『Spotify』が日本向けにサービスを開始、国産サービスでは『AWA』が1000万ダウンロードを突破するなど活況を見せるストリーミング音楽サービス。Googleは12月7日、同社が運営するストリーミング音楽サービス『Google Play Music』に関する説明会を開催、11月中旬から導入している機械学習を利用したパーソナライズの成果などについて解説しました。
説明会には、GoogleのElias Roman氏がビデオ会議で参加。同氏は2010年に音楽コンシェルジュサービス『Songza』を立ち上げ、同サービスのGoogleによる買収後、Googleで『Google Play Music』のプロダクトマネージャーを務めています。
『Google Play Music』では11月中旬に、機械学習を用いたパーソナライズ機能を提供開始。ユーザーの音楽の好みだけでなく、ユーザーのロケーション、アクティビティ、天気などに合わせたプレイリストを提供しています。パーソナライズはユーザーの好みを知るだけでは十分でなく、どういう瞬間にどういう状況で聴いているかを判断し、それに合わせた音楽を提供するのが最善であるという考え。
機械学習を利用して提供するプレイリストの例として、同氏が飛行機でアメリカ国内を移動する際、空港にいる人向けのリラックスする音楽のプレイリストが提示された例や、晴れた日の夕暮れ時に夕日を見るプレイリスト、通っているトレーニングジムに行った際にワークアウト向けのプレイリストがそれぞれ提示されたという事例を紹介しました。
プレイリストは、全4000万曲以上の楽曲から、世界の主要国で国別に結成した音楽エキスパートのチームが作成しているとのこと。日本のユーザーは朝の時間帯にどんな音楽を聴くかを重視し、一般ユーザーよりエキスパートが作成したプレイリストを好む傾向があるそうです。
同氏は、機械学習を利用したパーソナライズにより、全世界でプレイリストの利用時間が10%増加する成果が得られたことを明らかにしました。将来的には、ユーザーが聴きたい曲をブラウズしたり検索するのではなく、ボタンを押すだけで「音楽の方がユーザーを見つけてくれる」という利用シーンを想定しているとのこと。今後の機械学習の活用に注目できそうです。
Google Play Music
https://play.google.com/store/music?hl=ja