2021年に限定販売された“1本5000円のビール”のことをご存じでしょうか?
■1本5000円のビール「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉2021」を飲んでみた (記者:ノジーマ)
https://getnews.jp/archives/3073717 [リンク]
この『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉2021』はシングルモルトウイスキー『山崎』と同じ樽を使って、『マスターズドリーム』を熟成させた究極のビールなのです。
実はこの時、撮影した筆者も少しだけ味見させてもらいましたが、ビールとはまた違う次元の新しい飲み物ともいうべき、甘美な香りと深い味わいでした。木樽の香りと麦芽のコクが絡みあいながらも、濁りのないうま味や苦みが舌の上で溶けあいます。
1年前のことながら書いていて思い出す美味しさなのですが、なんと2022年にもマスターズドリームが樽熟成ビールを出すとのこと! さっそく『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム』ブランドセミナーの会場に出向きました。
『マスターズドリーム』と『マスターズドリーム<無濾過>』、限定販売の『マスターズドリーム<白州原酒樽熟成>』を飲み比べ!
2022年に限定販売される“樽熟成”ビールは『マスターズドリーム<白州原酒樽熟成>』(第一弾)と『マスターズドリーム<山崎原酒樽熟成>』(第二弾)の2種。
今回試飲させていただいたのは、
『マスターズドリーム』
『マスターズドリーム <無濾過>』
『マスターズドリーム <白州原酒樽熟成>2022』
の3種類となります。
『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム』
まずは、『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム』から。この銘柄自体、クラフトビールなど“ワンランク上のビール”がたしなまれるようになった頃に、サントリーから販売されたハイグレードブランドです。
グラスに注がれたきめ細かな泡とともに口に含むと、その名に違わぬ、洗練された口当たり。ストレートな苦みや麦のうま味を、レイヤーとして綺麗に取り出した印象です。
スッと入って膨らみ、シンプルに引いていく“ビールの良い部分”は場面を選ばず、長く飲み続けられるようデザインされています。
『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム <無濾過>』
2022年4月から販売されたこの<無濾過>のマスターズドリーム、比較しながら飲んでビックリでした。
苦みのファーストインパクトから、なだらかに感じる深いコク。そこから、グラデーションを描くように感じるほのかな甘みまでが見事! それらが消える際には、苦みがなだらかに余韻を残すまでワンセットなのです。無濾過ゆえの濃密さ、濃さ、入り組み方が実に見事です。
誤解してほしくないのは、『マスターズドリーム』の上位互換が『マスターズドリーム <無濾過>』なのではなく、横並びの別物であるという点。性質が違うので、楽しみ方がガラリと変わりますし、交互に飲んでもそのコントラストがとても楽しいです。
無濾過は、品質が不安定になりがちなのが課題だったそうですが、製品的に安定するような工法が確立して、今回の販売に至ったとのことでした。
コンビニなどでこれが買えるのは、ちょっと異常。そのくらい美味しい“作品”です。
『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム <白州原酒樽熟成>2022』
満を持して登場した『ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム <白州原酒樽熟成>2022』。決して強い色味ではないですが、小金色から飴色を帯びた奥行きのある見た目。
口元に近づけると、甘いバニラ風の香りが鼻をくすぐります。あの山崎の時もそうでしたが、香りというか構成している大事な部分に、ウイスキーのような木の香りがあるのです。
そっと口には含むと、麦の香りを主とした熟成された香りが見事に広がり、華やかな甘みが膨らんではスーーーッとキレよく消えていきます。
ここまで同じ『マスターズドリーム』派生ではありますが、もう、完全に別物の仕上がり。
実は濃厚で甘味が効いているのですが、それに気づくのが遅れるほどの情報量。厚く深いコクにシンプルなようで複雑に絡み合った香ばしい香り、甘ったるくさせないキレの良さがそうさせているのだな、と冷静になってから理解できます。
苦み自体はどちらかというと先の2品に比べて低めです。アルコール度数は8.5%なのだそうですが、決して飲みにくくはありません。
甘さにしても味の濃さにしても度数にしても、ものすごくエッジでバランスを見事に保っている不思議なビールがこの<白州原酒樽熟成>でした。
温度が変わってくると、そのアルコール度数に比例して、更に香りが立ちます。冷蔵庫から出したばかりはのど越しを楽しみ、7~8℃くらいになったら立ち上る香りや甘み感の強さを楽しめそうです。
マスターズドリームの醸造家さんに合わせるおつまみを聞いてみた
今回、マスターズドリームの醸造に携わっている醸造家の丸橋太一さんにお会いできたので、「マスターズドリーム<白州原酒樽熟成>や<無濾過>、それぞれ、どんなおつまみとのマリアージュが楽しめそうか」を聞いてみました。
―<白州原酒樽熟成>美味しかったです。結構キャラクターが強いのですがどんなおつまみと合わせるのが良さそうですか?
丸橋さん:白州原酒樽熟成に関しましては、熟成の香りはしっかりとあるんですけども、味がすっと切れるようなところがあります。そこをうまくマリアージュさせようとすると、少しとろみの強いようなチーズですとか、味がしっかり残るようなチーズがいいかもしれません。白州の味が切れるところ、香りの強さも考えると、そういった香りが少し強いもの同士で合わしてあげると、すごくあの美味しく飲んでいただけると思います!
ちょっと極端な例を言いますと、例えばチョコレートみたいな少し甘いものと一緒でも、しっかりと打ち負けない香りがありますね。その甘みもうまくバランスとして取り込んでしまえる、白州原酒樽熟成はそんないいところがあります。
―『マスターズドリーム <無濾過>』についてのマリアージュも教えていただいていいですか?
丸橋さん:柔らかな口あたりと上質な味わいがあるんで、実はそのまま、何もなく飲んでいただいてもすごく美味しい、飲み飽きないようなつくりは意識したんですね。
―確かにあれだけで完結してしまうのは感じました
丸橋さん:つまみがいらないっていうようなところも想像しながら、作らせてもらったっていうところがあります。
ビールがしっかり味があるんで、ちょっと塩(えん)味のあるようなものですとか、ちょっと塩分の高いようなおつまみと合わせていただいても非常にいいかなという風に思ってます。
―もうお酒の方に全部旨味とかが詰まってますから、日本酒じゃないですけど、塩だけでいただける気がしました
丸橋さん:そうですね(笑)そのイメージにも近いかもしれません。
―ありがとうございました!
抽選応募はLINE公式アカウントからスタート
2021年に抽選販売された『山崎原酒樽熟成』は販売数2000本に対し、応募総数は34,000件とおよそ17倍(!)もの競争率でした。
それも踏まえ、今回は『マスターズドリーム<白州原酒樽熟成>』(第一弾)と『マスターズドリーム<山崎原酒樽熟成>』(第二弾)、それぞれ5000本ずつを用意。また、直営店のマスターズドリームハウスでは6400杯分、工場見学で800杯が用意されるそうです。
<白州原酒樽熟成>の応募は5月17日(火)からすでにスタートしており、〆切は6月19日(日)23:59までとなっています。
応募方法は特設サイトにアクセスし、『ザ・プレミアム・モルツ』ブランドのLINE公式アカウント『プレモルメンバーズ』に登録が必要となります。
<山崎原酒樽熟成>の応募は10月の予定です。