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南極で発見された50年以上前のコカ・コーラ缶とクールミントガムが日本に帰還 「日本本社にも現物はない」


2020年9月、第61次南極地域観測隊の越冬隊が、昭和基地近くの南極大陸沿岸で「コカ・コーラ」の缶と「ロッテ クールミントガム」を発見。これらは50年以上前に当時の南極観測隊が南極に持って行った食料の一部であることが判明していたのだが、4月15日、その貴重な製品が日本に戻ってきたことを記念した贈呈セレモニーが開催された。

「今回の贈呈品は、2020年9月に氷床及び地殻変動観測で越冬隊の4名が昭和基地の対岸の向岩を訪れた際に発見しました。物資が南極に持ち込まれたのは、1965年以降と考えられます」と説明した青山雄一隊長から、日本コカ・コーラ マーケティング本部 佐々木章乃氏、ロッテ ブランド戦略部 毛利彰太氏に、それぞれ製品が手渡された。

1957年に1次隊が昭和基地を設立してから現在に至るまで、60年以上にわたり地球環境の観測を続けている南極地域観測隊。今回コカ・コーラ缶とクールミントガムを発見した61次隊越冬隊には29名が参加し、2019年11月20日に日本を出発、1年3か月の活動を終えて2021年2月22日に帰国していた。

コカ・コーラ缶は、日本で初めて缶入が発売された1965年発売時のデザインで、日本コカ・コーラ社にも現物が残っていない貴重なもの。またクールミントガムは包装に南極のペンギンをデザインした1960年誕生時の初代デザインだという。

半世紀以上の時を経て日本に戻ってきた製品を受け取った、日本コカ・コーラの佐々木氏は、「コカ・コーラ社の使命は、『世界中をうるおし、さわやかさを提供すること。前向きな変化をもたらすこと』です。半世紀以上昔の南極という地の果てにおいても、コカ・コーラが隊員の方たちにさわやかさをお届けできたことを嬉しく、誇りに思います。発見されたコカ・コーラ缶は日本本社にも現物はないためまずは社内に展示をし、将来的には、アメリカ本社のコカ・コーラ博物館ワールドオブコカ・コーラでの展示を検討しております」とコメント。

ロッテの毛利氏は、「クールミントガムはもともと南極観測隊と弊社の取り組みから着想を得た商品です。その商品を50年以上の時を超えて南極観測隊の方に見つけて頂き手元に戻ってきたことに非常にロマンを感じております。沢山の荷物や大切な資料等がある中で、日本にまで大切に輸送いただいたこと感謝申し上げます。今回発見されたクールミントガムは弊社の中央研究所で分析を行う予定です」と語り、それぞれ感慨深く迎える嬉しそうな表情に会場からは温かい拍手が贈られた。

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