真面目に働き、日本の経済を支える日本のOLたち。花園のようにも見える華やかな彼女たちの職場では、実は裏で地獄のような派閥争いが行われていた?!映画『地獄の花園』が大ヒット上映中です。
本作をオリジナル脚本で手掛けたのは、お笑い界の鬼才、向田邦子賞・ギャラクシー受賞のバカリズム。その世界観を唯一無二の映像美で表現するのは、Perfume、サカナクション、星野源のMVを手掛けるMV界の巨匠・関和亮監督。普通のOLライフに憧れる主人公・直子に、女優・永野芽郁。カリスマヤンキーOL蘭役に、広瀬アリス。そしてOL達を牛耳る“悪魔の朱里”役の菜々緒に続き、川栄李奈、森三中 大島美幸、勝村政信、松尾愉、丸山智己、遠藤憲一、小池栄子と、クセの強すぎるキャストが集結しています。
劇中でアクションも披露している、永野芽郁さんに役作りや、撮影の思い出について、お話を伺いました!
――本作大変楽しく拝見させていただきました! 永野さんは、普通のOLに憧れる直子を演じられましたが、どの様に役作りされましたか?
永野:劇中のモノローグでも言っているのですが、直子は「主人公の隣にいる」のが本当にぴったりな女の子で。そういう部分は私とすごく似ているので特別な役作りをすることは無かったです。人のことや自分のことを分析する所とか、ど真ん中にいない所とか、私そのものだなと思っていて。私も頭の中で「こうかな、ああかな」って一人で話して、一人で分析したりするので、そういう部分も一緒でした。
――OLを演じることは楽しかったですか?
永野:もともとバカリズムさんの「架空OL日記」が好きで全部見ていたので、OLの裏側を表現するセリフが、『地獄の花園』にもたくさんあって、自分がこの世界の中にいれることが純粋に嬉しかったです。
OLという職業については、雑誌で見る、いわゆる「丸の内OL」みたいな、都会的でカッコいいイメージを抱いていました。でも実際に自分がOL役を演じてみて、頭だけでは無く体力を使う仕事だなって。まず毎日の通勤電車が大変ですし、会社の中もたくさん歩いて、色々な業務があって、私には絶対出来ないお仕事だな、すごいなと。
毎日ストッキングを履くことも地味に大変で。履き慣れていなくてすごく時間がかかって、「毎朝これを履くのか〜大変だなあ」って思いました(笑)。
――毎日ストッキングは確かに大変ですよね…! 永野さんもいつか雑誌でOLファッションを披露することもあるかもしれませんよね。楽しみです。
永野:その時にはストッキングを素早く履ける様になっていたいと思います!
――本作が情報解禁された時に、まずこの皆さんのヴィジュアルに多くの人がざわつきました。現場でも圧倒されませんでしたか?
永野:この格好で真顔でいたら、普通可笑しくなっちゃうと思うんですけど、皆さんそれぞれプロだからか、不思議と面白くなるっていうよりも、「カッコいい」って感じだったんです。休憩時間に、この格好のまま淡々と話しているのが面白いって時ありましたけど、セットの中にいるとスイッチが入るんです。
東京ガールズコレクションのランウェイをこの格好で歩かせていただいたのですが、舞台裏ですれ違う出演者やスタッフの皆さんが、遠藤憲一さん達のことを見てビックリしている姿を見て、「そっか、これ普通じゃないんだ!」って改めて気付いたりして(笑)。
――現場にいるともう慣れてしまって(笑)。この格好でのアクションシーンもとても迫力がありました!
永野:アクションは出来る限り自分でやれる様にアクション部さんと相談して、4、5ヶ月前から稽古をしました。アクション練習の時の参考に監督に見せられたのが、映画『キャプテン・マーベル』だったんですよ。「思ったよりも壮大だった!」と思いながらも、イメージが湧きやすかったです。
――アクションの撮影は初めてですか?
永野:ワイヤーはつけたことありましたけど、アクションはした事が無かったので、全部が初めての挑戦で。スタジオで練習していた動きを、実際の撮影現場で行っても、見え方が全然違ったりして。あと、小池栄子さんと対峙するシーンでは、お互い相手に当たらない様に組手の練習を2人でやったり。すごく大変でしたけど、出来上がっていく過程が分かるのがすごく面白かったです。
――永野さんの暴言シーンというのも新鮮で。
永野:バカリズムさんが書かれていた脚本もそうですが、「漫画っぽく」演じることは皆さん意識していたと思います。私はもともと大きな声を出すことが得意じゃないのに、吐く言葉が暴言ばかりなので慣れないし、イントネーションが合っているかも分からないし、アクション練習の時から監督に「うまく言える気がしない…」とずっと言っていました(笑)。
本番では、感情を作ったら内から湧き出てくる様なものもあったので、そこに身を任せながら。最終的には監督に「今のめっちゃ良かったよ」と言ってもらえたので安心しました。
――永野さんがこれまで読んだり観たりした、“ヤンキーもの”ってありますか?
永野:ヤンキー漫画自体は読んだことが無かったのですが、『ビー・バップ・ハイスクール』は中学生の時に観てたんです。家にDVDがあって、兄と一緒に観ていました。本当に面白くて好きだったので。この映画の中にも『ビー・バップ・ハイスクール』という言葉が出てくるので、また観たいな〜って!
――ビーバップハイスクール!アツいですよね!ぜひ『地獄の花園』と一緒に、皆さんにも楽しんでいただきたいなと思います。スカッとしますよね。
永野:スカッとしますね、本当に面白い作品です。色々悩んだり考えたりする事が多いこの時代に、ただ笑って楽しめる作品に出ることが出来て、誰かを楽しませることだったり、ワクワクさせることって素敵だなと改めて思いました。ぜひ皆さんにも笑っていただけたら嬉しいです。
――今日は楽しいお話をありがとうございました!
撮影:山口真由子
『地獄の花園』
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(C)2021「地獄の花園」製作委員会