2021年に開催された「第1回 日本ホラー映画大賞」(主催:KADOKAWA)で大賞を受賞した『みなに幸あれ』が長編映画化され、2023年に劇場公開されることが決定した。
監督は、同作の短編で大賞を受賞し、本作が商業映画デビューとなる下津優太。『呪怨』『犬鳴村』の清水崇が総合プロデュースを務め、新人監督を強力にバックアップする。主演は、演技力が高く評価されている古川琴音。
主演の古川さんは、本作を「人間の幸せの核心に迫る新感覚の社会派ホラー」と表現。「人間そのものの存在が怖くなるような居心地の悪さ、根源的な新しい恐怖を感じてもらえれば」とコメントしている。※全文は記事末に掲載
本作の根底に流れるテーマは「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」。とある村で、この世界の特異な成り立ちに疑問を持った主人公が行動を起こすが、次第に追い込まれていき「この世界にはある法則が存在する。それを知らないと死ぬことになる」という得体の知れない恐怖と対峙することになる。
撮影は主に福岡県田川郡の各所で行われ、現在は23年の公開を目指してポストプロダクション中。
また、「第2回 日本ホラー映画大賞」は11月末まで作品公募を受け付けており、今回も意欲的な作品が集まっているとのことだ。
『みなに幸あれ』
2023年公開予定
総合プロデュース:清水崇
原案・監督:下津優太
脚本:角田ルミ
主演:古川琴音
製作:KADOKAWA
制作プロダクション:ブースタープロジェクト
コメント
<主演・古川琴音>
今回、映画の主人公、ある家族の“孫”役を演じることになりました。本作は誰かの犠牲の上に誰かの幸せは成り立っているのだといったことをテーマに、人間の幸せの核心に迫る、新感覚の社会派ホラーです。
私が演じる主人公は、社会の仕組みに抗おうともがきますが、そこに逃れられない恐怖が迫ってきます。映画を観ている間はもちろん、観終わった後、人間そのものの存在が怖くなるような居心地の悪さというか、根源的な新しい恐怖を感じてもらえればと思います。『みなに幸あれ』ぜひご期待ください。
<監督・下津優太>
理想ばかりを描いているだけでは何も解決しません。現実と向き合い受け入れることは非常に苦しみを伴う作業です。私は監督として、キャスト・スタッフを信じて、この企画と何より自分自身を信じて、今より1ミリでもよい社会になることを信じて、映画の持つパワーを信じて、懸命に取り組んで参りました。消費される映画ではなく、残る映画を作りたい。必ず作り手の想いは、受け手に伝わると信じています。映画『みなに幸あれ』ご期待ください。