9月9日放送の『チコちゃんに叱られる!』(NHK総合)で紹介されたある情報の中で、「NHKの傲慢」さが明らかになったとして、ネットから悪評を集めている。
問題となっているのは、「なんで座布団の隅っこには房があるの?」という問題。スタジオではMCのナインティナイン・岡村隆史(52)が「座布団に穴が開いた時に房の糸を使って修繕できる」と答えて「ボーっと生きてんじゃねーよ!」を食らっていたが、VTRで『笑点』(日本テレビ系)に出演している落語家の山田隆夫(66)に問題を出すと見事正解。チコちゃんに「つまんねーヤツだな~」と言われていた。
チコちゃんの答えは、「邪気を払うため」とのこと。また、解説の大東文化大学の宮瀧交二教授によると、あの房に穢れを払う邪気払いの働きがあるとのことだった。
そもそも座布団のはじまりは平安時代の高級な敷物「しとね」がルーツと言われているが、これには房はなく、隅に房がつき始めたのは綿入り座布団が広まった江戸時代とのこと。房の形のルーツは実はほうきだといい、ほこりでちりを払うことが転じて、穢れを払うモノの象徴として扱われているという。
その理由は、江戸時代には火事、地震、疫病など様々な災いが庶民の生活を脅かしており、それらから身を守るためのおまじない、ゲン担ぎとして、座布団に房をつけていたという説があるとのこと。また、座布団の形自体には、東西南北に災いから人々を守る四聖獣がいるという古代中国の思想、つまり四角く区切られた空間=聖域という考えが反映されたもので、四角い座布団に座ることで邪気から聖獣が守ってくれると考えられていたという。
また、番組ではこの考えが大相撲にも影響しているといい、四角い土台に土俵、その上には四角いつり屋根があることを紹介。屋根ができる以前は四本の柱で屋根を支えていた時代があり、そのころは聖獣を模した青(緑)、赤、白、黒の布が柱に巻かれ、聖獣を表していたという。しかし、NHKで大相撲の中継が始まる直前、「柱で取組が見えにくい」という理由で撤去されることに。今のつり天井になったと紹介された。
「この日、視聴者を驚かせたのは、聖獣を模した布を巻いた柱を、NHKが中継するために撤去したという点。ネットからは、『中継のために伝統ブチ壊し』『自分たちがやりやすければなんでもいいのか』『昔から傲慢』というドン引きの声が聞かれていました。つり天井になったあと、邪気を一層払うために房がつけられたようですが、大相撲の伝統すら変えたことを堂々と放送するNHKに驚きの声が集まってしまいました」(芸能ライター)
座布団の話題から、まさかのNHKの傲慢の話にシフトしてしまったようだ。