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春は便秘の季節!? 子どもの便秘を救う快腸習慣とは


入学、進級シーズンの春は、子どもたちにとって楽しみ半分、緊張も半分の季節ですね。春は同時に、子どもの便秘が増える季節でもあります。今回は小児科医の杉原桂先生に子どもの便秘について話を聞きました。

小学生の4人に1人が便秘の疑い!?

「脳と腸は、互いに密接に影響しています。腸が内容物を押し出す動きを活性化させるのは副交感神経の仕事。このため、心理的ストレスがかかり交感神経が優位となると、自分でも気づかないうちに腸の動きが鈍くなり、便秘を発症しやすくなってしまうのです」

春先はただでさえ気温差も激しく、自律神経が乱れがち。さらに、「新生活への緊張」「学校のトイレに慣れていない」「トイレに行くのが恥ずかしい」「登校前にトイレに行く余裕がない」といったさまざまな要因から、便秘になりやすいのだそう。

「便意を我慢して直腸に残った状態が続くと、腸がだんだん鈍感になり、便意が起こりにくくなります。するとますます便が硬くなるといった悪循環がおき、慢性的な便秘に発展してしまう場合があります」

さらにコロナ禍にある今、「外で思い切り遊べない」「友達になかなか会えない」「家庭内環境の変化」といったストレスにより、便秘を発症するケースが増えているのだといいます。

NPO「日本トイレ研究所」が昨年11月に実施した調査で、10日間の排便記録を分析したところ、小学生の4人に1人が便秘の疑いがあることが判明しました。

誤解だらけの子どもの便秘

杉原先生によると、一般的に知られる便秘解消法は誤解も多いといいます。例えばよく聞く「ヨーグルトは便秘に効果的」という説。これも子どもの便秘に対する効果は医学的な結論が出ていないそうです。

また、「浣腸や下剤を使用するとクセになってしまう」という話にも医学的根拠はないと言います。「治療する上で一番重要なのが、直腸にたまってしまった便を取り除いて空っぽにし、便意が起こりにくくなっている悪循環を断ち切ることです。医師の診断・指導のもと正しく使用すれば問題ありません」

なかでも特に意外だったのが、「毎日排便があっても便秘の可能性がある」というお話でした。

「見落としがちですが、毎日排便があっても、硬い便やコロコロの便が出るなどは便秘の疑いがあります。また、腹痛やおならが臭い、食欲定価なども便秘のサイン。いつもと違うと感じた時には、医療機関での診察を受けることをおすすめします」

親子で取り組む快腸習慣

「子どもが便秘であっても、なかなか自己申告できません。特に低学年のうちは、親が排便の変化に気づいてあげる必要があります。子どもの便秘は親次第なのです」

ガラスでできた親心に破壊力抜群のアドバイスをくれる杉原先生。たしかに保育園や幼稚園の頃とは違い、親がトイレのサポートをすることもなければ、連絡帳で排便の報告をすることもありません。その結果、排便チェックはつい怠りがちになってしまいます。

ではどうしたら子どもの便秘を防ぐことができるのでしょうか。具体的に親子でできる対策を教えてもらいました。

◎対策1:毎朝のトイレ時間「うんちタイム」を作る
トイレに行く時間をきちんと確保するためにも、規則正しい生活習慣と排便習慣を心がけましょう。ただし、排便を強制する声がけは良くありません。便器に座るのは長くても10分程度。まずは便器に座る習慣を身につけ、便が出たら子どもと一緒に喜んであげましょう。

◎対策2:うんちが出やすくなるよう「踏ん張り台」を設置する
便秘解消には排便時の姿勢が大きく関係します。洋式トイレの場合、足が少し持ち上がる踏ん張り台を使うことで直腸がまっすぐになり、うんちが出やすくなる場合があります。

◎対策3:いつもの食事に「まいたけ」をプラスする
便秘解消にはバランスの良い食事が大切。なかでも注目したいのは「不溶性食物繊維」。水分や老廃物などを吸着して便のカサを増し、腸を刺激して排便を促す役割があります。炭水化物だけでなく、食物繊維が豊富に含まれる野菜やきのこ類、海藻類、果物などを一緒に食べることが重要です。おすすめは手軽に食べられるきのこ類。特にまいたけは、食物繊維が豊富なのはもちろん、骨の生成や風邪予防、アレルギーの抑制効果など、子どもの成長と健康に欠かせないビタミンDも豊富に含まれています。

正直、「便の状態を毎朝チェックせよ」と言われたらどうしようと構えていましたが、杉原先生が教えてくれたのは便が出るための「環境を整える」ということ。少し胸をなで下ろしました。何より、腸に良い食材が「まいたけ」であることは朗報です。

ゴボウはたわしで洗わなくてはならないし、乾物だと水戻しの時間を考慮しなくてはいけない。でもまいたけは包丁すら不要の超お手軽食材で、家計にも優しい。これなら忙しい朝でも続けられそうです。

俄然やる気が出てきたので、朝ラクできるつくり置きのまいたけレシピを、管理栄養士の浅野まみこ先生に教えていただきました。

「まいたけのサバマリネ」

食物繊維が豊富なまいたけに、潤滑油の役割と腸内環境を整える働きのあるオレイン酸を含むオリーブオイルを加えることで、便秘改善効果が期待できる1品です。

■材料(作りやすい分量)
まいたけ………………1パック
エリンギ………………1本
サバ缶…………………1缶
赤玉ねぎ………………4分の1個
イタリアンパセリ……1本
ニンニク………………1かけ
輪切り唐辛子…………お好みで
オリーブオイル………大さじ1
塩………………………小さじ4分の1
黒こしょう……………少々
(A)レモン汁…………大さじ1
(A)マヨネーズ………大さじ2

■作り方
1、まいたけ、エリンギは粗めのみじん切りに。赤玉ねぎ、イタリアンパセリ、ニンニクはみじん切りにする。
2、フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、1のまいたけ、エリンギ、ニンニクを加えて炒める。
3、2に輪切り唐辛子を加え、塩、黒こしょうで味を整える。
4、ボウルに2と水気を切ってほぐしたサバ缶、赤玉ねぎ、イタリアンパセリ、Aを加えてざっくりと和える。

■オススメアレンジ
・ゆで卵やハムなどと合わせてサンドイッチ
・食パンにマリネとチーズを乗せてトースト
・ブロッコリーやゆでたマカロニと和えて彩りサラダ

「豚肉とまいたけの甘辛カレー煮」

子どもが大好きなカレー味で栄養をプラス! 丼はもちろん、麺類にトッピングするのもおすすめです。

■材料(作りやすい分量)
豚バラ肉…………………200g
まいたけ…………………1パック
(A)生姜…………………1かけ
(A)醤油…………………大さじ2
(A)みりん………………大さじ1
(A)砂糖…………………大さじ1
(A)酒……………………小さじ1
(A)水……………………50ml
(A)カレー粉……………大さじ1

■作り方
1、小鍋にAを入れ、中火で煮立たせる。
2、ひと口大に切った豚バラ肉、手でほぐしたまいたけを加え、混ぜながら中火で3分ほど、水分が半分程度になるまで煮込む。

■オススメアレンジ
・温かいうどんに春キャベツと「甘辛カレー煮」をトッピング
・ゆでたパスタ+オリーブオイルに、「甘辛カレー煮」と水切りヨーグルトでパスタ

思えば自分の小学校時代も「うんちをするのは悪」というような意識が蔓延していたように思います。そんな意識を取り払い、子どもの排便状態を知るためにも、たまには気軽に楽しく家族で「うんちトーク」ができるといいなと思うのでした。

「快腸生活」をヒントに、どのご家庭も新生活のスタートを元気に切れますように!

医療監修:杉原桂先生

医師、医学博士、日本小児科学会認定 小児科専門医、医師会認定産業医
ユアクリニック秋葉原 院長/医療社団法人 縁風会 理事長
昭和大学病院小児科などを経て、2015年、ユアクリニックお茶の水を開設。複数の大学医学部で講師を務める傍ら、日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」、TBS「グッとラック!」などメディア出演や医療監修も多数務める。

料理監修:浅野まみこ先生

株式会社エビータ代表取締役 管理栄養士
総合病院、企業カウンセリング等にて18,000人以上の栄養相談を実施。NHK「おはよう日本」を始め、メディアに多数出演。著書に「コンビニ・ダイエット」(星海社)など多数。

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