4月6日に放送された『マツコの知らない世界』(TBS系)で、MCのマツコ・デラックス(48)が現在のエンタメ界に苦言を呈す場面が見られた。
この日の前半テーマは『ヴィジュアル系バンドの世界』。1994年から始まったと言われるヴィジュアル系バンドブームを、X JAPANやLUNA SEA、黒夢などのバンドを紹介しつつ振り返る構成となっていた。
この日の案内人を務めたヴィジュアル系作家の藤谷千明(40)さんは、「バブルが弾けて、元気がなかった頃の日本を活気づけてくれる存在だった」とヴィジュアル系を評価。1999年に開催され、今も伝説として語り継がれているGLAYの20万人ライブを振り返った。
幕張メッセの大駐車場で開催された、このライブ映像を見たマツコは「エンターテイメントって手が届かないことをやってのける人に思いを馳せるものなのよ」と主張しつつ、「私だって、こんなデブが、こんな女装で出てて、非日常で食わせてもらっているんだから」と自虐した。
しかし、非日常を見せてくれるはずだったヴィジュアル系バンドはすっかり下火に。「時代遅れ」と言われるヴィジュアル系バンドの現状を藤谷さんと嘆きながらも、「今、身近なアイドル多すぎない?」と、チクリと言うことも忘れなかった。
番組の冒頭でも、「日本のエンターテイメントはなぜこんなに小地味になってしまったのか」と嘆いていたマツコ。そんなマツコに共感を覚えた視聴者は多かったようで「マツコさんの言ってること何となくわかる。手の届かないカリスマがいないよなぁ。良くも悪くもみんな身近」「確かにマツコが言う通り等身大ばっかだわー。非日常を感じたいね」などの声が上がっていた。
「過激な言動がネットで叩かれやすくなった今、優等生的な芸能人が求められていることは確か。芸能界の真ん中にいるマツコが言うのだから間違いはないでしょう」(芸能ライター)
「ネットでは今またヴィジュアル系バンドが注目を集めている」と藤谷さんは語るが、カリスマ性のある、新たなスターが生まれる時代は再び来るのだろうか。