キングコングの起源を描くレジェンダリー・ピクチャーズ制作の映画『キングコング:髑髏島の巨神』。日本公開を3月25日(土)に控え、本作を手掛けたジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督が来日。ゲストとして登壇した映画『シン・ゴジラ』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』シリーズの樋口真嗣監督と対談を行った。
会場では、日本人アーティストMIYAVIさんの出演が発表されたばかりのオープニングシーンを含め、約15分の本編フッテージをお披露目。「日本のアニメ、漫画、ビデオゲームに触れて育ち、僕のDNAの一部になっている」と語ったロバーツ監督は、劇中に“刀”などの日本的なアイテムも登場していることを明かした。
体長約30mにも及ぶコングのビジュアルについて問われると、「(2020年に予定されている)ゴジラとの対決を見越して大きくしたわけではない。1933年の『キングコング』に原点回帰したかった。人間が見上げた時に“これは神だ”と思うサイズを意識したんだ」と説明。
さらに、コング以外にも登場するクリーチャーの造形に関しては、「恐竜やエイリアンっぽいデザインは避けたかった。宮崎駿作品に出てくるような、スピリチュアルで美しく、パワフルで恐ろしい、そんな存在にしたかった」「『千と千尋の神隠し』のカオナシ、『新世紀エヴァンゲリオン』の使徒に近いデザインのモンスターも出てくる」と、ここでも日本のカルチャーからの影響を語った。
物語の舞台は、ベトナム戦争の時代、南太平洋に浮かぶ神秘の島“髑髏島”。インスピレーションを受けた作品として、おなじくベトナム戦争をテーマにした映画『地獄の黙示録』や『プラトーン』、さらには『PlayStation 2』用ゲームソフト『ワンダと巨像』の名を挙げたロバーツ監督。
それに対して樋口監督は、「期待通りの『地獄の黙示録』っぷり。怪獣映画と『地獄の黙示録』、大好物だけで出来ている」「MIYAVIさん演じる日本人兵士の名前がイカリ・グンペイなんですよ。イカリは言わずもがなですけど、グンペイは(ゲームクリエイターの)横井軍平さんから取ったんですよね。本当に好きなんですね」と、そのマニアぶりに驚きを隠せない様子だった。
会場ではさらに、“怪獣画師”開田裕治氏による日本版オリジナルポスターも披露され、樋口監督は「若干ネタバレしているポスターですけど、『キングコング』と言えばあの怪獣、というのがちゃんと分かってますね」と興奮気味にコメント。
ロバーツ監督も、「本当に素晴らしい。映画作りは時間がかかる孤独な作業だけど、とてつもなく素晴らしい瞬間があって、そのために頑張ることができる。今がまさにその瞬間だ。死ぬまで壁に飾りたい」と笑顔を見せ、「日本の文化から大いにインスパイアされて出来た映画。日本の観客の反応を楽しみにしている」と、プレゼンテーションを締めくくった。
映画『キングコング:髑髏島の巨神』予告編(YouTube)
https://youtu.be/xkcVZ_3bdj8
映画『キングコング:髑髏島の巨神』公式サイト:
http://wwws.warnerbros.co.jp/kingkong/