東京から東海道本線(上野東京ライン)で90.4km、約90分ほどの距離にある根府川駅が、ある『Twitter』ユーザーのツイートで話題になっています。
以前熱海に行く途中で小田原に寄った際、そこで会った人に「もし時間があるなら根府川で途中下車するといいですよ。何もない駅なんですが僕は根府川駅のホームから見る海が好きで」と言われ、駅員さんもいないその駅で電車一本分海を眺めたんだけれど凄く贅沢な時間だった。東海道線に乗ると思い出す。
—建材 (@moenai_kenzai) 2018年8月20日
以前熱海に行く途中で小田原に寄った際、そこで会った人に「もし時間があるなら根府川で途中下車するといいですよ。何もない駅なんですが僕は根府川駅のホームから見る海が好きで」と言われ、駅員さんもいないその駅で電車一本分海を眺めたんだけれど凄く贅沢な時間だった。東海道線に乗ると思い出す。
このツイートには、「何にもないけれどそれがいい」「人生で一度は行くべき」といった同意の反応が多数集まっていました。また、日の出を見るのに最適という声も。
根府川はいいぞ
高台の駅から海が視界いっぱいに開けて、悩んでることとかが全部小さく思えてくる pic.twitter.com/NHHve3vtat
—三島 大地 (@Daichi_Mishima) 2018年8月21日
そのほか、猿が出没するという報告も。4番線ホームの跨線橋入口の柱には、「サルにエサを与えないでください」という注意書きがあります。
日中はわからないけど、朝はさるが普通にホームいたのでビビりました。 pic.twitter.com/oK6ZQjqYHA
—bやぶたろう (@GoRoRyy) 2018年8月21日
小田原からだと2駅目の根府川駅。ホームが2番線からはじまっているのは、かつて貨物線(1番線)があった名残。海側に引込線があります。15両編成が止まることのできる長いホームには本当に何もありませんが、その分空が広く感じられます。
『関東の駅百選』にも選ばれている根府川ですが、2002年以降は無人駅となっています。駅舎はかわいらしく情緒があります。
開業した翌年の1923年9月1日の関東大震災の際に地すべりが発生し、駅舎とホームだけでなく8両編成の列車も流されて海中に没するという大事故が起きています。この際に約130名が亡くなり、その中にはスルガ銀行を創業した岡野喜太郎の娘も含まれていました。駅舎の横にはその殉難碑が置かれています。
2・3番ホームには待合室とベンチ、自動販売機があります。特急の待ち合わせで4~5分停車する場合もありますが、ここで降りてベンチでぶんやりと過ごすのも一興。ちなみに、ホームに降りたことで下車扱いになり、改札で精算することがルールなので注意が必要です。
おすすめしたいのは、小田原もしくは熱海でお酒を買い込み、時間を気にせずに海と空を感じながらチビチビ飲むこと。晴天ならば房総半島から伊豆半島まで一望できますが、ベンチに座り頭をからっぽにして時が流れるのに身を任せるだけでも癒やされます。都会の喧騒に追われている身からすれば、この上もない贅沢なのでは?
日中には1時間あたり3~4本運転されており、都心からだと往復3500円前後という根府川駅。コンビニもキヨスクもないという駅ですが、身近に自然を体感できるというのが最大の魅力。「なんか疲れたなぁ」という時にふらっと訪れてみると、良い気分転換になるのではないでしょうか。
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