ウィリアム・フリードキン監督入魂のサスペンス超大作『恐怖の報酬 オリジナル完全版』が、9月に待望のブルーレイ&DVDリリース決定。
人生の底から這い上がるため、300キロにわたる一触即発のニトログリセリン運搬に命を賭けた男たちの運命を、冷酷非情なリアリズムで描き切った本作。フリードキン監督自身が「1コマも修正したいと思う箇所がない」と認める最高傑作ですが、1977年の日本初公開時には、監督に無断で約30分がカットされた92分の“短縮版”が配給され、正当な評価を受けることはありませんでした。
「再公開するならばでなければ」
以降、権利問題のために長きにわたって全世界的に上映不可、北米以外ではDVDも発売されないという不遇の状況が続いていた本作。業を煮やしたフリードキン監督自身が、権利問題の解決に乗り出し、更にデジタルリマスターに着手。入魂の121分の“オリジナル完全版”を復活させました。2018年11月より日本でも待望の上映がはじまり、メイン館のシネマート新宿では9週間という大ロングラン、全国50館超に拡がる旧作リバイバル上映としては驚異的な成績をおさめています。
「日本においても単なる数回のリバイバル上映であれば再公開を望まない、再公開するならばでなければ興味はない」と語っていたフリードキン監督。だがこの劇場大ヒット、そして何よりも往年のファンから初見の観客までが本作を観てくれたことに対して深く感動し、喜んでいるとのこと。ちなみに、フリードキンは不本意なかたちで公開された“短縮版”については存在を認めておらず、観たこともないとのこと。そしてその“短縮版”を作った配給会社の担当者は、その事実発覚とその他の悪事もあってその後牢屋行きになったそうです。本当にあった怖い話。
この度発売となるのは、<最終盤>と銘打った2枚組の豪華版ブルーレイと、通常版のブルーレイ、DVD。最終盤ではフリードキン監督とニコラス・ウィンディング・レフン監督の対談など100分超の映像特典のほか、全88ページにおよぶ作品の資料を付属。その資料の中には日本での劇場大ヒット後に敢行されたフリードキン監督の最新インタビュー記事も掲載されていますよ。
『恐怖の報酬【オリジナル完全版】<最終盤>』ブルーレイ
『恐怖の報酬【オリジナル完全版】<通常版>』ブルーレイ、DVD
2019年9月18日(水)発売発売・販売:キングレコード
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