プリキュア史上初の宇宙を舞台にした劇場版最新作『映画プリキュアミラクルユニバース』が3月16日より絶賛上映中!
毎週日曜朝8:30より絶賛放送中の「スター☆トゥインクルプリキュア」も劇場版に初登場し、『HUGっと!プリキュア』、『キラキラ☆プリキュアアラモード』と一緒に、映画オリジナル応援アイテム“ミラクルライト”の秘密を探しにキラキラした星の世界へとワープし、大冒険を繰り広げます。
今回は、映画のキーマンとなる映画オリジナルキャラクターの声を務めた田中裕二さん(爆笑問題)にインタビュー。田中さんが演じるのは、ミラクルライトを作る惑星ミラクルの大統領という、プリキュア映画においてかなり重要な役どころです!
アニメに関するお子さんとの関わりや、もしプリキュアになるなら、田中さんの闇の部分などお話を伺いました。
好感度を気にする!?「あんまり子どもたちが引くようなことを言ったらいけないだろうな(笑)」
――出演が決まったときのお気持ちを聞かせてください。
田中:正直、「うわ~、どうしよう」という感じでした。今まで『プリキュア』を観たことがなくて、まったく接点のない世界だったので「さて、困ったぞ。どうしよう」という不安が一番最初にありました。でも、小学5年生の娘が幼稚園の頃にけっこう観ていたみたいで今回の話に食いついていたので、それは良かったなと思いました。「じゃあ、家族でみんなで観に行こう」と話しています。
――今回の出演に関して相方の太田さんは何とおっしゃっていますか?
田中:僕が声の仕事をすると、「なんでお前みたいな下手くそにそんな仕事が来るんだ! 俺にくるべきだろ。俺の方が上手いし、お前みたいなド下手になんでオファーがくるのか、本当にみんなわかってないよな」ということを毎回言われます。
――でも、太田さんも度々、声のお仕事をされていますよね。
田中:ありますけど、僕に声の仕事のオファーがあるのが許せないみたいです(笑)。
――今回の役柄について教えてください。
田中:ミラクルライトの誕生の秘密が1つのテーマとしてあって、そのミラクルライトの秘密を一番よく知っている星の大統領の役です。
――演じる上で難しさは?
田中:ただの大統領じゃなくて、それがフクロウということで、もう最初は混乱しかなかったです(笑)。手がかりも何もないですから、当日まで非常に不安でした。台本を読んでみても全然わからないので、監督に「どういう感じでやればいいんですか?」とアフレコ当日に聞こうと諦めました(笑)。そうしたら、「田中さんの声でいいです」と言われて。
――では、今回は特に声色を作ったりもせず?
田中:はい。でも、セリフが「~なんじゃ」という言い回しなので、どうしても自分の元からの先入観でおじいちゃんみたいな喋り方になってしまうんですよね。だから、思ったより年寄りなんだなと思いました。「わしは~じゃ」って、お前フクロウなのに「わし」かよ!って(笑)。
――声優には元々どういうイメージをお持ちですか?
田中:とても難しい仕事だと思っています。今までも何度かやっていますけど、まぁ苦手だなと思います。画を見ながら台本のセリフを読んでタイミングを合わせて、しかも芝居をする。同時に3つも4つもやらなきゃいけなくて、それは相当テクニックや経験が必要な仕事なんですよね。だから、本当に難しいというイメージです。
声だけだと、どうしても過剰にやりすぎちゃったり、子どもの頃からアニメや映画の吹き替えなどをずっと見てきているから、その固定観念が抜けない。そうすると、さっきの「~じゃ」のおじいちゃんもそうですけど、そういうのにありがちな言い回しをしてしまう。でも本当は、ちゃんと「このフクロウの大統領は」と、その人格を考えてお芝居をしなきゃいけないんですよね。それが難しいです。
――これまでも『モンスターズ・インク』のマイク・ワゾウスキ役など声のお仕事をされていますが、影響を受けた方はいらっしゃいますか?
田中:特にないですけど、さっきも言ったように知らず知らずのうちに、子どもの頃から『魔法使いサリー』や『花のピュンピュン丸』、『巨人の星』、『ドカベン』、『ルパン三世』などずっと見てきた中で、あらゆる声優さんの影響をきっと受けているんでしょうね。
――『爆チュー問題』なども幅広い世代から愛されていますが、ファミリー向け作品に出演するときに意識されていることはありますか?
田中:『爆チュー問題』は、逆にあんまり子ども目線を意識しすぎないでやっていることの方が多いですね。今回は、映画で台本があるので言われたとおりに演じた感じです。ただ、こうやっていろいろ公開アフレコや取材などがあると、好感度の高いことを言わなきゃいけないのかな、とは思います(笑)。
――あはは、そういうこと気にされるんですね(笑)。
田中:あんまり子どもたちが引くようなことを言ったりしちゃいけないだろうな、というのはあります(笑)。
大好きな『ルパン三世』を通して子供と交流も
――今回、大統領という役柄ですが、実際にご家庭だとどういった立場なのでしょうか?
田中:家ではもうかなり下の方です。奥さんが一番偉くて、僕が二番目にいるかと思ったんですけど、最近は長女が二番目くらいかもしれないですね。一番下の1歳8か月の女の子も、赤ちゃんですから言ってみれば一番強いんですよ。誰も逆らえないですから。そう考えると、真ん中の小学2年生の男の子と僕が一番下にいる感じですかね。結局男2人が下にいます。
――『プリキュア』は、“プリティー”と“キュアキュア”という意味が含まれているのですが、最近日常で“プリティー”や“キュアキュア”を感じたことがあれば教えてください。
田中:キュアキュアって何ですか?
――癒やす「キュア(cure)」の意味ですね。
田中:赤ちゃんがちょうど喋れるようになってきて、何かしら「パパ!パパ!」と手を引っ張って『アンパンマン』や『おかあさんといっしょ』を見せろだとか言ってきて、だいぶコミュニケーションが取れだしたので、それが今一番癒されています。ただ、寝なくて寝なくて。昨日もお兄ちゃんお姉ちゃんも寝たのにずーっとケラケラ笑っていて、まぁ大変ですね。夜中に歩き回って。
――でも、泣くよりは良いのでは?
田中:結果的に、その後に泣くんですよ。今YouTubeで常にいろいろな動画が見られるから、ずーっと「あれ見る」「これ見る」と言って寝ないので、「もうダメ、もうおしまい」と消したら、わんわん泣く。そうすると、ごまかすために別のことをして気をそらしたりする毎日です。……って、癒されていない話になっちゃいましたね(笑)。でも、泣いていても、やっぱり子どもは可愛いので、それはプリティーですね。
――「『アンパンマン』見せて」と娘さんに言われるというお話もありましたが、アニメ作品でお子さんとコミュニケーションが取れたと感じたことは?
田中:僕は『ルパン三世』が好きで。数年前、上2人の子どもが9歳と5歳くらいだったときに、「『ルパン三世』は絶対に良いから、観せたい!」と思って。僕がダントツで一番好きな1970年代にやっていた最初のTVシリーズをずっと観せました。それで作品を好きになってくれたみたいですね。その後、TVで映画やスペシャルなどをやるとよく観ています。
あとは、前に映画『ドラえもん のび太の宇宙英雄記』にも出演させてもらったことがあって、それも家族で観に行きました。
僕らの時代は「テレビまんが」だった
――田中さんご自身はアニメはお好きですか?
田中:アニメと言われだしたのが、1970年代の後半くらいからかな? 松本零士さんの『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』くらいからがアニメという言葉を使われだして、その前の『巨人の星』や『あしたのジョー』、『ど根性ガエル』などの時代はまだ「テレビまんが」でしたからね。その時代が僕は一番見ていた頃でした。いわゆるアニメと言われだして1980年代に入ると『機動戦士ガンダム』が登場するんですけど、そこからがアニメーションと大々的に言われだしたイメージです。そのあたりに宮崎駿さんの『風の谷のナウシカ』とかも出てきて。でも、その頃には僕はもう高校生や大学生だったので、今でこそアニメは大人も見るものという感覚があるけど、ちょうど間で、僕はどちらかというと、漫画は卒業した雰囲気だったんです。
もちろん僕らの世代でも『ガンダム』が好きな人はいるんですけど、やっぱりちょっと年下なんですよ。僕らはロボットものだと『マジンガーZ』。『ガンダム』が放送されだしたときは、「漫画やアニメは年齢的にもう……」という世代と重なってしまったんで、以降の『新世紀エヴァンゲリオン』からくるアニメの流れには乗れていなくて詳しくないんです。ただ、『カリオストロの城』は映画館に観に行って「これは、面白い!」と感じて、後から「あれが宮崎駿なんだ!」と思ったことを覚えています。
――もう少し遅く生まれていたら、アニメにハマっていたかも?
田中:もちろん『ガンダム』は、あと数年若かったらドハマリしていたでしょうね。
――相方の太田さんはアニメが好きなようですよね。
田中:太田も同じ世代なので、やっぱり『宇宙戦艦ヤマト』などは相当ハマっていて。『エヴァンゲリオン』のブームが来たときに、割りと早めにTV放送の段階から面白いと言っていました。ものすごいアニメ好きというわけではないですけど、彼はけっこう観ていますね。今の深夜に放送しているようなアニメとか。
――オススメされた作品はありますか?
田中:勧められたというか、一時期熱く語っていたのが『あの花』(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。)。その前が『まどマギ』(魔法少女まどか☆マギカ)。『まどマギ』は、その後僕も観ましたね。
「実は(太田より)僕のほうが悪いやつだったりする(笑)」
――今回、宇宙が闇に染まってしまうお話ですが、田中さんの闇の部分があれば教えてください。
田中:けっこう太田がああやって毒を吐いたり、いろいろネタにするんですけど、実は割りと僕のほうが悪いやつだったりする(笑)。太田はネタとしてバカにしたりしますけど、僕は本気でバカにしている時があるので、そこは闇の部分だと思います(笑)。それはバレないようにしないといけないですね。
――田中さんの悪い部分のエピソードは時々出てきますよね(笑)。でも、あまり世間的にはそのイメージは浸透していないと思います。
田中:そこまで浸透していないですね。とにかく太田がああいう感じなので、僕はそれを制する良い人、常識人みたいな感じですけど、実際は逆です(笑)。
――今回のフクロウの大統領も「良い人なのかな?悪い人なのかな?」とわからない雰囲気があるので、繋がるところがありますね。
田中:そうですね、フクロウの大統領はミステリアスな部分がありますね。
――声のお仕事が苦手とおっしゃっいましたが、外見にとらわれず演じられる面白さもあるかと思います。
田中:僕は今回も小さいフクロウだったし、『モンスターズ・インク』も小さいモンスターで、映画『ドラえもん のび太の宇宙英雄記』もちっちゃな緑色の悪者だったんですけど、昔実写映画の日本語吹き替えを担当させてもらったときに、2m近くある黒人の役が来て。それはそれで「なんでだよ!」と思いました(笑)。
――今後、声のお仕事で挑戦してみたい役は?
田中:痛快なハリウッド映画のトム・クルーズみたいな役がいいかな(笑)。
――もし、田中さんがプリキュアに変身するキャラを演じるとしたら、どんなモチーフのプリキュアになりたいですか?
田中:スイーツもすでにあるんですよね~。動物はあるんですか?
――『キラキラ☆プリキュアアラモード』が、スイーツと動物の組み合わせという、とても贅沢なモチーフなんですよ。
田中:じゃあ、僕はチーズケーキと猫。僕の好きなものです。猫パンチと猫キックで戦います。
――最後に映画を観る方にメッセージをお願いします。
田中:メインはプリキュアで、今回も子どもたちは一生懸命ミラクルライトをぶんぶん振って参加してもらって、映画というよりもアトラクションのような感じで楽しんでもらえたらと思います。
――ありがとうございました!
『映画プリキュアミラクルユニバース』は全国上映中。
【ストーリー】
わたし、星奈ひかる!ある日星をみていたら、宇宙にワープしちゃった!?キラやば~☆この宇宙のどこかに、ミラクルライトを作る惑星があるって本当かな?
あれ?えぇ~!?いきなり光が消えて、星たちが闇に包まれていく!?このままじゃ世界が真っ暗になっちゃう……大ピーンチ!!
でも、宇宙の光を取り戻すために絶対にあきらめない!だからみんな、応援して!!『映画プリキュアミラクルユニバース』
【公開日】2019年3月16日(土)ロードショー
【原作】東堂いづみ 【監督】貝澤幸男 【脚本】村山 功
【声の出演】成瀬瑛美 小原好美 安野希世乃 小松未可子 木野日菜 吉野裕行
引坂理絵 本泉莉奈 小倉 唯 田村奈央 田村ゆかり 多田このみ 野田順子 福島 潤
美山加恋 福原 遥 村中 知 藤田 咲 森なな子 水瀬いのり かないみか 水島 裕
【ゲスト声優】梶 裕貴 小桜エツコ
【公式サイト】http://www.precure-miracleuniverse.com/[リンク]
―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』