累計900万部の人気を誇る原作コミック「ザ・ファブル」を、 岡田准一主演で映画化し累計130万人以上を動員した大ヒット映画『ザ・ファブル』がシリーズ化! 映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』がいよいよ6月18日より公開となります!
前作『ザ・ファブル』では、主演の岡田を筆頭に超豪華キャストが結集し、 ‟今一番面白いマンガ”と称され、累計900万部の人気を誇る原作コミックの勢いもそのままに、そのハッピーな笑いと超絶アクションで、観客の度肝を抜き累計130万人以上を動員する笑撃の大ヒットを記録。シリーズ第二弾となる『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』ではさらにパワーアップしたアクションが炸裂しています。
今回は、本作のアクション監督を務めた横山誠さんと、日本のアクションを牽引し、自身のYouTubeチャンネル「狂武蔵たくちゃんねる」にて公式コラボ動画を公開中の俳優・坂口拓さんにお話を伺いました!
――本作拝見させていただいて、ファブル のアクションがさらにパワーアップしていたと感じました。横山さんはアクション監督を務められていますが、改めて岡田准一さんとご一緒されていかがでしたか?
横山:僕は「○○レンジャー」といった様な特撮作品のアクションが多くて、坂口さんはもっと実践的なアクションをやられています。岡田さんも(坂口さんと)似ている部分があって、岡田さんはジークンドーと柔術といったアジアの実践的な動きを習得されています。なのでファブルの動きに関しては、岡田さんの方が僕より詳しいので、おまかせしている部分も多かったです。岡田さんの柔術は本当にすごくて、タックルとかとても上手なんですよ。
坂口:へー!そうなんですね、すごい。
横山:僕もレスリングをやっていたのですが、「これは負けるな」と思いました。岡田さんと話していると、会話が俳優じゃなくて格闘家なんですよね。拓さんもそうなのですが、格闘家って人生かけてやっていて、強いこだわりがあるので。自分に染み付いた動きじゃないとやりたがらないですね。カッコ良くても、自分の動きじゃなかったら嘘になるから。
坂口:見ていて、動きが本当に俳優さんじゃないですよね。
横山:そう思います。僕は銃に関しては分からないのですが、岡田さんに「銃の動きはどうしたのですか?」と聞いたら、『図書館戦争』や『SP』の時に海外に行って自分で勉強をされたそうです。銃の扱い方も国だったり流派によって違うので難しい部分もあるみたいですけどね。殺陣師と話している様な、そんな感覚でした(笑)。
――坂口さんは前作『ザ・ファブル』の時もコラボされていてご自身のYouTubeなどで、賞賛されていましたが、改めて岡田さんのアクションをどうご覧になりましたか?
坂口:本物志向の方で、見せ方のポリシーがあるのだと感じます。僕は『ザ・ファブル』の漫画が大好きで、原作者の先生にも会いに行こうと思っているくらいなのですが、映画も面白くて大好きです。岡田さんがすごく合っている。日本の映画は「いや、強くないでしょ」って思う方がアクションをやっている事が多いけれど、岡田さんは絶対に弱く見えないというのがすごい。岡田さんも一つの道を極めはじめている方だと思うので、オーラがにじみ出ているなと思います。
――なるほど、岡田さんが柔術など格闘技の面において「44歳くらいで、自分の目指す場所に到達出来るのでは無いか」とおっしゃっていました。
坂口:年齢的な事はあると思います。脱力を覚えるというか。岡田さんもさらにさらに上にいかれるのでしょうね。
――横山さんと坂口さんは様々な作品に携わってきて、日本のアクションに変化を感じる部分はありますか?
横山:チャンスが増えたので、底力は上がってきたと思います。でもまだ「これが日本のアクション」という所が確立されてはいないかなと。世界各国が真似する様なものを作れるか、なんですよね。最低でも10年くらい続かないと文化にはならないと思うのですが、映画の世界ってどうしても飽きられていくスパンが早いんですよね。例えば『マッハ!』でムエタイが出てきてもその後は下降していってしまう、パルクールも『007』で出てきたのがピークで、それ以降はモノマネになってしまう。ジャッキー・チェンは『プロジェクトA』以降から、「カンフーは使わない」という文化を一つ育てましたけどね。ジャッキーですら、それだけだったかもしれない。
坂口:ジャッキーも文化的には一つだけですよね。ブルース・リーも。
横山:ジークンドーも、僕らスタントからすると「ブルース・リー抜けないじゃん」って思ってしまうんですよね。だから、スタントマンは案外ジークンドーを嫌がったりします(笑)。でも、今の若い方達はブルース・リーを知らない方も多いのと思うので、そういう意味では良いのかな、とも。でも、基本的に日本のアクションも高まっていると思うんです。『キングダム』なんかも悪役に拓さんの様な強い方が出てきて良いなと思ったり。
坂口:僕は『VERSUS -ヴァーサス-』という映画でデビューしたのですが、その2001年当時は日本のアクションが停滞している時だったんですよね。それから僕も自分のアクション部と一緒にリアリティを求めてやってきたのですが、先が見えなかった。『狂武蔵』という映画を作ってからは一度引退して、特殊部隊の世界に足を踏み入れ、それが面白くて、またこの世界にも戻ってきました。今の日本の映画は漫画原作も多いのでアクションを取り入れる作品も多くて。僕は、漫画原作者から「戦いについて教えて欲しい」と言われて、話をしているナンバーワンだと思うのですが、そういう立場からすると、漫画の文化は本当にすごいけど、映画ももっとオリジナルをやりたいなと思ったりします。ねえ、横山さん?!
横山:うんうん、そうですね。
坂口:やっぱりオリジナルの作品作りたいですね。でも今はやっぱり漫画が日本の文化の代表だと思うし、映画を書ける様な才能のある人が漫画家になっているんだろうなとも思います。まさに『ザ・ファブル』の様なすごく面白い作品を、映画オリジナルで作ってみたいなという願いはあります。
――ぜひ、拝見したいです…!今日は本当に貴重なお話をどうもありがとうございました!
【編集後記】
坂口さんが「特殊部隊のメンバー等と毎年忘年会をやっていたけど、今年は(コロナ禍で)出来ないんですよね」とおっしゃっていたので、「お酒を飲んで酔っ払ったりするのですか…?」と素朴な疑問をぶつけてみました。その時の会話が「すごい!」の一言だったので、後期とさせていただきます。
坂口:格闘家はリングに立つ為に体調を整えますけど、戦士はバッドコンディションの中でも戦争に行かないといけないので、お酒をたくさん飲んで二日酔いの状態が多かったり。新米の兵士は戦場で緊張してガチガチですが、特殊部隊のベテランとかはその場でもウイスキーを飲んでいたりして、あくまで「日常」、フラットな感じだったりします。筋肉に頼らない動きをしないといけないので。
横山:別世界の話ですが、ちょっとスタントに似ている部分もありますね。いつ呼び出されるか分からないし、撮影は大体朝早くて眠いし。試合に行くのとは違う。
坂口:あれなんですよね、気合い入れている系のスタントマンはダメなんですよね。危ない。
横山:アドレナリンが出まくっている状態でスタントするのは危険なんです。
映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』長尺予告
https://www.youtube.com/watch?v=Y24pIsqROzA▼作品情報
映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』
出演:岡田准一
木村文乃 平手友梨奈 安藤政信
黒瀬 純 好井まさお 橋本マナミ 宮川大輔
山本美月 佐藤二朗 井之脇海 / 安田 顕 / 佐藤浩市
堤 真一
原作:南勝久『ザ・ファブル』(講談社「ヤンマガKC」刊)
監督:江口カン
アクション監督:横山誠 ファイトコレオグラファー:岡田准一
主題歌:レディー・ガガ&アリアナ・グランデ「レイン・オン・ミー」(ユニバーサル ミュージック)
企画・製作:松竹×日本テレビ
配給:松竹株式会社 制作プロダクション:ギークサイト
公式サイト:https://the-fable-movie.jp/
公式Twitter:@the_fable_movie
公式Instagram:fable_movie
(C)2021「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」製作委員会