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「蹴り! パシッ!」が圧巻! 特撮ヒロイン佃井皆美さんにアクションについて聞いてみた



子供も大人も魅了する特撮の世界。


憧れますよね~!


今回、ガジェット通信ではそんな特撮の世界、仮面ライダー鎧武の湊 耀子(みなと ようこ)・(仮面ライダーマリカ)役を演じていた特撮ヒロイン、アクション女優の佃井皆美さんにインタビュー。


アクションについてや、今後の舞台出演作品『いつか~One Day』『デルフィニア戦記』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-』について伺ってみました。


特撮ヒロインのアクションが見たい! 「蹴り・パシッ」を見せてもらう



【動画】「蹴り!パシッ!」アクション女優・佃井皆美さんにアクションを見せてもらう(YouTube)

https://youtu.be/pOquGdMZ3ts


インタビューの前に到着するなり「特撮ヒロインのアクションが見たい!」というガジェット通信スタッフの要望に快く応じてくれる佃井皆美さん。



華麗な蹴りと見せていただきました。


また今後の出演舞台『いつか~One Day』『デルフィニア戦記』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ‐The LIVE‐#2 revival』についてもチラッとご紹介。


佃井皆美さんインタビュー


――― アクション女優になったきっかけを教えてください。


佃井皆美さん:元々、安室奈美恵さんが大好きで憧れていて演劇科を卒業後、最初は普通に女優さんの事務所でお世話になっていました。



その事務所に所属していた際、お仕事のオーディションで、そこで可愛い人も、きれいな人も。お芝居できる人も、歌が旨い人も、自己PRが凄い人もいっぱいいて。


「ハァ! すごい~! 私無理だ~!」と速攻で挫折しちゃって。「私、なにか武器をつけないと生き残れないわ、この世界」と。


「何か武器を……」と思ったときに、ずっとダンスをやっていたので、体を動かすことや身体表現が好きだったんですよ。たとえば、「舞台ですごいバク転をしてる女優さんがいたら嫉妬するな」と思ったんですよ。


――― ええ! すごいですね。


佃井皆美さん:その当時、アクションをやってる女優さんとかあまり知らなくて。水野美紀さんがちょっとアクションをやってらしたりとかはあったのですが、舞台ですごいアクションをやってる人がいたら悔しい、と思って。「じゃあ、私がアクションをする人になろう」って。



最初、入っていた事務所でのアクション稽古に今のアクション事務所の方が教えにきて「じゃあちょっと受けてみます」と。1~2年、ガッツリアクション勉強して……と思っていたのですが、アクションにガッツリハマってしまって。もっと極めたいな、と。


ちょうど、今の事務所に入って1年目にアクション映画のオーディションがあってそれに主演が決まりました。それからはホント導かれるままにアクションに行って今に至るみたいな……。


――― 仮面ライダー鎧武のマリカ役はオーディションを受けたのですか?


佃井皆美さん:仮面ライダー鎧武の際はオーディションではなくてオファーをいただきました。それまでも東映さんにアクションのある配役、戦隊映画の悪役だったりとか、ライダーのゲスト怪人とか、2話だけ出る悪い役でお世話になっていまして。


仮面ライダーWのホッパー・ドーパントというバッタの怪人をやったり。ずっとイナゴの佃煮を食べているという … …。知っていますか。


――― ゴスロリの怪人ですか?


佃井皆美さん:そう、それです! ずっと佃煮を食べてるんですよ! そんないきさつもあり、そんないきさつもあり、プロデューサーの方に女性ライダー役でお声をかけていただいて。で、せっかくならライダーの変身前と変身後どうですか、と。


――― いなごの佃煮を食べるのしんどくなかったですか?


佃井皆美さん:しんどかっですよ~! ホントに食べて。衣装合わせのときに“いなごの佃煮”食べれます?」って。私、虫が駄目すぎてエビも食べられないくらいなのですが、どうしてもその役がやりたかったんで「ハイ!食べれます!食べれます!」と言って。



そのときもうイナゴの佃煮が用意されてて(笑)。強がって食べましたね。


――― 桃は本当のところお好きですか?


佃井皆美さん:桃は大好きです! 果物全般好きです。


――― スーツアクターも演じられているということですが、仮面ライダーに変身前と変身後の演じわけみたいなものってありますか?


佃井皆美さん:演じていて気づいたのは、やっぱりスーツを着ると、表情が見えないのでおおげさに動かないといけないんだな、というのはスゴイ思いました。


仮面ライダー鎧武は撮影の時間の関係もあって、スーツアクターは同期の藤田と2名体制だったんですよ。


藤田くんをみて学んだのは男性が女ライダーを演じると誇張してるんですよね。仕草とか。おかまの方がすごい色っぽいとかあるじゃないですか。私が普通に演じちゃうとそっけないというか味気ない感じになっちゃうんですよね。


――― へええ~!


佃井皆美さん:もうちょっと女性らしさを体の表現として出すというか。ちょっと内股目にするとか。




普通だったら(体の角度を変える佃井さん……)こうやるとこうなるとか。あ、全然文字で表現出来ないですよね!


――― 悪役も演じていくうちにに好きになりますか?


佃井皆美さん:なりますね。ずっと悪役だったので。ライダー決まったときも、どちらかといえば悪役側ライダーだったんですよ。


仮面ライダー鎧武のライダーは子供チームと大人チームがいて、子供チームが真っ当なことをやっているのに大人チームは大人のやり方で進める、といったストーリー。どちらかというと悪に見える感じだったので。


「アレ? また、真っ当な正義じゃないな?」というのはすごいあったんですけど。



でも途中から、みんなで合体して力を合わせてやっていきましょう、となるんですよ!私も子供チーム側に入るんですよ。


戦隊ヒーローものの良さって、クサいかもしれないけど「みんなで力を合わせてやっていきましょう」というテーマがやっぱりいいなぁ、って。


この時代にもあってほしいな、続いてほしいなという根本な気がするんです。


ーーーまた特撮もやってみたいな、という感じですか。


佃井皆美さん:やりたいですね~!


―――今後どういう役をやりたいとかありますか?


佃井皆美さん:あ、でも悪役やりたいですね。


――― 真っ当な正義じゃなくてですか?


佃井皆美さん:なんだか一周回って、いま真っ当な正義をやるより、いろんなことがこの歳で分かったうえで、「根っからの悪!みたいな。悪いと思ってないんです!」みたいな悪は演じてみたいです。


――― ラスボスみたいな感じでしょうか?


佃井皆美さん:アハハ、ラスボス~!そうですね。



昔はあまり楽しんで悪をやれなかったんですよ。「正義いいなぁ~」って思いながら、悪役をやっていた部分があったので。今だったら楽しんで「悪」をやれそうな気がする。外からみて悪になっちゃう人って「悪」だと思ってないじゃないですか。意外とそういう人ってカッコイイなぁ!って。


――― アクションはどんな訓練をしているのですか?


佃井皆美さん:体づくりは基本的なことをやっています。求められたときに求められたことをできる体であればよくて、それ以上のことをするっていうのは違うのかな……? と、この年になって思うようになりました。


昔はストイックに「筋トレして鍛えてストレッチして……」ってやっていたのですが、今は仕事がコンスタントに入っているので、その舞台その舞台で必要な鍛え方をします。武器によっても鍛え方が違うし。


――― 武器!?


佃井皆美さん:剣だったりとか、すごい重いような武器もあれば、両手で踊るようにやるアクションもあったりとか。


そういった武器に対応できる基礎体力と当たり前の筋力は衰えないようにして、普段の生活は好きなことをやるのがいいみたいです。休みができたらダンス行くとか、アクションの練習をしに行くとか。


――― いろんな武器ってどんな武器ですか? 二刀流とかも経験あります?


舞台によりけりで二刀流もあります。例えばですけど、軽い竹光(たけみつ)を使う二刀流もあれば、なぎなたといった長い棒の長物の武器とか。小刀もありますし。



この前の舞台はゲーム原作だったので。乾坤圏という大きな輪っかを2個持ちました。三国無双の孫尚香(そんこうしょう)という役です。


――― 舞台で乾坤圏をどう扱うんですか?


佃井皆美さん:それこそ二刀流みたいになげたり。新体操の技みたいなのを勉強してみたり、と。この前の場合は片手ずつ2個だったので肩回りにすごい筋肉を使うんですよ。使いすぎるとバキバキで。背筋すごいついちゃったんですけど。必要なときに必要な筋肉がつくんだな、と。


――― ゲームやアニメ原作だと実際に現実世界にない武器もあるんですね。


佃井皆美さん:そうなんですよ! なぜこれにした? 実用性あるの!? みたいな武器もありますよね。


――― 今後扱ってみたい武器とかもありますか?


佃井皆美さん:私は、本当に純粋な時代劇をやってみたいので日本刀を扱ってみたいです。真っ当な時代劇やってみたいです。



――― ダンスと格闘技って通じるものがあるんですか?


佃井皆美さん:最初アクション始めたときは、ダンスをやってることが仇となったんですよ。体幹とかはいいのですがダンスってどちらかというと上に引き上げるじゃないですか。でもアクションだと重心が下になるんですよ。


――― あっ、蹴られてやられちゃいますもんね。


佃井皆美さん:そう。アクションでは腰を落とせってなるんですよ。そこで20代前半の時はそれで悩んでいた時期もあったんですけど。ダンスをずっとやってきてアクションに悪影響が出ちゃってるのかな、って。


でも、今はアクションも正解がないんじゃないかと思ってて。


自分なりのアクションというか、アクションは男の人がやってる方が多いので、私にしかできないアクションって何だろうって考えた時に腰を落としてズンというアクションもできたほうがいいのですけど。見栄えがする女性らしいアクションは誰もやっていないかなって。


――― 漫画とかだと「舞う」ように戦うとかありますもんね


佃井皆美さん:そのほうが、だれもやっていないな、って。ダンスできるっていうのも武器にしてダンスとアクションを自分にしかできない形にすればいいなって。


まあ、お芝居で「重たいパンチをしてくれ」とかの演技もあるんですけど。そういったときはサンドバック蹴ったりとかしておこうとかはあるんですよ。


今後の出演舞台『いつか~One Day』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-』についてきいてみた


――― 4月に出演予定の『いつか~One Day』はどんな作品ですか?


佃井皆美さん:「いつか」はミュージカルで、韓国映画を日本のミュージカルにした作品。conSeptという制作会社さんが小劇場で気軽に見られる本格的なミュージカルを作ろうと。ほんとにヒューマンドラマですね。


――― どんな役柄ですか?


佃井皆美さん:私は盲目の女の子の幼馴染のお姉さん的な役です。キャストの方も本格的なミュージカルをやられてる方が出演されますね。


――― ミュージカルということは歌も歌われるんですか?


佃井皆美さん:歌は、実はずっとやっていて今までもミュージカルではなく音楽劇でお芝居だったり。


武器は直刀! 舞台『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-』でもアクション全開


――― 7月舞台の『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ‐The LIVE‐#2 revival』でも歌いますか?


佃井皆美さん:これも結構歌って踊りますね。歌って踊って戦って……。


――― どんな作品ですか。


佃井皆美さん:舞台女優、トップスタァを目指す舞台少女たちの話で演劇学校が舞台になっていて。主役のメンバーが9名なんですけど、アニメやゲームも展開してるんです。


初演の続編が昨年10月にあったんですけど、私の役は、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#2 Transition』舞台少女たちと敵対する3人組の……。


――― 敵対? 悪役ですか?


佃井皆美さん:そう! 最初は敵対してるんですよ。メイン高校のライバル高校みたいな。


――― メイン高校同士の方も戦っているんですか?


佃井皆美さん:そうなんですよ。9名同士がトップスタァを取り合うというような。センターポジションをみんなが狙っているんです。


――― 戦いはアクションで表現されているんですか?


佃井皆美さん:それはすごい面白いんですよ。レヴューっていうのがあって、普通の制服とレヴュー服があって。戦いになると、レヴュー服に変わるんです。



舞台では戦いを本当の闘いで表現してるんです。みんな武器が違ったりして。


そしてストーリー上めっちゃ歌います。登場で一人一人歌ったり。戦い始める時も歌ったり。二部はライブになっていますね。見始めるとハマりますよ!


――― じゃあアクション全開ですね。今回はどんな武器ですか。


佃井皆美さん:大きい剣なんですよ。直刀です。


――― 今後やってみたいことや挑戦してみたいことはありますか?


佃井皆美さん:今後は海外、世界で活躍したい。日本のアクションだったりとか。海外の作品に出たいです! すごい出たいです。



佃井皆美さん:自分にしかできないことをやりたいな、と思います。

企画でアクション動画を撮ってYouTubeで配信しています。いま1つなんですけど。この前、11月に2本目を撮影しました。ダンスとアクションと音楽を融合させたものを作りたい、といったことに挑戦した2本目です。


曲も自分で作るのは難しいんですけど、歌ってというやってきたことを全部を交えたパフォーマンスをライブでもやってみたいし、アクションやって歌ってストーリーになってみたいなことをやってみたいな、と。そしてアクションをもっと広めていきたいです。


―――ありがとうございました!




撮影:オサダコウジ


―― 表現する人、つくる人応援メディア 『ガジェット通信(GetNews)』
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