1月18日に、毎日新聞社が主催する、第72回毎日映画コンクールの受賞作が発表。アニメーション映画賞に『こんぷれっくす×コンプレックス』が選ばれた。同コンクールで自主制作アニメの受賞は史上初となる。
春名風花も祝福「無名で小さな作品にも大きな可能性」
『こんぷれっくす×コンプレックス』は、映画監督のふくだみゆきと上田慎一郎夫妻が二人三脚で作り上げた自主制作アニメーション映画。
主人公の女子中学生と、クラスメイトよりも毛深いことに悩む男子が、脇毛を通じて心を通わせていく青春コメディ。昨年、夫妻で日本全国の映画祭を行脚し、SKIP国際Dシネマ映画祭や、FOXムービー短編映画祭などでグランプリを受賞していた。
出演者の1人である、元はるかぜちゃんこと春名風花は、自身のブログで祝福の言葉と共に、自主制作映画の可能性について、次のようなコメントを送っている。
本当に小さな映画でした。ぼくも小さな募集をみて小さな公民館でオーディションを受けました。スポンサーも制作会社も何もない。ふくだ監督が創りたいものをつくるだけ。『怪しいからやめなよ』って、人から言われるような小さな小さなアニメでした。
みなさんに1つだけ伝えたいのは、まだ無名で小さな作品でも、この映画のように多くのお客様から愛されて、じわじわと世間に見つかり、だんだんと大きくなるものもあると言うこと。(春名風花オフィシャルブログより)
『魔女の宅急便』『君の名は。』も受賞!巨匠に名を連ねる快挙
毎日映画コンクールのアニメーション映画賞は、1989年の第44回から創設。これまでに、『魔女の宅急便』(宮崎駿)、『機動警察パトレイバー2』(押井守)、『平成狸合戦ぽんぽこ』(高畑勲)、『東京ゴッドファーザーズ』(今敏)、『おおかみこどもの雨と雪』(細田守)、『君の名は。』(新海誠)など、日本を代表するアニメ監督作品が受賞してきた。
日本アカデミー賞などと同様に、大手配給の大作映画の賞レースと見られていた老舗映画コンクールが自主制作映画を選出したことは、今後の日本映画にとっても新たな風穴となるかもしれない。2月10日から下北沢トリウッドで凱旋上映
『こんぷれっくす×コンプレックス』は、2月10日から下北沢トリウッドで凱旋上映される。10~12日は午前11時半、17・18日、24・25日は午後1時と2時、3月3~16日は時間未定。
アニメ映画史の新たな1ページを是非、お見逃しなく。
※画像出典:
『こんぷれっくす×コンプレックス』公式サイト www.wakige-anime.com [リンク]
春名風花オフィシャルブログ https://lineblog.me/harukazechan/ [リンク]
(執筆者: 荏谷美幸)
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