広告用語で描かれた4コマ漫画「広告用語でシンデレラ」がTwitter上で話題になっている。
件の4コマ漫画をTwitter上に投稿したのは、以前広告代理店にお勤めだったという漫画家のせるこ(@seruko)さん。この作品はせるこさんが在職当時、クリエイティブディレクターの西島知宏さんが執筆した「広告用語で「シンデレラ」を読んでみた」という記事(街角のクリエイティブ 2015年2月13日掲載 リンク)を元に、趣味で書き起こしたものということだ。
肝心の物語は
「むかしむかし、ジャストアイデアでシンデレラと呼ばれているF1の美しい娘がエンゲージメントを構築できずに暮らしていました。」
という冒頭に始まり
「ハイクオリティなユーザーエクスペリエンスを提供しました」
「気がつくと、時計はオーガニックにテッペンを周り始めていました」
「(ガラスの靴)の持ち主を探せば、インセンティブとしてキャンペーンのバジェットを預ける」
「たいそうWin-Winに暮らしましたとさ」
と最後に至るまでこれでもかと広告用語……いわゆるギョーカイ的な言葉や設定が散りばめられたシンデレラのサクセスストーリー。一般の方にはほとんど解読不能だと思うが、意味を上回る勢いが感じられとにかく面白い。
4年?くらいまえに広告代理店にちょこっとだけいたときに描きおこしてた「広告用語でシンデレラ」が出てきた。当時これを自分でほぼ解読できてたの信じられん。終始何言ってんだ pic.twitter.com/1PTcVthwCz—せるこ (@seruko) June 30, 2020
「4年?くらいまえに広告代理店にちょこっとだけいたときに描きおこしてた「広告用語でシンデレラ」が出てきた。当時これを自分でほぼ解読できてたの信じられん。終始何言ってんだ」
https://twitter.com/seruko/status/1277758304677052416
せるこさんの投稿に対し、Twitter上では大きな反響が起こっている。
「カボチャタクシーの東京無線で腹筋崩壊しました。こだわりが凄いです。」
「自分も同時期に代理店にちょこっといたので懐かしすぎて!仁義きるとか香盤狂ってるとか最の高です。」
「なるはや
場面
ぜひもの
○○のテイで
などなど、これらも一般に使われる相当前からビジネスシーンで使われてた気がする
24h制を無視した26時などもw
打ち上げとかで26時に現場集合でって何時まで飲むつもりなんや…とw」「爆笑しました!以前代理店役員さんにインタビューしたんですが、打ち合わせ段階ですでに何言ってるかわかんなくて、当日までに業界用語辞典自作したことを思い出しました」
「昔バブルで沸騰してたあちこちの業界でこんな感じのお兄さんが業界言葉連発してましたが今や遠い。
更に進化して盛り盛りですね。
ストーリーにハマっているからかお話わかりますが劣化した脳が単語を拒否してます。
当時のお兄さん達まだ現役ならおじさんだが使いこなしてる?」「9割理解できないけど面白いですwww」
このような広告用語は、ギョーカイ人が浴びる豊富すぎる情報量と、独特の意識とテンションの高さによって生みだされているのだと感じる。はたから見る分には面白いのだが、実際に身を投じるとなると……いかがなものだろうか。
※画像はせるこ(@seruko)さんよりご提供いただきました
※4コマ漫画掲載にあたり原文を執筆された西島知宏さんからご承諾をいただきました
(執筆者: 中将タカノリ)
―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』