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「基本を抑えて、遊ぶところは遊ぶ」”面白さ”を追求する『かぐや様は告らせたい』石川達也(プロデューサー)&田中瑛(宣伝プロデューサー)インタビュー


昨年12月に公開を迎え、1ヶ月後には45館以上での追加上映も決定するなど注目を浴びるアニメ「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」。今回、プロデューサーである石川達也さんと宣伝プロデューサーの田中瑛さんに「ファーストキッスは終わらない」特別上映の裏側や、『かぐや様』シリーズに対する想いを伺いました。

——「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」が映画館で特別上映されるまでの経緯を教えてください。

石川:TVアニメ第3期の「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」の続きを作りたいという気持ちがまずありました。ただ、今回のエピソードはTVアニメの新しいクールとして扱うには少し短かったんです。そんな中、クリスマスの時期に合わせて本編が出来上がる制作スケジュールが見えてきて、であれば『クリスマスに皆で見られる何かにしたい』なと。12月に特別上映という形でお届けしようと思いました。そもそも2022年度は”かぐやYear”にすると決めていたのもありますね。「ウルトラロマンティック」の放送があって、原作も完結して、その直後にこの「ファーストキッスは終わらない」が上映される……そういう連続性を作りたかったというのもあります。

田中:”かぐやYear”にしようという話は、「ウルトラロマンティック」のプロモーションが始まるくらいには決めていましたよね。

石川:「ファーストキッスは終わらない」を制作することは2020年くらいから話していて、それこそ作り方含め早い段階から田中には相談していました。

田中:第2期「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」の放送が終わる頃には、理想や目標も含めてここまでの流れはできていた気がします。

——スクリーンで上映するからこそこだわったポイントはありますか?

石川:制作時に僕がお願いしたことでいうと、音楽はスクリーンでかかることを意識していただきました。劇伴も5.1chで作ったり。オープニングテーマ「Love is Show」(鈴木雅之 feat.高城れに)ももちろんですが、エンドロールまでしっかり観てくださることも踏まえてエンディングテーマ「heart notes」(鈴木愛理)で最後は読後感をもって締める、みたいな構成は特別上映ならではのものになったと思います。

田中:楽曲はどれもスクリーンで一層映えていました。特別感で言うと、挿入歌「ロマンティックマニフェスト」(halca)もポイントじゃないですか?

石川:そうだね、今回ならでは。

田中:特別感がありますよね。

——公開初日を迎えてから1ヶ月以上が経ちますが、上映館も新たに増えました。どのような反響感じていますか?

石川:反響に関しては『めちゃくちゃありがとうございます』の一言に尽きます(笑)

田中:今までのように全国で一斉にテレビを見ながら実況するという盛り上がり方とは違うので、お客さんがすごく気を遣ってくださっている気がします。上映しているうちに新鮮に楽しんでほしいからこそ、ネタバレをしないように気をつけながら楽しんでくださっているのかなと。

石川:本当にありがたい限りだよね。

田中:本当にいい作品ですから、嬉しいですね。

——TVアニメからスタッフ陣も続投していますが、皆さんで作り上げてきた「かぐや様観」といったものはあるのでしょうか?

石川:作品自体に、ある種のフォーマットのようなものができていると感じます。そこに毎回新たなチャレンジを加えていって。『基本を抑えて、遊ぶところは遊ぶ』というメリハリが、制作でも宣伝でも大事なことだなと思います。

田中:「『かぐや様』らしさ」を大切にしています。

石川:「『かぐや様』らしさ」が何かって言われたら、ただただ「面白いか面白くないか」だよね。

田中:そうですね。面白ければOKで、そうじゃなければダメ。それこそ、昨年10月に開催したイベント「奉心祭 in AKIHABARA」をやると決めた時、言葉でそんなに説明していなかったですが最初から完成形のイメージは石川と共有できていた気がします。

石川:具体的に何か話をしたわけじゃなかったけど、イメージは一致していたよね。

——「奉心祭 in AKIHABARA」のお話も出ましたが、これまでを通して印象に残っているイベントや宣伝施策を教えてください。

石川:第3期の放送が決定した時にお届けしたティザーPV「石上優は語りたい」(https://youtu.be/vFN5K-iAyV0)がすごく好きです。ストーリー的にアニメ本編のほうで拾うことが難しいエピソードだったので、新クールの情報出しとマッチングさせることでピタッとハマった感じがしました。

田中:イベントはその都度やりたいこともお客さんに届けたいことも違いますし、全部印象に残ってますね。地方でキャストの皆さんが登壇するイベントも含め、どこへ行っても『かぐや様』のイベントは面白いと思います。過去やらせていただいた宣伝担当作品はイベントの映像は見返したりするんですけど、本当にどれも面白いです。

石川:え、凄いねそれ!(笑)

田中:しかも尋常じゃない回数見直しますよ(笑)「これはよかったけど、ここはよくなかったな」ってところもあって。『かぐや様』はその集大成として「奉心祭 in AKIHABARA」があった気がします。ああいうイベントができること自体、原作・本編があってのことだと思うので凄いことだと思います。配信番組だと24時間放送した「かぐやDAY」とか、2020年にやった特番「朝から告らせたい〜Presented by かぐや様は告らせたい〜」は特に好きです。

——改めて、お二人が『かぐや様は告らせたい』に感じる魅力はなんでしょうか?

石川:原作の面白さが大前提あって、笑えるところから泣けるところまで作品の幅がとても広い一方で、お話の筋もきちんとあるのが魅力です。そして原作者の赤坂アカさんが築いた土壌の上に、アニメならではの演出や拡張性が乗っかって、いい意味で自由度の高い作品だというのがアニメのいいところだと思います。

田中:『かぐや様』に関わる人が全員好きです。それは原作サイドの赤坂先生や編集担当の方、ライツご担当の方もそうですし、アニメに関わる監督やスタッフの方々、キャストの皆さん……挙げていくとキリがないですが、委員会として関わる方達もいて。『かぐや様』に愛のある人たちが集まっているこの座組みが好きですね。それと、”空気がいい”というのもあると思います。石川が担当している作品はどれも空気がよくて、制作と宣伝とで連携を取りながら進める中で、楽しいなと感じます。

石川:意識はしてないですけどね。作品の力なんです。『かぐや様』という作品の懐の深さだと思います。

『かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-』絶賛上映中
配給:アニプレックス

(C)⾚坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会

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