全国のラーメンを食べ歩くラーメンミュージシャン、井手隊長です。今回はカップ麺の話題をお届けする。
日暮里駅から“夕やけだんだん”を降りて谷中銀座を真っすぐ。路地をちょっと左に行くと、都内屈指の町中華の名店がある。“一寸亭”(ちょっとてい)だ。谷中の地で40年以上も愛されるお店。
ここの看板メニューは何と言っても「モヤシソバ」。
オヤジさんと2代目店主の阿吽の呼吸の中作り上げられる一杯で、その絶妙な息の合い方は必見。トロトロのあんかけスープをまとったモヤシはシャキシャキのまま仕上がり、麵のモチモチ感とのコントラストが実に良い。
最近、コンビニのカップ麺売り場を見ると「THE町中華 一寸亭監修 もやしそば」の縦型カップ麺が並んでいたので早速購入。町中華ブランドのカップ麺ができるとは、令和になり時代は進化しているのか原点回帰しているのか。
豚、鶏ベースのスープに醤油は少し抑えめに、きっちりあんかけのとろみが再現されていて驚く。
モヤシは量こそ少なめだが、スープの中でしっかりシャキシャキ感が残っており、ここで思わず“一寸亭”認定をあげたくなる。生姜やニンニクもほんのり効いていて食欲を増進させる。
底にとろみ成分が固まりやすいので、よく混ぜながら食べるのがオススメだ。
モヤシがもう少し欲しかったなというのが正直なところだが、味やつくりの方向性は“一寸亭”だ。
小さなチャーハンや餃子を一緒に食べて、ビールでもちょこっと飲めばそこは“一寸亭”。また谷中のお店に訪れることを楽しみにしながら、このカップ麺を楽しみたい。
(執筆者: 井手隊長)