2020年の東京オリンピック・パラリンピックの選手村交流施設の建設に際して、木材を全国から無償で提供する自治体を全国から公募するという組織委員会の方針に反発の声が上がっています。また、案内・誘導や、通訳、IT技術者などの無償ボランティアに関しても「4000億円もスポンサーから集めているのになぜ?」といった批判が高まっています。
そんな中、ある『Twitter』ユーザーが「ボランティア」の本来の意味についてツイート。約25000件のツイートと約20000件の「いいね」を集めていました。
日本における「ボランティア」という概念は完全に「無償奉仕」という意味に挿げ替えられているけど、本来のボランティアは「志願者」や「義勇兵」という意味であって無償を絶対条件としないし、実際に有償ボランティアも数多く存在する。だから、ボランティアに名を借りた不払い労働は根絶されるべき。
—異邦人 (@Medicis1917) 2017年7月30日
日本における「ボランティア」という概念は完全に「無償奉仕」という意味に挿げ替えられているけど、本来のボランティアは「志願者」や「義勇兵」という意味であって無償を絶対条件としないし、実際に有償ボランティアも数多く存在する。だから、ボランティアに名を借りた不払い労働は根絶されるべき。
このツイートには、「カネを稼ぐために動くのが労働で、自らの意思で動いてカネを貰うこともあるのがボランティア」「自らの意志で奉仕活動する事なのであって、相手を強制させてまで働かせるのはボランティアとは言わない」といった同意する意見が集まり、中には「美化された言葉に欺瞞を感じる」といった声も見かけました。
英英辞典で「volunteer」を引くと、以下のような意味になっています。
動詞
・自発的にする
・(自由に同意して)仕事をする名詞
・自主的に仕事をする人
・義勇兵(自由のために参加する入隊サービス)
報酬の支払いを目的にしないで働くということが「ボランティア」の本来の意味で、日本での「無償で働く」という事とは本来の語源とは違ってきています。これに対しても「ボランティア=手弁当、という認識が日本にはある」といった声や「報酬目的ではないだけで報酬は払われるべき」という意見を多く見られ、さらには「老人のボランティアは若者の賃金を抑制し、若者の職場を奪っている」といった趣旨のツイートもありました。
別にユーザーからは、こんなエピソードも。
私はアルバイトしてた保育園で休みの日のボランティアはキツイです。と言ったら、アナタには心がないの?言われました。
給料にならないし、休みの日は休みたい。
あまりにも自由選択がなかったんで辞めちゃいました。人の善意を利用するなと思いました。
—ゆきと (@torahayome) 2017年7月30日
私はアルバイトしてた保育園で休みの日のボランティアはキツイです。と言ったら、アナタには心がないの?言われました。
給料にならないし、休みの日は休みたい。
あまりにも自由選択がなかったんで辞めちゃいました。人の善意を利用するなと思いました。
日本社会でかつてあった「丁稚奉公」が「無料奉仕」に代わり、さらに「ボランティア」になっていて、「善意の搾取」になっているという意見もあった「ボランティア」の意味。美談として伝えられがちですが、行った労働にはそれに応じた対価がともなう、という意識が高まる必要があるのではないでしょうか。
※画像は『Twitter』より
https://twitter.com/Medicis1917/status/891544130924326912 [リンク]
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