春の訪れと共に日本列島にやってくるツバメですが、日本野鳥の会によると里山の自然や農耕地の減少や西洋風家屋の増加が原因で減少しており、都市部や市街地では巣を撤去してしまうケースが多いといいます。
そんな中、京王電鉄は2014年よりNPOバードリサーチの協力のもとでツバメが巣作りする4~7月にかけて、駅の設置可能な箇所にツバメのフン受け板を設置しています。この施策は英語メディアでも紹介され、「素晴らしい」「(自分たちの国も)見習ってほしい」といった反応が多数集まっています。
フンが利用客や施設の床に落下することを防止し、ツバメの住環境への配慮したというこの施策。駅構内や通行の多い場所には鳥が入り込まないようネット等の対策をしていて、巣の位置によっては板を設置できないとしていますが、京王電鉄広報部によると「環境とお客さまにやさしくをモットーにしており、生物多様性を尊重していきたい」という社の方針のもとで実施しているとのこと。板は「巣が見つかってから防水性の高い粘着テープで万が一の落下しないように設置します、巣立ちが確認できてから撤去作業に入ります」といいます。
2018年度は、若葉台・稲城・京王稲田堤・南大沢・平山城址公園・南平・めじろ台・久我山の各駅でツバメが確認され、フン受け板を設置したといい、これらの駅では「例年多いです」とのこと。ツバメは人の集まるところに来るため、地方によっては商売繁盛の鳥とされています。駅を利用する際には、住み処を探してみるといいかもしれません。
京王電鉄(公式サイト)
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