ロボット工学の技術革新の恩恵を受けている分野の一つに義手や義足が挙げられます。米メリーランド州のジョンズ・ホプキンズ大学応用物理研究所(以下、同研究所)は、米国防総省から過去10年間に総額1億2000万ドル(約131億円)以上の資金援助を受け、義手の研究・開発を進めています。
以前紹介したピアノが弾ける義手は“超音波技術を用い、筋電計をつけた義手装着者が動かしたい指の動きをセンサーで感知する仕組み”でしたが、同研究所は義手装着者の脳と連動し、義手装着者自らの意志で指や手全体を動かすことができるロボット義手を研究・開発中です。
ジョージア工科大学がルーク・スカイウォーカーの義手を再現 人間拡張でピアノまで弾けてしまう
http://getnews.jp/archives/2001696[リンク]
2005年に癌が原因で左手を失ったJohnny Matheny氏(以下、同氏)は、同研究所からロボット義手の提供を受けている1人です。自らの意思で『アメイジング・グレイス』をピアノで弾く同氏の映像を、『QUARTZ(クオーツ)』という米オンラインビジネスメディアが公開しています。
Playing piano with a mind-controlled robotic arm (YouTube)
https://youtu.be/DP677lA_DEA
薬指だけ、中指だけが独立して鍵盤を叩く様子が映されています。
同氏はこの時の喜びを『Twitter』でもつぶやいています。
So happy to share and fulfill my dream of playing Amazing Graze! Thank you @JHUAPL, @OHSUNews@DoDInnovation@60Minutes! #technology#prosthetics@wwp@HangerNews@AmputeesUSA@ScottPelley@freethinkmediahttps://t.co/OhlMSB2U5c—johnny matheny (@starfish25168) 2018年4月24日
https://twitter.com/starfish25168/status/988818511987290112
純粋に医療目的でこうしたロボット義手の研究・開発が進むのは歓迎すべきことですが、米国防総省が大金を投じている裏には軍事利用という目的がありそうです。「義手ではなく小型のガトリングガンやその他の武器を義手代わりに装着できたら……」という発想から米国防総省が資金援助をしているわけではないことを祈ります。
※画像:『YouTube』より引用
https://www.youtube.com/watch?v=DP677lA_DEA
※ソース:
https://qz.com/1194939/the-us-government-just-gave-someone-a-120-million-robotic-arm-to-use-for-a-year/
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