カルト的人気を誇るロブ・ゾンビ監督の『マーダー・ライド・ショー』シリーズ第3弾にして完結編となる『スリー・フロム・ヘル』が、東京・愛知・大阪で行われる「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション 2020」にて上映。新たな場面写真が解禁となった。
同シリーズは、殺戮を愛し、行く先々で殺人を繰り返すファイアフライ一家の物語。15年ぶりの新作となる今回の『スリー・フロム・ヘル』では、前作『デビルズ・リジェクト』の続きが描かれる。
ファイアフライ一家のキャプテン・スポールディング、オーティス、ベイビーは警官隊の銃撃から生き残るものの、刑務所に入れられてしまう。死刑を逃れたオーティスとベイビーは、オーティスの腹違いの兄弟フォクシーの協力で脱獄するも、指名手配犯となり警察に追われる。そこで一家は、自分たちの知名度が低いメキシコへの逃亡を試みる……。
キャプテン・スポールディングは、演じるシド・ヘイグの健康状態のために本作での登場時間がわずかなものとなっている。ヘイグは2019年9月、アメリカ本国で今作が公開された直後に惜しくも亡くなった(享年80)。キャプテン・スポールディングに代わり、ファイアフライ一家の新メンバーとなるフォクシーは、『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』やロブ・ゾンビ監督の『31』に出演したリチャード・ブレイクが演じている。
解禁となった場面写真では、オーティスやフォクシーが猟銃を手にする様や、笑顔で看守の首を締め上げるベイビーなど、変わらずバイオレンスなファイアフライ一家の姿を見ることができる。一家が殺害する人数はシリーズ最高となっており、今作だけで26人もの人々をバラエティに富んだ殺害方法で殺していくという。
今作の公開にあたり、ライターの高橋ヨシキ氏がコメントを寄稿している。
ロブ・ゾンビは自分が好きな映画を作り続けている。「自分が好きな映画」にするために、まずやるべきことは自分が好きで好きで仕方のないあれこれを作品内に過剰なまでに取り入れることだ。
殺人ファミリー、ファイアフライ一家サーガの完結編となる本作もそのように作られており、その結果、本作はロブ・ゾンビの脳内を直接プロジェクターにかけたかような、特異な映像体験をもたらすものとなった。
そこはマンソン・ファミリーが、『女体拷問人グレタ』が、ミケーレ・ソアヴィの『アクエリアス』が、サンタ・ムエルテとナイフ片手に手を取り合って踊り狂い殺しまくる、どぎつくカラフルでどこまでも「アメリカン」な地獄世界なのである。高橋ヨシキ
『スリー・フロム・ヘル』
監督:ロブ・ゾンビ
出演:シェリ・ムーン・ゾンビ、ビル・モーズリー、リチャード・ブレイク、シド・ヘイグ、ダニー・トレホ
2019 年/アメリカ/115 分
「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション 2020」
東京:ヒューマントラストシネマ渋谷 10 月 30 日(金)~11 月 12 日(木) @
愛知:シネマスコーレ 今秋開催
大阪:シネ・リーブル梅田 10月30日(金)~11月12日(木)
公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/sitgesfanta/[リンク]
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