1440年に明朝の陶工に不動山皿屋谷に移住して栽培をはじめたという佐賀県の嬉野茶。中国の緑茶に近い釜炒り茶が他の地域で栽培されるものと一線を画することでも知られています。
そういった嬉野の伝統文化を伝えて新しい魅力を発信するプロジェクト『嬉野茶時』では、お茶に合わせた料理や肥前吉田焼の陶器を使った楽しみ方を提案。公式オンラインショップでも茶葉がラインナップされています。
日本茶は葉を乾燥させて炒る前に殺青をして蒸す製法を取っていますが、嬉野茶は蒸さずに鉄釜などで炒るのが伝統的。こういった釜炒り茶は、嬉野でも数えるほどしか残っていないといいます。
一方で、『嬉野茶時』では煎茶やほうじ茶、紅茶、フレーバーティーなど15種類の茶葉が用意されています。伝統を引き継ぎつつ、新しい挑戦もしているというところが特徴といえるでしょう。
2018年2月にANAインターコンチネンタルホテル東京『雲海』では、この嬉野茶とそれに合わせた料理を賞味できる会が開かれました。そこで披露されたのは、肥前吉田焼を使った陶器で適度な温度に合わせて緑茶を淹れるという方法。これにより、最適な厚さでお茶を提供できるとのこと。
料理には、佐賀で採れた野菜や牛肉、鯛などが使われていました。器はすべて肥前吉田焼で、出汁にも嬉野茶が使われるなど、肥前づくしのメニューとなっていました。
関係者が「嬉野の農家が手がけた茶葉の魅力を伝えたい」という『嬉野茶時』。ほのかにやわらかい甘みを感じさせる茶葉を自宅でも楽しみたいという人は、オンラインショップを利用するとよいでしょう。また、温泉やその歴史に触れたいという人は、現地に旅行に行くというのも良いかもしれません。
『嬉野茶時』公式オンラインショップ
https://ureshinochadoki.shop/ [リンク]
―― 会いたい人に会いに行こう、見たいものを見に行こう『ガジェット通信(GetNews)』