2月4日、神戸市のライブハウス、チキンジョージで「富久錦 立春朝搾りを飲む会2020」が開催された。
立春朝搾りとは旧暦の正月にあたる立春の朝に搾って神主のお祓いを受けたお酒をその日のうちに出荷するという、日本酒業界の一大行事。神戸市のある兵庫県では天保年間創業の老舗酒蔵富久錦がその製造を担当している。
そしてこの会はその立春朝搾りを搾った当日にたらふく飲めるという定例の人気イベントなのだ。
会が始まったのは午後6時半。約100名の参加者たちは富久錦から出張してきた蔵人から直接お酒を注いでもらい、乾杯のあと思い思いのペースでいただいてゆく。
テーブルごとに配られた神戸の高級珍味メーカー伍魚福のおつまみをつまみながら新春の訪れ、互いの健康を祝いあいながら盃を重ねてゆく参加者たち。お酒の美味しさはもちろん、気どらないライブハウスという空間も手伝ってか、ついついいつも以上のペースでお酒が進んでしまう人が多かったのではないだろうか。この上なく愉しく、にぎやかなひととき。筆者も見知った人たちと飲んで喋ってとしているうちに3合(540ml)強はいただいてしまった。
富久錦の立春朝搾りは果物のようなフレッシュな香りで、口に含むと生の吟醸酒らしいほどよい甘味と苦味が広がる。ボリュームのある味わいなのだがボディーは軽く、次から次へとあとを引く独特のお酒だ。日本酒ビギナーの方でも飲みやすいと思うし、日本酒通の方にとっても新鮮な感動を運んでくれるにちがいない。
日本の風土と歴史の中で培われてきた日本酒文化。立春朝搾りは日本酒文化をそういった視点からとらえ直すためにも、とてもよい試みだと思われる。
読者のみなさんの地元の立春朝搾りはどんな味わいだろうか。参加している酒蔵、酒販店の一覧は日本名門酒会の特設ページで確認できる。日本酒にご興味のある方はご覧になっていただきたい。
日本名門酒会 公式サイト –ドキュメント-立春朝搾り ラインナップ1
https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=2100[リンク]
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(執筆者: 中将タカノリ)
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