最近、櫻坂46が面白い。日曜深夜に放送中の冠番組『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京系)が、“神回”を連発しているのだ。
例えば7月4日(3日深夜)の番組では、「隠れたスターを探せ! 三つ巴クイズバトル!」が放送された。そこでは新しいクイズスターを探すべく、メンバーたちが武元唯衣、井上梨名、大園玲をそれぞれリーダーとする3チームに分かれてクイズバトルを展開した。
その中で武元チームの6人に出題されたのが、「昨年秋、北海道日本ハムファイターズの監督に就任した新庄剛志が自ら付けた名前とは、“BIG何”でしょう?」という問題。正解はもちろん「BOSS」なのだが、ここでリーダーの武元は、6人の中から正解していそうなメンバーを指名することに。
だが、そもそも手元のフリップに書くまでにかなり時間がかかり、全く手応えがなさそうなメンバーに武元は「なんでこの問題にこんなに時間がかかってるんですか?」とイライラ。仕方なく土生瑞穂を指名したのだが、そんな土生の答えは「ハム」。まさかの「ビッグハム」という答えにメンバーは大爆笑。
続けて武元は、真っすぐ正面を向き、堂々としている大沼晶保を指名。だが、そんな彼女の答えは「HAMU」。「ハム」の正しいつづりは「HAM」だが、どちらにしても不正解。「BIG HAMU」というパワーワードに、またしてもスタジオが揺れた。
さらに尾関梨香にも答えてもらうと、2人のさらに上をいく「(BIG)リチョコ」。つまりは彼女は「ビックリマンチョコ」と答えたかったようだが、予想外すぎる不正解にスタジオからは悲鳴があがっていた。
また番組後半では、ポイントがどうしても欲しい武元が、黄色いヘルメットでモノボケを求められた際、そのヘルメットを枕にしてスタジオの床に寝そべり、「カスタードの塊で寝る」という即興モノボケを披露し、さざ波のような笑いを誘っていた。
こうして何かしら化学反応が起こる最近の『そこさく』。その秘密はまず、スタッフの企画力にある。直近のラインナップを見ても「好きの熱量プレゼンショー」「これって変ですか? 私の怖いものベスト10」「実はまだあるでしょ? メンバーエピソード吸い上げまショー!」「一斉調査! 櫻坂46なんでもランキング!」など、メンバーのキャラクターが自然と引き出せるような企画を立ち上げているのだ。
それに加えて、櫻坂のガヤ番長とも言うべき“まつり”こと松田里奈の盛り上げや、味覚音痴などで脚光を浴びる井上梨名のオラオラな煽り、そんなメンバーを俯瞰で見ている土生瑞穂、メンバーの中和に役立つ“きらこ”こと増本綺良の天然ぶりなど、毎週、様々な場面で誰かしらにスポットが当たるようになっている。個々人がそれぞれの役割で番組を支えており、うまく回っていることがうがかえる。
その盛り上がりは、前の時間帯で放送されている乃木坂46の冠番組『乃木坂工事中』(同系)を遥かにしのぐこともある。また視聴率の面で言っても、世帯・個人ともに『乃木中』よりほぼ毎週0.1%程度しか下がっていない。それから考えても、乃木坂ファンがそのまま見ていると言える。
どちらかというと、世間的にはおとなしいイメージがあった櫻坂46。一時期、同番組でも“お客様”だったが、積極的に参加するようになった。いよいよ、戦える集団となってきたようだ。
(執筆者: genkanaketara)