『PSYCHO-PASS サイコパス』Next Projectとして始動した『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』の劇場アニメ3作品がついに1月25日より連続公開! 2012年のシリーズスタートから携わる、狡噛慎也役の関智一さんと宜野座伸元役の野島健児さんのインタビューをお届け。
『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』は、人間の心理状態を数値化し管理する近未来社会を舞台に、正義を問われる警察機構を描くオリジナルSFアニメーション『PSYCHO-PASS サイコパス』の完全新作シリーズで、Case.1は霜月×宜野座、Case.2は須郷×征陸、Case.3は狡噛にフォーカスしたストーリーが描かれます。
2018年の第31回東京国際映画祭では、特別招待作品に選ばれ一足早くお披露目された本作。レッドカーペット参加直後の関さんと野島さんにお話を伺いました。
野島健児「Case.1は宜野座の可愛らしい部分が出ている」
――東京国際映画祭のレッドカーペットに参加された感想をお聞かせください。
関:一言で言うと、感無量です。
野島:さっきからそれしか言ってないですよね(笑)。
――本日何回目の感無量ですか?
関:初めてです(笑)。
野島:僕はもっと緊張して厳かな雰囲気かなと思っていたんですけど、想像していたよりも声をかけてくださる方がたくさんいて、普通に楽しんでしまいました。自分が歩いているんですけど、どこか見学しているような気持ちでいろいろなことを見たりして楽しめました。
――2015年に公開された劇場版から約4年ぶりの新シリーズとなりますね。
関:好きな作品なので続編が作られることが嬉しいですし、またそこに登場できることが感無量です(笑)。
――本日2回目の感無量がここで出ましたね(笑)。野島さんは、いかがですか?
野島:新シリーズに参加できると話をうかがった時はまだどのような形になるかわからなかったので、一言でもいいから参加できると嬉しいなと思っていたところ、ものすごくたくさん関わらせていただけるようなストーリー展開で……、感無量でした(笑)。
――お二人とも感無量だったと。
関:はい、常に感動を覚えながら出演しています。毎回、シリーズが終わる度に「もうこのまま終わりになるのかな」と思うので、続編ができることは嬉しいです。キャラクターのその先の人生が見られるので、そこが楽しみでもあります。
野島:毎回『PSYCHO-PASS サイコパス』の新しいシリーズに出会う度に、見た目なども含め宜野座の描かれ方には変わっていくところがあるので、どんな風になっていくんだろうと楽しみにしていて、「今回はこうなったんだ!」と思いながら見ていました。Case.2では、思わず「あ、ぎのさん!」と自分で呼んでしまうくらい懐かしくて切ない気持ちにもなりました。
――Case.2では、狡噛も執行官時代が描かれていますね。
関:しっかりと公安局の役に立っていました。事件の重要なヒントになる部分に気がついたりして、冴え渡っておりました。
野島:さすがの狡噛さんでした。
関:今の時間軸だと殉職しているキャラクターなども出ていましたので、懐かしかったです。
――今作で登場人物たちにどんな印象を受けましたか?
野島:Case.1では、霜月の成長を楽しみつつ、僕から見ると宜野座の可愛らしい部分が出ていました。宜野座は大人なんですけど、まだ少し“自分は大人にならなきゃ!”みたいな部分が残っていて、大人なのにまだ幼い部分もあるように見えて、そこが可愛いなと思いました。そのくせ、セリフでは「ちょっとジジ臭いかな」みたいなことを言ったりもするんですけど、全然まだまだジジイになりきれてないぞ!と思いながら見ていました(笑)。宜野座はこれから成長する姿がもっと見たいなと思わせてくれましたし、霜月の成長っぷりも安心して見ていられましたね。けっこう果敢に何にでも取り組んでいくので、「あ、こんな部分もあったんだ!」という霜月への発見もありながら、出来上がったものはお客さんとして楽しんで観ていました。
――Case.1と2で異なる時間軸の宜野座が登場していますが、スッと役に入っていけたのでしょうか?
野島:僕の中で、TVシリーズの第1期、第2期、そして劇場版ときちんと段階を経て成長していけたので、どちらかというとCase.1の方が今までの流れを汲んですんなりと入れました。Case.2では、思い出さないとならない部分もたくさんあったので、もう1度昔の宜野座を見直して研究して挑みました。自分では昔の宜野座を演じたつもりでもちょっと不安な部分があったんですけど、実際に出来上がりを観て、「昔のぎのさんだ。良かった」と思うのと同時に、懐かしさを感じました。
――Case.3は時間軸でも最新のストーリーとなりますが、関さんから見て狡噛の新たな一面などはありましたか?
関:狡噛は変わらないですね。ツンデレです。Case.3は、狡噛が紛争地帯で少女と出会い、敵討ちをするために戦い方を教えてくれと言われて、最初は難色を示すんですけど、結果いろいろな思いから引き受けることになりまして、少女とともに事件に関わっていきます。狡噛は一応厳しさはあるんですけど、やっぱり人情の部分で優しさをみせてしまうところもありますね。新たな一面はさほどないかなと思いますけど、新たな展開は期待したいところですね(笑)。
――Case.3でのエピソードなどあれば教えてください。
関:塩谷直義監督から「ここのセリフはどう思いますか?」など相談もしていただいて、自分なりに意見を申し述べたりしました。また、「共演する女の子のキャスティングは誰がいいと思いますか?」とも聞かれたので、いろんな人のサンプルを聴いて提案するやりとりもありました。
――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?
野島:懐かしい思いもありつつ、慣れたメンバーというのもあるので、思いの外スムーズに進んでいきました。通常これだけの作品だと丸々2日間かかってもおかしくないんですけど、数時間で終わってしまうという。なので、他の作品と比べると本当にスムーズに収録できた現場でした。
関:僕はあまり感じていなかったんですけど、塩谷監督がピリついた怖い雰囲気だったとおっしゃっていました。
――それはキャストのみなさんピリついていたと?
関:そうですね。でも、「関さんは違った」と言われました(笑)。あと、このアフレコが少し前に行われたので、人の記憶って曖昧なので少し思い出せないところもあります(笑)。ですが、監督が前回以上に音声収録のときに積極的に指示を出されるような変化はありました。
――どんな指示を受けたか覚えていらっしゃいますか?
関:簡単に言うと、「そこ下手だからもっと上手にやってくれよ」みたいな指示でした。簡単に言えばですよ(笑)。
――宜野座に関して何か指示されたことは?
関:「今の上手だね」と言われてたよね。
野島:それ言われましたね(笑)。昔の宜野座を演じるときに何か言われた気がします。
関:「昔に戻るの上手だね」と言われてたんじゃないかな。
――それぞれどこに注目して観ると良いでしょうか。
関:この3作は全部必要な話なんです。面白いですよね、それぞれバラバラの時代(時間軸)の3つのエピソードが関わって今に繋がっているという。
野島健児の色相はずっとクリア!? 関智一「そういう人もいる」
――最初のTVシリーズは2012年にスタートしているので、もう7年近い作品との付き合いになりますが、お二人にとって『PSYCHO-PASS サイコパス』の好きなポイントはどこでしょう?
関:まず、なんと言っても、作品の人気が衰えていないところですよね。
野島:それは間違いなくそうです。
関:やっぱり作品って観ていただけないと寂しいですからね。多くの人に観ていただけるということはありがたいですし、嬉しいことです。
――反響はありますか?
関:反響はとてもあります。放送時間帯と内容のおかげもあり、普段アニメの話をしないような幅広い層の人から『PSYCHO-PASS サイコパス』は観ているとよく言われることがあるので、ありがたいです。だから、僕はもう今は『ドラえもん』『妖怪ウォッチ』『PSYCHO-PASS サイコパス』という、ほとんど全部東宝さんなので、東宝のカレンダーには来年から僕も1ページ入れてほしいです(笑)。
野島:あっという間に作品がバーッと駆け上がるように人気が出て、『PSYCHO-PASS サイコパス』に関わっているから出会えた人もたくさんいますし、作品だけじゃなくてそこから派生するコラボカフェとかもあったりするので、欠かさず行って食べたりもしています(笑)。そんな風に作品以外の部分でも楽しめるものがたくさんあったり、関さんともこうやって長く一緒にやる作品って、今までなかったですよね?
関:たしかに、そうかもね。
野島:『PSYCHO-PASS サイコパス』には、とても良いきっかけをいただいたと思っています。『PSYCHO-PASS サイコパス』だからこその繋がりが、すごく僕の中ではかけがえのないものになっています。
――最近、自分の色相が濁った、またはクリアになったと感じたことがあれば教えてください。
関:事務所とちょっとだけ意見の食い違いがあって、その時は色相が濁りました(笑)。基本は濁ってますよね。やっぱり人は普通に暮らしていると、何かしら濁ってますから。でも、お日様に当たったりして気持ちが良いときは、色相が浄化されているのではないか、と信じたいですね。
――野島さんは?
野島:僕はずっとクリアですね。
――え! 関さん、野島さんはずっと色相がクリアらしいですよ!?
関:うん。そういう人もいますよ。
野島:そう、本当は濁っているはずなのに数値には出てこない。
関:槙島聖護の免罪体質みたいな。
野島:たぶん免罪体質なんです。悟られないようにしています。
――関さんは、野島さんが免罪体質だと感じますか?
関:野島くんはいつもポーカーフェイスにしているから、実はすごく色相がいっぱい変化していそうな印象はあります。だから、そこを自分で抑制してちゃんと保っているんじゃないかな。
野島:正解です! ものすごい乱高下します。ガッと上がったと思ったら「これは違う」と思ってスッと下げる。すごくコントロールします。なので、結果クリアです(笑)。
今回の3作はシリーズの歯車になる
――では、公開を心待ちにしているファンのみなさんへメッセージをお願いします。
関:みんなの大好きなあの『PSYCHO-PASS サイコパス』がついに劇場用作品として帰ってくるよ! 3作連続で上映されるので、これを観ておかないとちょっと大変になるよ。これを観ておいたほうがいいよ!
野島:この3作はそれぞれとっても大事な『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズの歯車になります。関さんのおっしゃっているように、1つでも歯車が欠けてしまっては、その先とても苦労することになりますし、ただの歯車ではなくて、みなさんの期待している以上の内容になっているので、ぜひ観てもらいたいですし、たぶん何回も観ることになるんじゃないのかなと思います。お楽しみにしていてください。
――楽しみにしています! ありがとうございました。
『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』
2019年1月25日(金)より3作連続公開
CAST
野島健児 佐倉綾音 / 東地宏樹 有本欽隆 / 関智一
STAFF
SSストーリー原案・監督:塩谷直義
脚本:吉上亮(Case.1)、深見真(Case.2,3)
キャラクターデザイン:恩田尚之、浅野恭司、阿部恒、青木康浩
音楽:菅野祐悟 音響監督:岩浪美和
主題歌: abnormalize /凛として時雨 ーRemixed by 中野雅之(BOOM BOOM SATELLITES)
アニメーション制作:Production I.G 制作:サイコパス製作委員会
配給:東宝映像事業部
公式HP:psycho-pass.com/[リンク]
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(C)サイコパス製作委員会
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