お盆休みも過ぎ、学生は夏休みも残りわずか。プールに花火、夏祭りやキャンプなど、夏ならではのイベントを楽しめば楽しんだ分だけ、夏の終わりは切なくて、寂しさを感じてしまうもの。まだまだ夏の暑さに浸りたい人にも、次の季節を迎えるための勇気が欲しい人にも。ちょっと不思議でエモーショナルな世界が広がる、夏から秋へ移り変わるこれからの季節にぴったりのアニメーション映画、『雨を告げる漂流団地』(9月16日(金)にNetflixにて全世界独占配信&日本全国ロードショー)をはじめとする注目作品3選を紹介します。
◆夏の終わりを見送るような寂しさ。初めての別れの旅が始まる──
『雨を告げる漂流団地』(9月16日(金)にNetflixにて全世界独占配信&日本全国ロードショー)
『ペンギン・ハイウェイ』や『泣きたい私は猫をかぶる』で知られるスタジオコロリドの、長編映画第3弾。温かみのあるキャラクターデザイン、生命力溢れる子供らしい動き、そして繊細な心情描写で瑞々しい物語を紡ぎ出すスタジオコロリドが本作で描くのは、少年少女たちのちょっと不思議な初めての別れの旅。ある日、主人公・航祐とその幼馴染みの夏芽、そして同級生らが、取り壊し前の団地に忍び込むと、不思議な現象に巻き込まれ、団地ごと大海原へ漂流してしまう。謎の海を漂流する、航祐と夏芽の思い出がたくさん詰まった団地で、彼らはピンチを一緒に乗り越えながら、それぞれの抱える“気持ち”に向き合い成長していく。
かけがえのない大切な場所やものとの別れに向き合う切なさ。終わりゆく夏を見送るような寂しさにも似たこの気持ちを、誰しも一度は感じたことがあるはず。ひと夏の別れの旅を経て、前を向いて進んでいく主人公たちの姿は、観客にもささやかな勇気をくれるはず。
◆ノスタルジックな世界観と夏の光にたっぷり浸りたい
『夏へのトンネル、さよならの出口』(9月9日(金)日本全国ロードショー)
八目迷原作のライトノベルを劇場版アニメとして映像化した本作。中に入れば欲しいものが手に入れられるという「ウラシマトンネル」の都市伝説を通して出会った高校生の男女の、青春ドラマを描く。掴みどころがない性格のように見えて、過去の事故を心の傷として抱える塔野カオル。芯の通った態度の裏で自身の持つ理想像との違いに悩む花城あんず。2人はその不思議なトンネルを調査し、欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶ。2人の欲しいものとは一体なんなのか?ノスタルジックな世界観を疾走感溢れる映像で描き出しており、光の量にこだわって製作されたという本作の映像美には注目。まだまだ夏の眩しさを感じられる作品。
◆日常を生きる我々の旅路にも、一筋の光をもたらす
『すずめの戸締り』(11月11日(金)日本全国ロードショー)
『君の名は。』『天気の子』の新海誠監督 最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめの、解放と成長を描く冒険物語。九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。まるで何かに引き寄せられるように、すずめは山中の廃墟で見つけた扉に手を伸ばす―。 不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”がはじまる。17歳の女の子の等身大な表情や、すずめが目にする扉の向こうに広がる不思議な空。美しい色彩で描かれるその圧倒的な映像にも注目したい。
【ストーリー】まるで姉弟のように育った幼なじみの航祐と夏芽。
小学6年生になった二人は、航祐の祖父・安次の他界をきっかけにギクシャクしはじめた。
夏休みのある日、航祐はクラスメイトとともに取り壊しの進む「おばけ団地」に忍び込む。
その団地は、航祐と夏芽が育った思い出の家。
航祐はそこで思いがけず夏芽と遭遇し、謎の少年・のっぽの存在について聞かされる。
すると、突然不思議な現象に巻き込まれ――気づくとそこは、あたり一面の大海原。
航祐たちを乗せ、団地は謎の海を漂流する。
はじめてのサバイバル生活。力を合わせる子どもたち。
泣いたりケンカしたり、仲直りしたり?
果たして元の世界へ戻れるのか?
ひと夏の別れの旅がはじまる―
【クレジット】
出演:田村睦心 瀬戸麻沙美
村瀬歩 山下大輝 小林由美子 水瀬いのり 花澤香菜 島田敏 水樹奈々
監督:石田祐康 脚本:森ハヤシ/石田祐康
音楽:阿部海太郎
主題歌・挿入歌:ずっと真夜中でいいのに。
企画:ツインエンジン
制作:スタジオコロリド
配給:ツインエンジン/ギグリーボックス
製作:コロリド・ツインエンジンパートナーズ
(C)コロリド・ツインエンジンパートナーズ
●9月16日(金) Netflixにて全世界独占配信&日本全国ロードショー!