ソニー生命保険は、約170億円(1.55億米ドル)の不正送金により元社員が2021年11月に詐欺罪で逮捕された事件に関して、2022年7月12日にアメリカ・カリフォルニア州南部連邦地方裁判所での司法手続きで海外子会社のSA Reinsurance Ltd.に返還が認められる判決が下されて、金額は約223億円(1.61億ドル)になると発表しました。
ここで「ん? 不正送金の額と比べて返還額がかなり多いぞ?」となりますが、この外部送金された資産は暗号資産に転換されており、昨今の円安ドル高になっていることもあり、図らずも53億円もの利益が生まれたことになります。
この事件に関してネット上では「爆益」「ファインプレー」「もはや手柄では?」といった反応が続出。「使途が気になる」という声も上がっていましたが、ソニー生命によると「当該資産が返還されることを契機に、犯罪防止、犯罪者救済、人道支援その他社会公益に質することを目的として、寄付を行うことについて検討してまいります」としています。
ソニー生命では、この事件の再発防止策として、社員情報管理強化と資金払出統制強化、全社員を対象として不正防止に着目した社内研修やディスカッション等を実施するとしており、萩本友男社長が基本月額報酬の40%を3ヶ月返上するなど、役員報酬の返上を発表しています。
参考:海外子会社から不正送金された資産の返還に係る判決について(ソニー生命)
https://www.sonylife.co.jp/company/news/2022/files/220720_release2.pdf [リンク]