
――個人的に誰かを引き抜けるとしたら、誰を選びますか?
岸尾:今のチームにだったら、良いところを補える人がいいかなと思うので、そうなってくるとオールラウンダーのほうがいいのかな? うーん、黒田かなぁ。いろいろと作戦も立ててくれるし、立てられる作戦も増えるかなと思います。
阿部:うちは鳴子とか入ってくれると朗らかになりそうな気はしますけどね(笑)。銅橋とかと面白い会話しそうだし、葦木場とも良い感じのツッコミとボケの関係性が成り立ちそうだなと思います。
――では、2年目インターハイ決着に向けて楽しみにしている方にメッセージをお願いします。
岸尾:もう2年生トリオに任せています。信じて託したわけですから、そこは何も不安なく送り出しました。2年目のインターハイに関しては3期から積み上げてきたもの、実際の時間も非常に流れてしまっておりますので、いろいろひっくるめて時の流れを感じながら、その最後を楽しんで熱く見守っていただければと思います。
阿部:泉田くんはスプリンターなので、ゴールラインが山にあるということはどうしてもそこには行きたくても行けない、ということにはなってしまうので、信じて送り出せたというのもありますし、信頼感があるからこそ、そういうことができたんだろうなという思いもあります。泉田くん的には「王者たれ、箱根学園」と言って送り出して、やっぱりそこに尽きると思うので、ぜひ視聴者の皆様には最後まで見守っていただければと。
たぶん、みんなそれぞれの推しや推しチームがいるでしょうけど、おそらくどっちも勝ってほしい、みたいな想いがあると思うんですよ。みんなこれまでの歴史を観てしまっているが故に。でも、決着はきっとついてしまうと思うので、そこも受け入れた上で見守っていただければと思います。
――楽しみにしています、ありがとうございました!
TVアニメ『弱虫ペダル LIMIT BREAK』最終話 BREAK.24「二人のラストスプリント」・BREAK.25「大空に手を挙げた者」NHK総合テレビにて3/26(日)午前0時より2話連続放送予定!
※放送時間は変更になる場合がございます。
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作品情報
『弱虫ペダル LIMIT BREAK』
NHK総合テレビにて放送中!
毎週日曜午前0時(土曜24時)
■STORY
1年目のインターハイで見事、総北高校を総合優勝へと導いた小野田坂道。
今泉や鳴子と共に2年生へと進級し、キャプテン・手嶋たちと新チームで連覇を目指す!
そして迎えた夏のインターハイ。
昨年の雪辱に燃える王者・箱根学園は、新キャプテン泉田を中心に次々とリザルトを獲得し、快進撃を見せる。王者の風格を取り戻した箱根学園を前に、総北は再び挑戦者となり、苦境に立たされる。
そんな中、遂にレース最終日がスタート!
2日目のゴールを制した京都伏見・御堂筋も新たなフェイズへと動き出す……。
各チームが闘志を燃やす中、坂道は仲間と繋いてきた絆を信じ、栄光のゴールを掴み取れるのか――!?
■STAFF
原作:渡辺 航(週刊少年チャンピオン)
監督:鍋島 修/脚本:砂山蔵澄/キャラクターデザイン:番 由紀子/メカデザイン:水村良男・秋篠デンフォワード日和/
ライドデザイン:堀内博之/美術設定:泉 寛/美術監督:吉原俊一郎/色彩設計:中尾総子/3DCGスーパーバイザー:佐々
木俊宏/CG監督:藤谷秀法/撮影監督:葛山剛士・金 光俊/編集:坂本久美子/音響監督:高寺たけし/音楽:沢田 完/
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
第1クールオープニングテーマ:「Keep going」04 Limited Sazabys(日本コロムビア)
第1クールエンディングテーマ:「PRIDE」Novelbright(UNIVERSAL SIGMA / ZEST)
第2クールオープニングテーマ:「ラストシーン」Novelbright (UNIVERSAL SIGMA / ZEST)
第2クールエンディングテーマ:「アクション」山下大輝 with 佐伯ユウスケ(A-Sketch / Astro Voice)
■CAST
<総北高校>
小野田坂道:山下大輝/今泉俊輔:鳥海浩輔/鳴子章吉:福島 潤/
手嶋純太:岸尾だいすけ/青八木 一:松岡禎丞/鏑木一差:下野 紘
<箱根学園>
真波山岳:代永 翼/泉田塔一郎:阿部 敦/黒田雪成:野島健児/
葦木場拓斗:宮野真守/銅橋正清:小野大輔/新開悠人:内田雄馬
<京都伏見>
御堂筋 翔:遊佐浩二/岸神小鞠:福山 潤
公式ホームページ: http://yowapeda.com/
公式twitter:@yowapeda_anime
(C)渡辺航(週刊少年チャンピオン)/弱虫ペダル05製作委員会