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柄本佑が前田敦子を絶賛「“僕のあっちゃん、私のあっちゃん”にしたくなる魅力がある」



母親が不倫相手とダイナマイト心中したという、壮絶な過去を持つ雑誌編集者・末井昭氏の人生を映画化した『素敵なダイナマイトスキャンダル』が現在公開中です。この末井さんの人生、心中事件のみならず、工場勤務からピンサロの看板作り、伝説のエロ雑誌創刊、アラーキーこと荒木経惟さんとの仕事などなど、「これ本当の話?!」と驚きの連続なんです。


メガホンをとったのは、『パビリオン山椒魚』『南瓜とマヨネーズ』の冨永昌敬監督。主人公の末井氏を柄本佑さん、その妻・牧子を前田敦子さんが熱演しています。今回は柄本さんと前田さんお2人にインタビューを敢行。驚きの人生を演じてみての感想など、色々お話しを伺いました。



――これが実在する人の人生なのか?!とビックリしながら楽しませていただきました。柄本さんは末井さんの様な男の生き様って憧れますか?


柄本:憧れは……しない(笑)。


前田:憧れは、しないよね(笑)。


柄本:でも、こんな事が許されていたっていう時代はうらやましいなって思います。エロ雑誌が規制の対象になった時だって、警察の方といきなりやりあわないで、なんか話し込んじゃうみたいな。松重さん演じる警察の方も一緒になって「ここが見えなければ大丈夫なんだよ〜」ってアドバイスしてましたしね。あとは、携帯が無いからですよね。相手が言っていることを信じるしかない。実際はめちゃくちゃやってても、それがバレない。面白い時代ですよね。まあ、その中でも末井さんが特にすごい気もしますが。


前田:今回、妻役を演じさせていただいて、恋人として付き合うなら楽しそうでいいけど、結婚すると大変だろうなって思いました。最初(登場シーン)は好青年だったのに…。私はすっかり騙された気持ちです(笑)。


柄本:確かに、最初は牧子の方が優位にたっているっていうか、お姉さんっぽいんだよね。


前田:そうなんですよ! でも、だんだん牧子のほうが翻弄されちゃう感じ? そんな2人の関係の推移にも注目していただきたいです。



――今回初共演されてみて、改めてお互いの印象はいかがですか?


柄本:あっちゃんは、時生(柄本時生、実弟)がとにかく仲良しで。僕は共演するのは初めてで楽しみにしていたんですけど、やっぱりすごいですよ、この人は。「僕のあっちゃん、私のあっちゃん」にしたくなってしまう魅力を持っている。


前田:いいキャッチフレーズをありがとうございます。


柄本:色気っていうのか、可愛らしさっていうのか、全部なんですけど、もっとあっちゃんを表現する良い言葉があるはずなのに思いつかない。


前田:私は、時生から佑さん情報をずっと刷り込まれていたので。「兄ちゃんはカッコいいんだ、すごくカッコいいんだ」って。一緒にご飯食べている時にもずっと言っていて。


柄本:もうそういう事言わなくていいのになあ、あいつ(笑)。でもそういう、時生とあっちゃんの結びつきがあるから、共演する前から勝手に近い存在でした。だから結構現場でもおしゃべりしちゃったりね。


前田:とにかく優しいんですもん。現場でも主演として引っ張っていってくれて、すごく頼りにしていました。



――完成した作品をご覧になっての率直な感想はいかがですか?


前田:末井さんを演じられるのは、佑さんしかいない!


柄本:やっぱりさ、顔似てるよね。


前田:先日、初めて末井さんにお会いしたんです。それまではどんな人なんだろう?って思っていて、実際にお会いしたらもっとどんな人か分からなくなったというか、不思議な魅力を持っている方でした。


――実在の人物を演じるのって特に難しくないですか?


柄本:僕はこの役柄だからこう、って思う事って無いんです。なので、実在してもしなくても演じる時の気持ちは一緒なのですが、今回は「この時の末井さんはどんな気持ちだったんだろう」とは思いながら演じたかもしれないですね。


監督と話ながら、末井さんの半生を追っていったのですが、半分までは「誰にでも共感出来る青春物語にしよう」と。そして後半は、その時々で本人は思っていることがあるんだけど、周りから見るとすごく空虚に見えるキャラクターにしようと。監督と話ながらどうやってキャラクターを作っていこうかと考えていました。


――なるほど、監督と作り上げた部分が多いという事ですね。冨永監督の作品ってどれもすごく独特な魅力があって、本作もそうでしたが、お2人は冨永監督の現場に参加されていかがでしたか?


柄本:僕はすごく楽しかったです。冨永監督って男らしいんですよ。撮っている時に決して迷わない。


前田:あー! そうかも。撮っている時、かっこいいですよね。


柄本:普段はそんなんでもないけどね。監督って頭の中で映画の絵作りが明確に出来ているから、いちいち迷ったりしないでどんどん撮っていくんです。それが突拍子もなさすぎるから、周りから見ると全然意味が分からないんだけど、完成するとこうなるんだって感心するっていう。僕、ハートが女子なので安心して抱かれていられるって感じなんですよね。


前田:その例え、すごく分かりやすい(笑)。


――監督の中では明確に決まっていても、周りから見るとよく分からないって、すごいですよね。特に私はこたつの中でのハーモニカのシーンはすごいなと思っていて(笑)。


前田:そうなんですよ、あのシーンって一瞬「え?」って思いますよね。すごく不思議。


柄本:しかも、監督が急にハーモニカのシーン入れようって言うもんだから、ハーモニカ風に手の動きやってるだけなんですよ、アレ。そういった思いつきのアイデアとかがパンって出てくるので面白かったです。



――その他、お2人が好きなシーンはありますか?


前田:私が犬を抱いているシーンです。


柄本:あのでかい犬ね〜、なんであの犬にしたんだろうっていう。


前田:子供がいなくて、いきなりあの犬が出てくる事で、冷め切っているし夫婦仲を感じさせる悲しいシーンなんですけど、コミカルで笑えちゃうんです。


柄本:そういうのだとさ、パズルのシーンも俺好きなんだ。あれも、もうこの夫婦の関係が終わっているって分かりながらも、どこかホッとするというか。監督のそういう表現方法ってすごいなと思います。


――最後に、末井さんは人生相談の本も出していらっしゃいますが、お2人が末井さんに人生相談するとしたら、どんな事を聞きたいですか?


前田:末井さんはたくさんの人と恋愛して、色々な女の人を見ていると思うので、「男性にとってずっと一緒にいたくなる女性ってどんな人ですか?」って聞きたいですね。


柄本:僕は、末井さんに色んな話聞きすぎちゃって、わけわかんなくなっているんですけど(笑)、相談というか、「なぜ否定しないんですか?」と聞きたいですね。映画でもそうですが、末井さんってどんな時も流れに身を任せて生きていて、断らないで否定しないで、ともすれば主張が無い様に見える時もあって。はたから見るとそれがすごく不思議なんですよね。そういった話をいつか聞いてみたいなあ。


――確かに。前田さんの素朴な疑問も、柄本さんの不思議に思う部分もよく分かります。今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!



(撮影:周二郎)


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http://getnews.jp/archives/2028158


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