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ライアン・レイノルズ主演『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』“日本一しつこいボディガード”木本亮さんに聞く映画の魅力


「デッドプール」シリーズのライアン・レイノルズと「アベンジャーズ」シリーズのサミュエル・L・ジャクソンが共演、さらにサルマ・ハエックやアントニオ・バンデラス、モーガン・フリーマンといった名優たちも登場し、ひょんなことから殺し屋を護衛する羽目になったボディガードのドタバタを描く『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』。アクションとコメディのバランスが爽快な全米No.1ヒット作が、4月8日より公開となります!

ライアン・レイノルズ演じる主人公のマイケルはボディーガードをお休み中ですっかりリラックス。なのに殺し屋ダリウスから危険な現場に無理やり繰り出されて……。カッコいい、クールなだけじゃない人間描写も魅力の一つである本作。実際に警護の本場イギリスで経験を積み、「激レアさんを連れてきた」にて、 “日本一しつこいボディガード”として紹介された日本人ボディガード、木本亮さんに感想を伺いました!

【木本亮さんプロフィール】
京都大学工学部を自主退学後、英国の警護訓練校に入学。卒業後はVIP専門の警護員として活動し、2007年から2014年までセコム関連会社の警護部門設立に参画。2022年4月、警護学校をリニューアル再開。映画「SP 野望篇/革命篇」、映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」などで監修も務めている。
https://safehouse.tokyo [リンク]

――本職のボディガードである木本さんが『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』をご覧になっていかがでしたか?

まず、暗くなくて明るいストーリーが良かったです。「ボディガードものは暗い」という固定概念を壊してくれた作品で、音楽の使い方もカッコ良いです。普段から、勉強のために色々なボディガード作品は観ていますが、やっぱりどの作品も暗い展開になりがちなので。本作はキャラクター描写も楽しくて好きです。

マイケルがBoseのヘッドホンをつけてリラックスしているシーンが印象的で、静寂から一転して、激しいシーンになるところはテンションが上がりました。

――ボディガードとして、ここはリアルだなと感じた部分はありますか?

ボディガードをしていた人なら「分かる」という言葉や行動が描かれていました。「警護の仕事は暇が一番」という言葉がありますが、本当にそのとおりです。でも主人公はトラブルが起こったときに「面倒だな」といいながら、どこか楽しそうにしている、そこがリアルだなと思いました。

――木本さんはこれまでどの様なボディガード作品をご覧になっていますか?

はじまりはやっぱり、ケビン・コスナーの『ボディガード』です。今の若い方は知らない様ですが、ボディガードという職業を広く知らしめた作品ではないでしょうか。日本の作品だと監修にも携わらせていただいた「SP 警視庁警備部警護課第四係』が好きです。あとは、BBCが配信している『ボディガード -守るべきもの-』がすごく面白くて、イギリスでもすごく視聴率が高かったそうです。やっぱり暗い展開ではあるんですけどね。

――これまでの一番のピンチや、怖かった経験というのを教えてください。

炎の様に逃げられないものとの対峙は本当に怖いです。ライターとガソリンを準備して持っている人がいると、全身が震えるほどです。そういう場面になった時に、ドラマや映画ではクールに、ポーカーフェイスで対応しているのがカッコ良いのですが、実際には「やめてください、それだけは」って拝み倒す様な感じで、とてもお見せできる姿ではないと思います。

――そんな恐ろしい経験をしながらも、警護の仕事を続ける理由というのはどんな事なのでしょうか?

腐れ縁というか、ご縁というのが一番大きいですね。今警護ユニット「エスピーセブン」というものの代表をしていますが、仲間もクライアントさんも何年も一緒にお仕事しています。

後は好きなんでしょうね、やっぱり。そこは本作の主人公に共感できる部分でもあって。「俺は、なんでこんなことをしてるんだろう」と思いながら、好きなんだと思います。以前、非力な自分への絶望と怒りで3,4年何もできずにひきこもっていた時期がありました。でも時間が解決してくれて、結局ここに戻ってきたいと思ったんです。

――「激レアさんを連れてきた」に出演されていましたが、単身ロンドンに飛びボディガードになるという、本当に激レアな経験ばかりですよね。

あの番組への出演は、周りの方がすごく喜んでくれました。オファーをいただいた時、お話するのは好きなのですが、番組をもともと見ていて、「他の激レアさんの様にすごいエピソードなんてない」「自分は激レアさんなんかじゃない」と思っていたので悩みました。

でも、奥さんに相談して、普段はそういったメディア出演は止められることが多いのですが、「私あの番組好きだから」という理由からすすめられて(笑)。いまだに、自分ではちょっとレアかな、とは思っていますが激レアではないと思っているんですけどね。

番組を見た後、「どうやったらボディガードになるのか?」と聞かれることもありますが、「大変なことばかりだよ」と伝えています。苦労をしった上で警護の仕事を志す方がいることはありがたいですけどね。

――今日は興味深いお話をたくさんありがとうございました!

【ストーリー】
超一流のボディガード、マイケル・ブライスも今や落ち目。宿敵の殺し屋ダリウスに保護対象者を殺害されたトラウマで神経症に陥り、ライセンスをはく奪され、休暇で訪れたバカンス先にも災難は待ち受けていた。 ダリウスの妻で詐欺師のソニアに拉致されたマイケルは、マフィアに捕まったダリウスを救出するというミッションを強いられる。クレージーな彼女に振り回されながらも、救出に成功するが、殺したマフィアの中にインターポールへの情報提供者も混じっていたことで、かわりに捜査に協力するハメになる。最先鋭装置を使ってEUへのサイバーテロを企てるギリシャの大富豪アリストテレスから、装置の奪取に成功するマイケルたちだったが、敵の包囲網は彼らを苦しめていく。新婚旅行気分のダリウスとソニアに対して、マイケルは心も体もボロボロになり、伝説のボディガードである父を頼る。しかし、魔の手はすぐそこに迫っていた。 3人は世界を救うことができるのか?そして、ひたすら打ちのめされ、神経をすり減らすマイケルの運命は?

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