岐阜県白川村とフィリップ モリス ジャパン(PMJ)は、新しい喫煙環境の整備を目的とした包括協定の締結を発表。火を使わない加熱式たばこ専用喫煙所を整備することで、世界遺産白川郷の火災リスク軽減を目指すとしている。
▲2020年4月1日以降撤去される灰皿
近年、世界遺産で火災が多発するなか、白川郷でも2019年11月に駐車場で小屋2棟が全焼する火災が発生したことを受け、村民と観光客が火災予防の共通意識を持って白川郷を守っていく必要性が高まっている。さらに、2020年4月1日(水)から全面施行される改正健康増進法に伴い、屋外であっても望まない受動喫煙を生じさせることがないよう、周囲の状況に配慮することが求められている。
こうした背景から、白川村の成原茂村長は「世界遺産白川郷合掌造り集落で火を付けて燃やす紙巻たばこのない環境づくりを目指し、“煙のない世界遺産”に生まれ変わります」とコメント。
協定事項(抜粋)には、
1.白川郷合掌造り集落にある荻町多目的集会施設、荻町公園など、中央幹線沿に、加熱式たばこ専用喫煙所を整備すること
2. 集落外縁に所在する白川郷バスターミナルおよびせせらぎ公園駐車場に、紙巻たばこも使用可能な喫煙所を整備すること
3. 白川村とPMJが協働し、多言語のピクトグラムサイン看板の設置、パンフレットの配布などを通じて国内外からの来訪客に喫煙環境の変更を周知すること
などの項目が盛り込まれている。
4月1日から運用する加熱式たばこ専用喫煙所は、荻町伝統的建造物群保存地区の景観を損なわないよう配慮した構造に。また、加熱式たばこ専用喫煙所が掲載されたマップおよびマナーガイドを刷新し、来訪客に対して喫煙環境変更の周知とマナーの向上を図るという。
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