シャウト・ファクトリーが、日本のアニメ映画『この世界の片隅に』の北米での全権利を獲得した。マルチメディアでの配信に先駆け、今夏に米国とカナダで劇場公開する計画だ。
2016年秋に公開されて以来じわじわと成功を収めた『この世界の片隅に』は、1944年に広島に引っ越してきた女性の話だ。第2次世界大戦の終わりに原爆が投下された後、彼女の人生は混乱に巻き込まれる。
同作は、こうの史代による原作をもとに片渕須直が脚本と監督を務め、株式会社マッパの丸山正雄と株式会社ジェンコの真木太郎がプロデュースを手掛けた。ロンドンに拠点を置くセールス・エージェントであるアニマツ・エンタテインメントを通じて権利が獲得された。
シャウト・ファクトリーのキッズ&ファミリー・エンターテイメント部門上級副社長のメリッサ・ボアは、「美しくとても感動的な『この世界の片隅に』は、心を捉え、見る人すべてに衝撃を与える社会的に意味のある映画です」「私たちは、この素晴らしいセルアニメーションを、今年、アニメファンや北米の観客たちにお見せすることを楽しみにしています」と語った。片渕監督は、自身が監督を務めたアニメ映画『マイマイ新子と千年の魔法』やアニメ映画『アリーテ姫』などの作品の前に、宮﨑駿監督と共に仕事をしキャリアを築いた。
『この世界の片隅に』は、東京テアトル株式会社により公開され、1月22日までに1370万ドルの興行収入を記録している。