ニューノーマル時代において新しい生活様式や多様な働き方が浸透しつつある一方、環境の変化はストレスの要因にも少なからず影響を与えているようです。
コンタクトレンズブランド「アキュビュー」を提供するジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーは、20代~40代のコンタクトレンズを使用する男女600人を対象に、コロナ禍での目のストレスに関する調査を実施。
視覚にストレスや不調を感じている人が一定数いることを受け、考えられるその原因と対策について眼科専門医のコメントを紹介しています。
五感の中でいちばんストレスを受けているのは「視覚」
同調査ではまず、五感それぞれのストレスについて聞くと、ストレスを受けていると答えた人が多い順に「視覚(目)」74.0%、「聴覚(耳)」37.0%、「嗅覚(鼻)」27.5%となり、約4人中3人が視覚に“目(メ)ンタルストレス”を感じていると回答。
“目ンタルストレス”を感じる要因には「PCモニターやタブレットで文字を見る機会が増えた」(59.0%)、「スマホで文字を見る機会が増えた」(57.0%)、「スマホで動画を見る機会が増えた」(47.5%)といった項目が上位に。確かに、テレワークにより仕事上でオンラインのやり取りが増えたり、自宅で過ごす時間が増えたことで、PCやスマホなどのモニターを見る機会が増えたという人は多いのではないでしょうか。
目にトラブルを感じても半数は眼科を受診せず
また、コロナ禍で五感に不調を感じることがあるかと聞くと、2人に1人は「視覚(目)」(49.2%)に不調を感じると答えています。
一方で、コロナ禍での生活が始まった2020年3月以降、眼科医の受診経験を聞いてみると、6割(59.8%)が受診していないことが判明。コロナ禍で通院を控えたことも考えられますが、視覚にストレスを受けた人の55.2%、コロナ禍で視覚に不調を感じている人の48.8%が、目にトラブルを感じているにも関わらず眼科医を受診していないという結果に。
目的に応じたコンタクトレンズの使い分けが必要
この結果を受け、順天堂大学医学部附属静岡病院 眼科 先任准教授の土至田宏先生は、テレワークで目の不調を感じるのは、遠見(えんけん)視力に合わせたコンタクトレンズが原因になっている可能性を指摘しています。
「今回の調査は、コンタクトレンズを使用している人が対象ですが、コンタクトレンズを作る際は、5m離れた視標で測定する遠見視力検査が一般的です。車の運転など遠くを見るときは、遠見視力に合わせたコンタクトレンズで問題ないのですが、30~40cm程度しか離れていない目の前のモニターを見るときには、近くにピントを合わせ続ける必要が出てきます。すると、目の調節機能を担う毛様体筋が緊張し続け、負担が大きくなり目が疲れてしまうのです」(土至田先生)。
こうした目の疲れには、目を閉じて休ませたり、目を温めたりする対症療法だけでなく、30~40cm程度の近くを見るのに適したコンタクトレンズの使用を推奨しているとのこと。遠見視力用と近見視力用の2種類のコンタクトレンズを使い分けたり、遠近両用タイプを使用することで、「テレワークもぐっと快適になると考えられます」とし、まずは近くの眼科に相談することを勧めています。
調査概要
実施時期:2021年4月21日(水)〜4月26日(月)
調査手法:インターネット調査
調査対象:週2~3回以上日常的にコンタクトレンズを使用し、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSを週1回以上利用している20代~40代の男女600人(性・年代別に各100人ずつ)
Photo by Andrea Piacquadio from Pexels