ルッジェロ・デオダート監督が手掛けた『食人族』(80)が、クリアな映像の4Kリマスター、無修正完全版で5月5日より全国公開されることが決定した。
南米アマゾン奥地で消息を絶ったアメリカ人のドキュメンタリー撮影隊。彼らが残したフィルムに記録されていた、おぞましく衝撃的な顛末が描かれる。痛烈な文明批判を込めた問題作で、世界各国で上映禁止、フィルム没収、ビデオの発売中止騒動など、40年以上に渡りトラブルと訴訟の数々を巻き起こしてきた。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』などのファウンド・フッテージ映画のルーツで、イーライ・ロス監督が手掛けた『グリーン・インフェルノ』の原点でもある。
今回の劇場上映にあたり、アートディレクター/映画評論家・高橋ヨシキ氏よりコメントが到着している。
<高橋ヨシキ氏のコメント>
『食人族』は詩情に溢れたビューティフルな作品であり、過度にショッキングでコントロヴァーシャルな映画史上の特異点でもある。イタリアン・ネオレアリズモとマカロニ・ウェスタンの薫陶を受けた故・ルッジェロ・デオダート監督の流麗で野蛮でクレバーな〈映画作り〉それ自体が持つ圧倒的な強度にあなたは打ちのめされ、リズ・オルトラーニの優美なメロディに心揺さぶられるだろう。
『食人族 4k リマスター無修正完全版』
2023年5月5日 (金) ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、シネマート新宿 他 全国ロードショー
協力:エデン/配給:エクストリーム
<ストーリー>
男女4人のアメリカ人ドキュメンタリー撮影隊が”グリーン・インフェルノ”と呼ばれる南米アマゾン奥地を探索中に消息を絶った。救助隊が結成され、現地に向かうが、未開のジャングルの奥地で食人族の村に辿りつき、無残にも白骨化した遺体を発見する。一体、その村で何が起こったのか?捜索隊が持ち帰った撮影済フィルムを現像し、上映すると、そこには想像を絶するおぞましき光景が記録されていた―。
© F.D.Cinematografica S.r.l.1980