舞台『春のめざめ』公開ゲネプロ開催
舞台『春のめざめ』が4月13日からKAAT神奈川芸術劇場にて開幕する。開幕に先駆け12日に公開ゲネプロが行われ、伊藤健太郎、岡本夏美、栗原類らが出演した。
伊藤健太郎 初の主演作 “思春期の生と性”を表現
同作はフランク・ヴェデキント作の戯曲『春のめざめ』が原作となっており、2017年春に上演。演出はKAAT神奈川芸術劇場芸術監督として、近現代戯曲を現代視点で蘇らせるシリーズに取り組んでいる白井晃氏が務める。神奈川芸術劇場が手がける近現代戯曲シリーズでは同作が初の再演となる。
2019年版は主人公・メルヒオールを自身2度目の舞台出演で、同作が初の主演作となる伊藤健太郎が演じる。ヒロイン・ヴェントラ役には、岡本夏美がオーディションにより選出された。岡本は2017年の初演を観劇し、絶対勝ち取りたかったという想いを明かしている。絶望を抱えて暴走する若者・モーリッツ役を演じるのは栗原類。栗原は初演でも同じ役を演じ、好演した。
同作の舞台はドイツの中等機関『ギムナジウム』。優等生のメルヒオールは、友人であり劣等生のモーリッツに『子供の作り方』を図解で説明することを約束した。成績が冴えないモーリッツは学校での過度な競争に耐えられず、米国への出奔を企てるが、実現しなかった。モーリッツは自身の将来を悲観して自殺してしまう。一方、メルヒオールは半ば強姦のように幼馴染のヴェントラと関係を持つ。
やがて自殺したモーリッツの遺品からメルヒオールからのメモが見つかった。そのことから、モーリッツを自殺に追い込んだとしてメルヒオールは感化院に送られることに。その後、ヴェントラの妊娠が発覚するが、両親に妊娠を知られてしまう。
思春期の少年たちの性や目覚め、生きる事の葛藤、それに対する大人たちの抑圧が描かれた同作。原作が書かれた1891年には、そのセンセーショナルな内容から上演禁止の処分を受けたが、2006年にブロードウェイでロックミュージカルとして上演され、話題となった。
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『春のめざめ』
原作:フランク・ヴェデキント
翻訳:酒寄進一
音楽:降谷建志
構成・演出:白井晃
出演:伊藤健太郎 岡本夏美 栗原類
小川ゲン 中別府葵 古木将也 長友郁真 竹内寿 有川拓也 川添野愛 三田みらの
あめくみちこ 河内大和 那須佐代子 大鷹明良
発信地・日本
<文・デザート編集部>